城崎温泉の外湯めぐり×ポタリング!シェアサイクルで巡る温泉旅

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城崎温泉の外湯めぐりとポタリングは、レンタサイクルやシェアサイクルを活用することで、温泉と自然を同時に満喫できる城崎温泉ならではの旅のスタイルです。兵庫県豊岡市に位置する城崎温泉には7つの個性豊かな外湯が点在しており、自転車でのんびり巡るポタリングと組み合わせることで、徒歩だけでは味わえない奥深い旅の体験が生まれます。この記事では、城崎温泉の外湯めぐりの魅力から、レンタサイクルの料金や借り方、おすすめのポタリングコース、さらには食べ歩きグルメや季節ごとの楽しみ方まで、城崎温泉を自転車で満喫するために知っておきたい情報を詳しくお伝えします。

目次

城崎温泉とはどんな温泉地か

城崎温泉は、兵庫県の北部・豊岡市に位置する関西を代表する歴史ある温泉地です。大正時代の作家・志賀直哉が執筆した短編小説「城の崎にて」の舞台としても広く知られており、文学ファンのみならず温泉好きやグルメ好き、自然を楽しみたい旅行者など、幅広い層を惹きつけ続けています。

城崎温泉の最大の特徴は、温泉地全体がひとつの大きな旅館のように設計されているという点にあります。「駅が玄関、街が廊下、旅館が客室、公共浴場が大浴場」という考え方のもと、JR城崎温泉駅前から温泉街へと続く大谿川(おおたにがわ)沿いの柳並木が廊下の役割を担い、旅館が点在する街全体がゲストを迎える空間として機能しています。この独特の温泉街の構造が、外湯めぐりやポタリングとの相性を非常に良いものにしています。

泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で、塩分を多く含んでいるため体の芯から温まりやすく、湯冷めしにくいという特性があります。保温効果が高いことから、外湯から外湯へと移動する途中の涼しい風の中でも、体がぽかぽかと温かさを持続してくれるのが嬉しいポイントです。

アクセスは、JR山陰本線の城崎温泉駅が最寄りとなります。大阪駅からは特急こうのとりで約2時間20分、京都駅からは特急きのさきで約2時間30分程度で到着でき、日帰りや1泊旅行にちょうど良い距離感です。車の場合は舞鶴若狭自動車道の春日ICから北近畿豊岡道を経由するルートが一般的で、コウノトリ但馬空港を利用する場合は空港連絡バスで約40分でアクセスできます。

外湯めぐりの文化と歴史を知る

城崎温泉の外湯めぐりは、「外湯めぐり発祥の地」とも言われる日本の温泉文化を象徴する体験です。その起源は奈良時代にまでさかのぼり、717年(養老元年)に道智上人が千日間にわたって八曼陀羅経(はちまんだらきょう)を唱え続けたところ、霊湯が湧き出したのが城崎温泉の始まりとされています。この故事から名付けられた外湯のひとつが「まんだら湯」です。

江戸時代には、城崎温泉を訪れる湯治客が複数の外湯を渡り歩く習慣が根付き、それが現在まで続く外湯めぐり文化の礎となりました。当時の医師・香川修徳が「天下一の湯」と絶賛したのが「一の湯」で、今も城崎温泉の象徴的な存在として多くの旅人に親しまれています。

外湯めぐりの料金システムも旅行者にとって利用しやすい仕組みが整っています。旅館に宿泊するゲストには、チェックイン時に「外湯めぐりパス(ゆめぱ)」が渡され、滞在中は7つの外湯すべてに何度でも入浴できます。日帰りで楽しむ場合は窓口で「ゆめぱ」を購入でき、大人1,500円、小人750円で1日中7つの外湯に入り放題です。個別に1か所だけ入浴する場合は、大人800円、小人400円となっています。

城崎温泉の7つの外湯の特徴と魅力

城崎温泉には個性豊かな7つの外湯があり、それぞれに由来と御利益が伝えられています。巡り方を工夫することで旅の楽しさが倍増するのが、外湯めぐりの醍醐味です。

鴻の湯(こうのゆ)と地蔵湯(じぞうゆ)

