鳥取うみなみロード 日本海シーサイド ポタリングコースは、鳥取県の日本海沿いを東西に横断する全長約152kmのサイクリングルートです。境港市から岩美町まで続くこのルートでは、鳥取砂丘や白兎海岸、水木しげるロードなど鳥取を代表する観光スポットを巡りながら、初心者から上級者まで楽しめるポタリングを満喫できます。2020年3月に全線開通して以来、ナショナルサイクルルート指定を目指して整備が進められており、2025年4月からはサイクルトレインの通年運行も開始されました。美しい日本海の絶景と地元グルメ、癒しの温泉を一度に楽しめる鳥取うみなみロードは、自転車旅の目的地として注目を集めています。この記事では、コースの特徴から沿線の見どころ、レンタサイクル情報、グルメスポットまで、鳥取うみなみロードを楽しむために必要な情報を詳しくお伝えします。

鳥取うみなみロードとは
鳥取うみなみロードは、鳥取県の日本海沿いに整備された全長約152kmのサイクリングロードで、正式名称を「とっとり横断サイクリングルート」といいます。このルートは、山陰自動車道の開通により車の通行量が減少した国道9号線沿線の地域活性化を図るため、平成28年度よりコース選定が進められ、令和2年(2020年)3月22日に全線開通しました。
ルートの起点は境港市の境夢みなとターミナルで、そこから弓ヶ浜、大山山麓、はわい温泉・東郷温泉エリア、鳥取砂丘を経由し、浦富海岸を通って岩美町の東浜へと至ります。中級レベルのコースとして設定されており、獲得標高は1,086mとなっています。日本海沿いを走るコースは少しアップダウンがあるものの長い峠はなく、鳥取砂丘から先はサイクリングロードが続くため、初心者から中級者でも十分に楽しめる設計になっています。
鳥取県では、この鳥取うみなみロードのナショナルサイクルルート指定を目指して、走行環境の整備や受入環境の充実に向けた取り組みを進めています。令和4年(2022年)4月27日に開催されたサイクルツーリズム推進・連携会議では、鳥取うみなみロードを基軸としてナショナルサイクルルートの指定を目指すことが決定されました。具体的な取り組みとして、矢羽根等の路面表示や注意喚起看板の設置などの整備が進められており、2024年にはロゴマーク募集も行われ、情報発信力の強化と認知度向上が図られています。
日本海シーサイドポタリングコースの魅力
鳥取うみなみロードの最大の魅力は、美しい日本海の景色を眺めながら走れることにあります。ルート沿線には鳥取砂丘、水木しげるロード、白兎海岸など鳥取を代表する観光スポットが点在しており、サイクリングをしながら観光も楽しめる贅沢なコースとなっています。さらに日本海の新鮮な海の幸や牛骨ラーメンなどのご当地グルメ、鳥取温泉・はわい温泉・皆生温泉などの温泉地も楽しめるため、グルメライドや温泉ライドとしても人気を集めています。
コースには矢羽根や自転車ピクトグラムが車道の左側に設置されており、迷わず安心してサイクリングができるよう整備されています。注意が必要な場所には路面表示や看板等が設置されているため、初めて訪れるサイクリストも安心してコースを楽しむことができます。
初心者におすすめの弓ヶ浜サイクリングコース
弓ヶ浜サイクリングコースは、初心者やファミリーに最適なポタリングコースです。正式名称を「白砂青松の弓ヶ浜サイクリングコース」といい、境港市の境夢みなとターミナルから米子市の日野川河口までの約15.8kmを結んでいます。2020年3月22日に開通したこのコースは、砂浜や松林の中を走り、海越しに大山を眺めることができる風光明媚なルートです。
このコースの特徴は、アップダウンがほとんどない平坦なコースであることです。幅4メートルの完全アスファルト舗装が施されており、途中には休憩所や展望台が設置されています。日本語と英語による標識も完備されているため、海外からのサイクリストも安心して利用できます。傾斜がほとんどないため、初心者やファミリーでも気軽にサイクリングを楽しめ、片道は写真を撮りながらでも約1時間、通常であれば40分ほどで走破できます。
弓ヶ浜展望台からは右手に大山、左手に米子鬼太郎空港に離発着する飛行機を眺めることができます。皆生温泉には無料の足湯「潮風の足湯」があり、サイクリングで疲れた足を癒やすことができるため、コースのゴール地点での休憩スポットとして人気です。
東郷湖周回コース「トゴイチ」の楽しみ方
東郷湖周回コース「トゴイチ」は、はわい温泉・東郷温泉エリアで人気のポタリングコースです。1周12kmの東郷湖を自転車で周回するこのコースは、はわい温泉・東郷温泉観光案内所を発着地点としており、電動アシスト自転車5台と6段変速自転車3台のレンタサイクルが用意されています。
東郷湖畔の周回コースは、全日本ノルディック・ウォーク連盟の全国第1号に認定されたげんきウォーキングコースでもあり、サイクリングでも楽しむことができます。周辺には国内最大級の中国庭園「燕趙園」や多目的温泉保養施設「龍鳳閣」などのレジャー施設があるほか、「あやめ池」「東郷湖羽合臨海公園」「今滝」「不動滝」「羽衣石城跡」などの観光スポットも点在しています。
特筆すべきは、東郷湖周辺に七福神に因んだ七つの足湯があることです。サイクリングの途中で足湯巡りを楽しむことができ、のんびりとしたポタリングに最適なコースとなっています。
はわい・東郷温泉は東郷湖の湖底から自然に湧き出た湯を鯉が教えたという伝説があり、「こいの湯」とも呼ばれています。湖を岬状に埋め立てて温泉街が形成されており、対岸からは湖上に旅館が浮かんでいるように見える幻想的な光景が楽しめます。
鳥取砂丘周辺のサイクリング
鳥取砂丘は、鳥取うみなみロードのハイライトの一つです。日本海海岸に東西16kmに延びる日本を代表する砂丘で、観光できる砂丘として日本最大級の広さを誇ります。その一部は国の天然記念物にも指定されており、起伏の大きさを象徴する「馬の背」は真下から眺めると高さ約47mの砂の壁で迫力満点です。
鳥取駅周辺でサイクリングを楽しむ場合は、鳥取駅北口から東へ徒歩約1分の場所にある「鳥取駅高架下第2自転車駐車場」でレンタサイクルを借りることができます。電動アシスト自転車8台と普通自転車8台が用意されており、営業時間は8:30から18:30まで、年中無休で営業しています。事前予約は不可となっているため、当日直接訪問して借りる形式です。
鳥取駅から久松山麓までは自転車で約20分で、その周辺には「わらべ館」や樗谿公園、鳥取東照宮など歴史文化を感じるスポットが多数あります。砂丘観光と合わせて、周辺の歴史スポット巡りも楽しめるルートとなっています。
鳥取砂丘へのアクセスは、鳥取自動車道鳥取ICから車で約15分、鳥取砂丘コナン空港から車で約20分、JR鳥取駅バスターミナルからバスで約20分「鳥取砂丘(砂丘会館)」下車となっています。
砂の美術館も見どころの一つです。砂像を展示する世界初の美術館で、「砂で世界旅行」をコンセプトに世界トップクラスの砂像彫刻家が制作した作品が展示されています。展示テーマは毎年変わるため、何度訪れても新しい発見があります。
皆生温泉周遊コースとその魅力
皆生温泉からスタートして日吉津海岸、天の真名井、上淀廃寺跡、上淀白鳳の丘展示館、白鳳の里、伯耆古代の丘公園、むきばんだ史跡公園と巡る周遊コースも人気があります。日本の名水100選に選ばれた「天の真名井」など立ち寄りスポットも多く、歴史と自然を楽しめるポタリングに最適です。
皆生温泉は日本海を望むロケーションと高い泉質が特徴で、塩化物泉で身体を芯から温める効能があります。「皆生海浜公園」にある「潮風の足湯」は無料で気軽に温泉を楽しめる人気スポットとなっています。