鴻の湯は城崎温泉の開湯伝説に関わる外湯で、足を怪我したコウノトリが川辺の一か所に繰り返し降り立ち、その場所から温泉が湧き出していたという伝説が残っています。「幸せを招く湯」として親しまれ、御利益は不老長寿・夫婦円満とされており、カップルや夫婦旅行者に特に人気があります。開放感のある露天風呂が魅力で、緑豊かな庭園を眺めながら入浴できます。営業時間は7:00〜23:00です。

地蔵湯は、泉源から地蔵尊が出現したという伝説に由来する外湯です。境内に地蔵尊が祀られており、参拝しながら入浴を楽しむことができます。衆生救いの湯として、家内安全・水子供養の御利益があるとされています。建物の2階には家族風呂や畳敷きの広い休憩所も完備されており、複数の外湯を渡り歩く途中の休憩場所としても重宝されています。営業時間は7:00〜23:00です。

柳湯(やなぎゆ)とまんだら湯

柳湯は、中国の名勝・西湖から移植した柳の木の下から湧き出たことからその名が付けられました。7つの外湯の中でも一番小さな規模ですが、そのこぢんまりとした空間が独特の風情と情緒を生み出しており、根強いファンが多い外湯でもあります。子授けの湯として知られ、子授・安産の御利益があります。営業時間は15:00〜23:00と他の外湯より遅いスタートのため、夕方以降に訪れるとより落ち着いた雰囲気を楽しめます。

まんだら湯は城崎温泉の起源に深く関わる外湯で、道智上人が1,000日にわたる祈願を成就させた場所として知られています。「満願」と「曼陀羅」を掛け合わせた名前が付けられ、建物は伝統的な唐破風様式の意匠が施されており、歴史情緒あふれる外観が旅人の心を引きつけます。裏山の自然美を眺めながら入浴できる露天風呂が人気で、御利益は商売繁盛・五穀豊穣とされています。営業時間は15:00〜23:00です。

御所の湯(ごしょのゆ)と一の湯(いちのゆ)

御所の湯は、南北朝時代の歴史物語「増鏡」に、文永四年(1267年)に後堀河天皇の御姉である安嘉門院が入湯されたと記録されていることからその名が付けられました。高貴な歴史を持つ外湯として、格式と美しさで多くの旅人を魅了し続けています。館内には但馬の山々をイメージしたキンキマメザクラやミツバツツジなどの植栽が施され、裏山を借景にした開放感あふれる露天風呂は絶品です。火伏せ・縁結びの御利益があるとされています。営業時間は7:00〜23:00(最終受付22:40)で、定休日は木曜日(祝日の場合は営業)です。

一の湯は、江戸時代の名医・香川修徳が「天下一の湯」と絶賛したことで知られる城崎温泉を代表する外湯です。正面の洞窟風呂が特徴的で、大谿川に面した外観は城崎温泉街のシンボル的存在として観光ポスターや写真によく登場します。開運招福の湯として、合格祈願・交通安全の御利益があるとされています。営業時間は7:00〜23:00で、定休日は水曜日です。

さとの湯 ― 駅近で気軽に立ち寄れる外湯

さとの湯は7つの外湯の中では最も新しく設立された外湯で、城崎温泉駅から徒歩すぐの場所にある「駅舎温泉」です。電車の待ち時間に気軽に立ち寄れる便利な立地が魅力で、滝の音やハーブの香りが漂うエキゾチックな雰囲気が特徴となっています。他の外湯とは一味違う異空間を体験できるのがさとの湯の個性です。入口前には無料の足湯も設置されており、旅の疲れを手軽に癒やせる場所としても人気があります。不老長生の御利益があるとされています。営業時間は13:00〜21:00と他の外湯より短めなので、訪問の際はスケジュールに注意が必要です。

ポタリングとは ― シェアサイクルで楽しむ城崎温泉の新しい旅のかたち

ポタリング(Potering)とは、目的地を決めず、あるいはゆるやかな目的を持ちながら、自転車でのんびりと景色を楽しみながら走ることを指す言葉です。ロードバイクなどを使った本格的なサイクリングとは異なり、スピードや距離を競うのではなく、道中の景色やグルメ、観光スポットに立ち寄りながら気ままに走ることを楽しむスタイルとして、近年人気が高まっています。

城崎温泉周辺は、このポタリングに最適な環境が揃った場所です。大谿川沿いの温泉街は起伏が少なく、自転車での移動がしやすい地形となっています。川沿いの柳並木、旅館が立ち並ぶ風情ある街並み、そして周辺に広がる田園風景や円山川の清流など、自転車でゆっくりと走りながら楽しみたい景色が随所に広がっています。レンタサイクルやシェアサイクルを活用すれば、手ぶらで訪れた旅行者でも気軽にポタリングを始められるのが城崎温泉の大きな魅力です。

城崎温泉のレンタサイクル・シェアサイクルの料金と借り方

城崎温泉でポタリングを楽しむための自転車は、複数の場所でレンタルできます。城崎温泉観光センターとSOZORO城崎温泉ツーリストインフォメーションは、いずれも城崎温泉駅の近くにあり、到着してすぐに利用できる便利な立地です。

レンタサイクルの料金体系は以下の通りです。

種類2時間延長(1時間ごと)1日
普通自転車800円400円1,600円
電動アシスト付き自転車1,200円400円2,400円

電動アシスト付き自転車は約30台が用意されており、温泉街周辺から少し遠いスポットへも気軽に出かけられます。通常の自転車では少々きつく感じる坂道や長距離も、電動アシストがあれば快適に走れるため、体力に自信がない方や年配の旅行者にも好評です。

温泉街の中には地元の自転車店「木下自転車店」もあり、こちらでもレンタサイクルの利用が可能です。観光客向けのきめ細やかなサービスが評判となっています。

レンタサイクルを利用する際のコツとして、駅のコインロッカーや手荷物預かりサービスを活用すると、大きな荷物を持たずに快適にポタリングを楽しめます。また、連休や観光シーズン(春・夏・秋のピーク時)は電動アシスト付き自転車が早めに貸し出し終了になることがあるため、じゃらんなどのオンライン予約サービスから事前予約をしておくと安心です。

城崎温泉周辺のおすすめポタリングコース

城崎温泉を起点としたポタリングコースは、初心者向けの短距離コースから上級者向けの本格ルートまで揃っています。自分の体力や旅のスケジュールに合わせてコースを選べるのが魅力です。

温泉街ぐるりコース(約5km・1〜2時間)

城崎温泉駅を出発点として、大谿川沿いの温泉街を自転車で散策する初心者向けのコースです。川沿いに整備された遊歩道と並走するように走りながら、7つの外湯や老舗旅館、土産物店を眺めることができます。途中で気になった場所に自転車を停めて立ち寄りながら、ゆっくりと走るのがポタリングの醍醐味です。温泉街の柳並木は、春には青々とした葉が茂り、秋には黄金色に色づきます。夜には提灯の灯りに照らされた柳と水面が幻想的な雰囲気を醸し出し、昼間とはまた異なる景色を見せてくれます。

城崎温泉〜玄武洞コース(往復約10km・2〜3時間)

城崎温泉から円山川沿いを下り、国指定天然記念物の玄武洞を目指すコースです。片道約5kmのほぼ平坦なルートで、初心者でも無理なく走れます。円山川沿いの道は緑豊かで開放的な景色が続き、ポタリングに最適なルートのひとつとして人気があります。目的地の玄武洞は、約160万年前の火山活動で流れ出したマグマが冷えて固まり、六角柱状(柱状節理)の岩が整然と積み重なった景勝地です。ユネスコ世界ジオパークにも認定された山陰海岸ジオパークの見どころのひとつで、「玄武洞」「青龍洞」「白虎洞」など複数の洞窟が見学できます。