また、日野川周回サイクリングルートは大山を眺めながらのんびり走る初級向けコースで、距離21.9km、獲得標高88mとアップダウンが少なく、初心者でも安心して楽しめます。
沿線の観光スポット「白兎海岸と白兎神社」
白兎海岸は、神話「因幡の白うさぎ」の舞台として知られています。神話にあるようにワニザメの背中に似た岩礁があるこの海岸は、白い砂浜が弓なりに連なっておりとても美しい景観を見せています。日本で初めてのラブストーリーの発祥地「白兎」として、2010年には「恋人の聖地」として認定されました。
白兎海岸東側にはハマナスの群生地があり、自生南限地帯として国の天然記念物に指定されています。毎年5月中旬から6月中旬まで、淡い紅色の花と香りで訪れる人を歓迎してくれます。
白兎海岸のすぐそばにある「白兎神社」は、日本最古の書物「古事記」や「日本書紀」に記される日本神話「因幡の白うさぎ」に登場する白兎神を主神とする神社です。縁結びのほか皮膚病や傷の平癒にご利益があるとされています。
「道の駅 神話の里 白うさぎ」は目の前に白兎海岸が広がる道の駅で、展望広場からは日本海が一望でき、美しい夕日や漁り火などの景色が眺められます。白うさぎにちなんだ縁結びのスイーツやグッズを多彩に取り揃えており、お土産スポットとしても人気です。
水木しげるロードと境港の魅力
水木しげるロードは、1993年に誕生した境港市の人気観光スポットです。境港駅から水木しげる記念館まで約800m続く妖怪の道で、道の両側では178体の妖怪ブロンズ像が来る人を見守っています。
2018年7月には大規模なリニューアルが行われ、新たに設置された夜間照明演出では様々な趣向を凝らした妖怪たちの影絵やブロンズ像、樹木のライトアップが日没から22時まで楽しめるようになりました。
2024年4月にリニューアルした「水木しげる記念館」では、漫画家・水木しげる先生の貴重な資料や作品を所蔵しており、作品世界とその波瀾万丈な人生を全6章で展示しています。入館料は1000円で、JR境港駅から徒歩10分の場所にあります。
「河童の泉」は水木しげるロード内の妖怪広場にあり、「河童の三平」の主人公・三平や河童、小豆洗いなど水に関係する妖怪たち計9体のブロンズ像が配置されています。
境港市は日本海に面した、生クロマグロとカニの水揚げ量日本一を誇る港町で、「さかなと鬼太郎のまち」として知られています。2010年にはNHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の放送により人気を呼び、年間観光客数は史上空前の370万人を達成しました。
浦富海岸と山陰海岸ジオパーク
浦富海岸は、鳥取県の最北東端に位置し、陸上岬から駟馳山までの岩美町の海岸線一帯、東西15kmのリアス式海岸です。日本海の荒波と風雪によって浸食された断崖・絶壁・洞門・奇岩の荒々しい景観が、澄みきった海水や岬に囲まれた白砂青松の穏やかな渚と見事なコントラストを見せています。
平成22年(2010年)10月には、浦富海岸を含む山陰海岸ジオパークが世界ジオパークネットワークに加盟認定されるなど、学術的にも高く評価されています。山陰海岸ジオパークは「日本海形成に伴う多様な地形・地質・人々の風土と暮らし」をテーマとする、東西100km以上、南北約30kmの広大なジオパークで、東は京都府京丹後市の経ヶ岬から西は鳥取県の浦富海岸、白兎海岸、浜村海岸、青谷に至ります。
岩美町立渚交流館は、山陰海岸ジオパーク浦富海岸エリアの自然体験施設で、シュノーケリング・シーカヤック・ダイビング・サーフィン・SUP・マーメイド体験など多くの体験メニューを提供しています。サイクリングと組み合わせてマリンスポーツを楽しむこともできます。
コナン通りと青山剛昌ふるさと館
北栄町にある「コナン通り」は、青山剛昌先生の生まれ育った町を巡るポタリングコースとして人気です。JR由良駅(愛称:コナン駅)から青山剛昌ふるさと館までの約1.4km(徒歩約20分)の区間には、名探偵コナンのブロンズ像や石製モニュメント、案内板などが点在しています。
コナンのカラーオブジェとブロンズオブジェがコナン通り周辺に計19か所あり、また30基の石製モニュメントが設置されています。28か所はコミックスの表紙の絵で、2か所はサンデー表紙と北栄町オリジナルイラストとなっています。
コナン通りの北端に位置する「青山剛昌ふるさと館」では、青山氏の足跡のほか、少年時代の思い出の品から作品まで貴重な資料を6つのゾーンに分けて紹介しています。青山剛昌ふるさと館の前には、名探偵コナンに登場する阿笠博士愛用の車「黄色のビートル」が展示されています。
コナン大橋の近くにある「コナンの家 米花商店街」は、名探偵コナンの世界観をイメージした複合施設で、飲食店とキャラクターグッズショップの計4店舗が営業しています。コナン駅(JR由良駅)併設の北栄町観光案内所と青山剛昌ふるさと館では有料のレンタサイクルの貸し出しを行っており、コナン通り散策の際に利用できます。
大山エリアのサイクリングコース
鳥取県西部に位置する中国地方最高峰の大山は、その雄大な姿から「伯耆富士」とも呼ばれ、多くのサイクリストを魅了しています。大山周辺には初心者から上級者まで楽しめる多彩なサイクリングコースが整備されており、西日本最大級のブナ林や日本海の絶景、牧草地の広がる高原など変化に富んだ景観を楽しむことができます。
大山ダウンヒルサイクリングコースは、大山中腹からブナの森を駆け抜け日本海まで自転車に乗って風を肌で感じながらゆったりと駆け降りるコースです。豪円山のろし台(標高750m)からスタートし、天然水と触れ合ったりのどかな芝生が広がる風景を楽しみながら木料海岸を目指します。初心者でも楽しめる下り基調のコースとなっています。
大山寺参道は森の国から県道24号を5kmほど登った場所にあり、1300年の歴史がある観光スポットです。参道周辺には老舗旅館やカフェ、アウトドアショップ、足湯や温泉施設などが並び、サイクリングの休憩ポイントとしても最適です。
広々とした牧草地が広がり、その先にある「大山まきばみるくの里」は人気の休憩スポットです。牧場直営の濃厚ソフトクリームが名物で、サイクリング中の栄養補給に最適です。
西日本最大のフィールドアスレチックを持つ「森の国」ではGIANT製のクロスバイクやマウンテンバイク等のレンタルバイクが揃っています。レンタル料金は1時間まで1,000円、3時間まで2,000円、1日3,000円で、別途入園料が必要となります。
E-MTB(電動アシスト付マウンテンバイク)を使った「大山ぐるっと一周スペシャルライド」もあり、登りも楽ちんで適度な運動量を楽しめます。東西南北で姿形を変える大山の絶景ポイントがおすすめです。
鳥取うみなみサイクルトレインで快適な自転車旅
鳥取うみなみロードと並走するJR山陰本線の鳥取~米子間では、自転車をそのまま列車に乗せることができる「鳥取うみなみサイクルトレイン」が運行されています。これによりサイクリングと列車での移動を組み合わせて気軽に鳥取県を巡ることができます。
2024年は10月13日から12月8日までの期間限定で1日1往復の運行でしたが、2025年4月5日からは通年の土休日に運行されるようになりました。列車本数も1日3往復に増加し、より便利になっています。ただし12月から2月は対象外となっています。
下り(鳥取から米子方面)は、5:17発で7:43着(定員3台)、8:05発で10:44着(定員5台)、16:21発で18:42着(定員3台)の3本が運行されています。上り(米子から鳥取方面)は、5:54発で8:34着(定員3台)、8:10発で11:08着(定員3台)、15:59発で18:32着(定員5台)の3本が運行されています。