コウノトリ湿地めぐりコース(約15km・3〜4時間)

やや距離の長い本格的なポタリングコースです。城崎温泉から玄武洞を経由し、さらに円山川下流の湿地帯へと足を伸ばして、国の特別天然記念物であるコウノトリの生息地を目指します。コウノトリは一度日本の野生下で絶滅しましたが、兵庫県豊岡市を中心とした保護・繁殖活動と自然環境の回復により、野生での生息が復活しました。大空を悠々と舞うコウノトリの姿に出会えたなら、旅の思い出に深く刻まれる特別な体験となるでしょう。このコースはほぼ平坦なルートが続きますが、距離があるため電動アシスト付き自転車の利用が特におすすめです。

山陰海岸ジオパークルート(約20km以上)

城崎温泉から日本の渚百選にも選ばれた竹野浜海水浴場を目指す上級者向けのルートです。日本海の絶景を眺めながら走る開放感が魅力で、雄大な山々、円山川、田園地帯、日本海と、豊岡市の多彩な自然景観をひとつの自転車旅でまとめて堪能できる贅沢なコースとなっています。

ガイドツアーで安心のサイクリング体験

初めて城崎温泉でポタリングをする方や、地元ならではのスポットをより深く知りたい方には、ガイド付きサイクリングツアーへの参加もおすすめです。城崎温泉の宿「小宿縁(こやどえん)」では、サイクリングツアーを専門に提供しており、地元ガイドが城崎温泉の裏側まで案内してくれます。温泉街の歴史や文化、地域の人々の暮らし、円山川やコウノトリが暮らす湿地など、自分ひとりでは気づけない景色や物語に出会えるのが大きな魅力です。

スタンダードコースは全長約15kmで、ほぼ平坦なルートのため体力に自信がない方も参加しやすい内容となっています。所要時間は約2時間で、玄武洞見学やコウノトリの生息地見学も組み込まれています。開催期間は3月末〜11月末と、行楽シーズンに合わせた設定です。さらに、城崎温泉から玄武洞を経由して出石(いずし)まで走り、そば打ち体験をしてコウノトリ郷公園に立ち寄るという欲張りなツアーも用意されており、片道約25kmとやや長い道のりですが、但馬地域の観光名所をまとめて楽しめる充実したプランです。

豊岡市では2025年に「山陰海岸ジオパーク コウノトリチャレンジライド in 但馬」というサイクリングイベントも開催されており、多くのサイクリストが城崎温泉を起点として地域の自然を堪能しました。豊岡市はサイクリスト歓迎のまちとして整備が進んでおり、自転車で部屋まで持ち込める宿泊施設なども用意されています。

外湯めぐり×ポタリングの理想的な過ごし方

城崎温泉の醍醐味は、外湯めぐりとポタリングを組み合わせることで、さらに深い旅の体験が生まれることです。ここでは、城崎温泉を最大限に楽しむためのモデルプランをご紹介します。

1泊2日で楽しむ城崎温泉モデルプラン

1日目の午後に城崎温泉駅に到着したら、まずは「さとの湯」の足湯で旅の疲れを癒やします。さとの湯は駅のすぐそばにあるため、荷物を旅館に預けるついでに立ち寄れる便利な場所です。旅館にチェックインして浴衣と下駄に着替えたら、夕暮れ時の温泉街をのんびりと散策しながら「御所の湯」や「一の湯」へ向かいます。夜は旅館の夕食を楽しみ、食後に「まんだら湯」や「柳湯」などでもうひと風呂楽しむのが城崎スタイルです。

2日目の朝は早起きして「鴻の湯」や「地蔵湯」の朝風呂から1日をスタートさせましょう。チェックアウト後に駅前でレンタサイクルを借り、玄武洞を目指して円山川沿いをポタリングします。往復10km程度の気持ちの良いコースで、自然の中に身を置く時間を過ごせます。玄武洞見学後は城崎温泉街に戻り、土産物店や地元グルメを楽しんでから帰路につくのがおすすめです。

日帰りで満喫する城崎温泉プラン

午前中に城崎温泉に到着したら、まず駅前でレンタサイクルを借りてポタリングへ出発します。玄武洞を目指して約5kmの円山川沿いルートを走り、大自然のパワースポットを見学しましょう。昼過ぎに温泉街へ戻ったら、「ゆめぱ」(日帰り1日外湯券、大人1,500円)を購入して外湯めぐりをスタートします。さとの湯、一の湯、御所の湯など、時間の許す範囲で複数の外湯を巡りましょう。外湯の合間に温泉街の食べ歩きグルメを楽しむのもおすすめです。

城崎温泉の食べ歩きグルメとお土産

外湯めぐりやポタリングの合間に楽しめるグルメも城崎温泉の大きな魅力です。温泉街には食べ歩きに最適な軽食やスイーツのお店が立ち並んでいます。

城崎温泉を代表するグルメといえばカニです。冬(11月〜3月頃)には松葉ガニ(ズワイガニの兵庫県のブランド名)のシーズンが到来し、旅館の夕食でも街の食事処でも贅沢なカニ料理が楽しめます。松葉ガニはそのまま焼いて食べる「焼きガニ」が特に人気で、炭火で炙られたカニの芳ばしい香りが食欲をそそります。カニシーズン以外でも、かにせんべいやかにみそを使ったおかきなどの土産品が揃っています。

もうひとつの城崎グルメの主役が但馬牛です。豊岡市を含む但馬地方は、神戸牛・松阪牛・近江牛など日本三大和牛の素牛(もとうし)の産地として知られており、その源流となるブランド牛が「但馬牛」です。城崎温泉街でも但馬牛を使ったステーキ串、肉まん、メンチカツなど、食べ歩きに便利な軽食が多数販売されています。その他にも、城崎温泉名物の「温泉卵」や地元の海産物を使った串天、季節のソフトクリームなど、温泉街を歩きながら気軽に楽しめる食べ歩きグルメが盛りだくさんです。外湯めぐりの湯上がりに、ほくほくのカニまんや但馬牛まんを頬張りながら柳並木を歩くのは、城崎温泉ならではの贅沢なひとときと言えるでしょう。

温泉街の土産店では、温泉まんじゅうや城崎麦わら細工などの工芸品も購入できます。城崎麦わら細工は、色鮮やかな麦わらを使った伝統工芸品で、お土産としても喜ばれる逸品です。

城崎温泉の泉質と温泉の特徴

城崎温泉の泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉(食塩泉)で、塩分濃度が高いのが特徴です。入浴すると皮膚に薄い塩の膜が張るため、保温効果が非常に高く、体の芯から温まって湯冷めしにくいと言われています。温泉の主な適応症としては、神経痛、筋肉痛、打ち身、切り傷、疲労回復、消化器病、痔疾などが挙げられます。また、塩分を含んだ温泉は肌への保湿作用も高く、美肌の湯としても評判です。

城崎温泉には「飲泉」ができる場所も3か所設けられています。体の外から温まるだけでなく、体の内側からも温泉の恵みを受け取ることができるのは城崎温泉ならではの楽しみ方です。外湯めぐりの途中にぜひ飲泉スポットにも立ち寄ってみてください。

城崎温泉と文学の深いつながり

城崎温泉はその豊かな自然と風情ある温泉街が、古くから文人墨客を惹きつけてきた場所でもあります。最もよく知られているのは、大正時代の作家・志賀直哉です。1907年(明治40年)、山手線の電車にはねられて重傷を負った志賀直哉は、療養のために城崎温泉を訪れました。その際の体験と内省を記した短編小説「城の崎にて」は、生と死をテーマにした文学史上の名作として今も読み継がれています。