料金は乗車券に加えて予約チケット300円となっています。対象駅はJR山陰本線の鳥取駅から米子駅間の22駅(鳥取大学前駅、東山公園駅を除く)で乗降可能です。予約は「tabiwa by WESTER」にて受付されており、WESTER会員登録が必須となっています。予約は利用日の1か月前から当日5:00まで可能です。
サイクルトレイン利用には列車内で自転車と手すり部分を固定するゴム・ベルト等が必要で、利用者自身で準備する必要があります。
レンタサイクル情報の完全ガイド
鳥取うみなみロードでは各地にレンタサイクル施設が整備されており、自転車を持っていなくてもサイクリングを楽しむことができます。
境港・弓ヶ浜エリアでは、弓ヶ浜サイクリングコースの両端にそれぞれレンタサイクル施設があります。境港からスタートする場合は夢みなとタワーショッピングモールでレンタサイクルを借りることができます。米子・皆生温泉側のコグステーション皆生(米子市観光センター)では、一般自転車からミニベロ、クロスバイク、MTB、電動アシスト、KIDSMTBなど32台が揃っています。営業時間は8:30から18:00で、WEB予約も可能です。
米子鬼太郎空港ではレンタサイクルや更衣室、バイクラックを完備しており、飛行機を降りたらすぐにサイクリングを開始できます。レンタサイクルの返却は米子鬼太郎空港のほか、境港駅、皆生温泉、米子駅、大山(森の国)の4か所で乗り捨てが可能となっているため、片道だけのサイクリングプランも立てやすくなっています。
はわい温泉・東郷温泉エリアでは、はわい温泉・東郷温泉観光案内所・多世代交流センターどれみにてレンタサイクルを利用できます。電動アシスト自転車5台と6段変速自転車3台が用意されています。
岩美町エリアでは、岩美町観光協会(JR岩美駅隣接)で電動のレンタサイクルを借りて岩美町の海岸沿いや田園風景を気軽に周遊することができます。
鳥取のご当地グルメ「牛骨ラーメン」
鳥取県のご当地グルメの一つ「牛骨ラーメン」は、牛の骨から取ったダシを使用した全国的にも珍しいラーメンです。県中部・西部を中心に100店舗以上の牛骨ラーメン店があり、その歴史は半世紀以上にわたります。
元々鳥取県西部にある中国地方最高峰の大山には日本三大牛馬市のひとつ博労座があり、往時、日本最大級と言われた牛馬市では多くの牛が売り買いされていました。地元にとって牛は身近な存在だったといいます。また日本海を挟んで朝鮮半島も近く、半島の牛スープの影響もあって牛骨ラーメンは誕生したそうです。
おすすめの牛骨ラーメン店として、倉吉市の「麺屋 八兵衛」はミシュランにも選ばれたことのある大人気店で、一番人気は牛骨感をたっぷり味わえる「牛骨ラーメン」です。100%牛骨スープに醤油と厳選した岩塩を使用したスープは、塩気がありつつ牛骨をダイレクトに感じることができます。
米子市の「満洲味」は1946年創業の老舗店で、牛骨ラーメンの元祖といわれる店でもあります。初代店主が満州で出会った「牛骨の出汁を使用したラーメン」を参考に考案しました。
倉吉市の「ラーメン いのよし」は1962年頃に先代が食堂として創業し、現在は3代目店主が創業当初から変わらない牛骨ラーメンを提供しています。
琴浦町の「すみれ」は1958年から続く老舗ラーメン店で、牛骨の甘みや深みが味わえるスープが自慢です。おでんも大人気で、カツオ、しいたけ、昆布の出汁に牛骨の髄を入れて仕上げる牛骨ラーメン店ならではのおでんが楽しめます。
米子市淀江町の「ラーメン 悟空」は国道9号沿いのラーメン激戦区でいつも行列ができている人気店です。2005年創業で、お店一押しのがらしょうゆラーメンは600円、牛骨塩ラーメンも680円とリーズナブルです。
日本海の海鮮グルメを堪能する
鳥取県は日本海に面しており、新鮮な海の幸が楽しめます。鳥取県で食べられるカニは3種類あります。松葉ガニ(旬は11月から3月)は山陰沖でとれる最高級のオスのズワイガニです。親ガニ(旬は11月から1月)はズワイガニのメスで「セコガニ」とも呼ばれています。紅ズワイガニ(旬は11月から3月)は松葉ガニより比較的お手頃価格で味わえます。
海鮮丼のおすすめ店として、鳥取市賀露町の「かろいち」は鳥取港に揚がった魚介を販売する市場内にあり、地元ならではの調理法で新鮮な料理が楽しめます。人気の特選海鮮丼(1,500円)は内容が日替わりで食べごたえ抜群です。同じく鳥取市賀露町の「天然海水いけす 海陽亭」は賀露港の近くで夏は白イカ、冬は松葉ガニと日本海の海幸を堪能できます。
鳥取市の「味暦あんべ」は鳥取駅から徒歩10分の場所にあり、名物の「親がに丼」はかにの身だけではなく内子やかに味噌などが盛られたメニューです。
境港市の「さかゑや」は紅ズワイガニの専門店が多い境港にあって、松葉ガニと紅ズワイガニの両方をいただけます。「海鮮カニ丼」は紅ズワイガニで3,465円です。境港市の大漁市場なかうら内にある「御食事処 弓ヶ浜」の看板メニュー「かにトロ丼」は、かにの身を独自の製法で熟成させトロロと温泉卵を加えた丼です。
「かにじまん」はカニ漁網元が営む海鮮料理店で、自社漁船から届く新鮮なカニが自慢です。「蟹チラシ」2,750円は酢飯の上にカニをたっぷりのせた店自慢のメニューです。岩美町の「くいもんや 海慶」は地元の漁師さん経営の海鮮料理店で、芸能人も多く訪れている有名店です。冬のシーズンにはカニも海鮮丼に加わります。
上級者向けサイクリングコース
鳥取うみなみロードには上級者向けのチャレンジングなコースも用意されています。
ツール・ド・大山サイクリングルートは木漏れ日のブナ林を抜け大山をぐるっと一周する上級コースで、距離は82.6km、獲得標高は2,183mとなっています。
シートゥーサミット皆生・大山ルートは日本海から中国地方最高峰大山を目指す中級コースで、距離は48km、獲得標高は993mです。
伯耆大山ヒルクライムは米子駅から皆生温泉(海抜0m)を経由して大山ヒルクライムを行うコースで、距離は39km、獲得標高は849mの中級者向けコースです。
山陰海岸ジオパークルートは鳥取砂丘をスタートして天橋立に至るまで山陰海岸を左手に眺めながら東へ向かうコースです。鳥取・兵庫県境からは断続的にリアス海岸沿いの小さなアップダウンを繰り返しながら進み、豊岡市城崎町へ向かいます。円山川を越えて三原峠を境に京都府に入り、久美浜湾は北を通過します。このルートは全体的に車の交通量は多くないものの、道幅が狭い上にアップダウンが多く、沿道に休憩できる店舗も少ないです。累積標高は2,200mを越え、全ルートを走行するのは経験・体力が必要となります。
季節別のサイクリングガイド
鳥取うみなみロードは春から秋にかけてがベストシーズンです。特に5月から6月と9月から10月は気候が穏やかで、サイクリングに最適な時期となっています。夏は日本海からの海風が心地よいですが、日差しが強いため日焼け対策が必要です。冬は日本海側特有の強風と降雪があるため、サイクリングには適していません。
サイクリングを安全に楽しむためには、ヘルメットの着用が必須です。その他にもグローブ、サングラス、日焼け止め、雨具(山陰は天候が変わりやすい)、水分補給用のボトル、パンク修理キット、地図またはスマートフォンなどを持参することをおすすめします。
マナーについては、交通ルールを守り安全運転を心がけること、歩行者優先を徹底すること、ゴミは持ち帰ること、地元の方々への挨拶を忘れないこと、写真撮影は周囲に配慮して行うことが大切です。
コースの中には車や歩行者が通る区間も含まれているため、周りに配慮して走ることはもちろん、スピードの出し過ぎには注意し、左側通行などの交通ルールを守ることが重要です。
ダイジョウブシステムで安心のサイクリング
「ダイジョウブシステム」とは、鳥取県内でサイクリストを支援する体制のことです。約350施設(令和7年2月末時点)で展開されており、レンタサイクル拠点やバイクラックの設置、工具類等の貸出ができる飲食店等が整備されています。サイクリング中のパンクやメカトラブル、疲労時の休憩など、サイクリストが安心してツーリングを楽しめるよう地域全体でサポートする仕組みとなっています。
ダイジョウブシステム加盟店では、空気入れの貸し出し、工具類の貸し出し、休憩スペースの提供、バイクラックの設置、サイクリング情報の提供、緊急時の対応サポートなどのサービスを利用できます。これらのサービスにより、初めて鳥取でサイクリングする人でも安心して楽しむことができます。
サイクリングマップとデジタルツールの活用
ナショナルサイクルルート指定を目指す鳥取うみなみロードのサイクリングマップ(日本語・英語)が制作されています。マップには県内の9つのサイクリングルートの情報や観光施設、フォトスポット、グルメ、ダイジョウブシステム等の情報が掲載されています。
各コースはマップ掲載のQRコードにより、スマートフォン等でStravaやRide with GPSにリンクできるため、GPSナビゲーションを利用しながらサイクリングを楽しむことも可能です。
サイクリングマップは鳥取県公式サイトからPDFをダウンロードするほか、県内の観光案内所やレンタサイクル施設での配布、「とっとり自転車旅」公式サイトでの閲覧が可能です。
スマートフォンアプリを活用するとより便利にサイクリングを楽しめます。「Strava」や「Ride with GPS」などのサイクリング専用アプリではコースデータをダウンロードしてナビゲーション機能を利用でき、走行記録を残して後から振り返ることも可能です。
鳥取県へのアクセス方法
鳥取県へは飛行機、鉄道、高速バスでアクセスできます。
飛行機の場合、鳥取砂丘コナン空港(東部)へは東京(羽田)から約1時間15分、米子鬼太郎空港(西部)へは東京(羽田)から約1時間20分です。
鉄道の場合、JR山陰本線では大阪から特急「スーパーはくと」で鳥取まで約2時間30分、JR伯備線では岡山から特急「やくも」で米子まで約2時間です。
高速バスの場合、大阪から鳥取まで約3時間、大阪から米子まで約3時間30分となっています。
鳥取県米子市から妖怪の町・境港へ続くJR境線では、鬼太郎をはじめ目玉おやじ、ねこ娘など6種類の「鬼太郎列車」が走っています。境港駅は「鬼太郎駅」という愛称がつけられており、サイクリングと合わせて鬼太郎列車に乗車するのもおすすめです。
まとめ
鳥取うみなみロードと日本海シーサイドのポタリングコースは、美しい自然景観、歴史ある観光スポット、美味しいグルメ、そして癒しの温泉を一度に楽しめる魅力的なサイクリングルートです。初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合わせたコース選択が可能で、サイクルトレインやレンタサイクルなどのサービスも充実しています。
2025年4月からはサイクルトレインが通年運行となり、ますます利便性が向上しています。ナショナルサイクルルートの指定を目指して整備が進む鳥取うみなみロードは、今後さらに注目を集めることでしょう。日本海の雄大な景色を眺めながらのんびりとポタリングを楽しむ旅、鳥取うみなみロードで心に残る自転車旅を体験してみてはいかがでしょうか。









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