志賀直哉のほかにも、有島武郎、島崎藤村、与謝野晶子など、数多くの文豪や詩人が城崎温泉を訪れ、作品の中にその情景を綴っています。城崎温泉の観光協会では「文学碑めぐり」も紹介しており、温泉街の各所に設置された文学碑を探しながらの散策も楽しめます。ポタリング中に文学碑を見つけてみるのも、城崎温泉ならではの文化的な旅の楽しみ方と言えるでしょう。

城崎温泉の季節ごとの楽しみ方とポタリング

城崎温泉は四季それぞれに異なる魅力があり、ポタリングとの組み合わせで季節ごとの美しい景色を堪能できます。

春(3月〜5月)は桜や新緑の季節で、円山川沿いや温泉街の柳並木が新芽の緑に彩られます。春の清々しい空気の中でのポタリングは格別で、玄武洞周辺も緑が美しく自転車で走るのに最適な季節です。夏(6月〜8月)は海水浴や花火大会も楽しめるシーズンとなります。城崎温泉から自転車で足を伸ばせる竹野浜海水浴場は、日本の渚百選にも選ばれた美しい砂浜で、夏のポタリングの目的地として最適です。温泉街では夏の夕涼みを兼ねた浴衣での外湯めぐりが特に風情があります。

秋(9月〜11月)は紅葉と松葉ガニのシーズンが重なる、城崎温泉の最盛期です。温泉街周辺の山々が赤や黄色に染まる景色の中でポタリングを楽しみながら、夕食にはカニ料理でしめるという贅沢な秋旅が実現できます。冬(12月〜2月)は雪景色の温泉街が幻想的な美しさを見せます。大谿川に架かる橋と雪化粧した柳並木の組み合わせは、冬の城崎温泉を象徴する絶景です。冬は寒さでポタリングが難しい場合もありますが、外湯めぐりには最も適したシーズンとも言えます。寒さの中で温泉につかる体験は、夏とはまた異なる格別の温もりを体に届けてくれます。

城崎温泉でポタリングを楽しむ際の注意点

城崎温泉でのポタリングをより安全で快適に楽しむために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。

温泉街の大谿川沿いは、特に夕方から夜にかけて浴衣姿の旅行者が多く歩いています。自転車で走る際は歩行者に十分な注意を払い、スピードを落として安全に走行することが大切です。温泉街の石畳や橋の上は滑りやすくなっていることもあるため、慎重な走行を心がけましょう。自転車を停める際は指定の駐輪場や旅館の駐輪スペースを利用し、外湯や観光スポットの周辺では歩行者の妨げにならないよう配慮が必要です。

遠方のコースに向かう際は天候の確認が欠かせません。山陰地方は急な雨が降ることも多いため、スマートフォンなどで天気予報を確認してから出発することをおすすめします。レインコートや防寒具を持参すると安心です。電動アシスト付き自転車を利用する場合は、バッテリー残量にも注意が必要です。長距離コースに出発する前に、バッテリーが十分に残っているか確認しておきましょう。

外湯めぐりをもっと楽しむためのコツ

城崎温泉での外湯めぐりを最大限に楽しむためのポイントもご紹介します。まず、浴衣と下駄を着用して散策することを強くおすすめします。多くの旅館では宿泊客に浴衣と下駄を貸し出しており、下駄のカランコロンという音を響かせながら柳並木沿いを歩けば、江戸時代の湯治客の気分を味わえます。城崎温泉は「浴衣のまち」として知られており、浴衣姿の旅人が街中に溶け込んでいる光景が日常的に見られます。

混雑状況の確認も重要なポイントです。城崎温泉観光協会の公式サイトでは、各外湯のリアルタイムの混雑状況を確認できるサービスを提供しています。混雑している外湯を避け、空いている外湯を巡ることで、快適に温泉を楽しめます。また、外湯ごとに異なる設備(露天風呂、サウナ、ジャクジーなど)を事前に確認しておくと、好みに合わせた巡り方ができます。全7か所を1日で制覇するのも良いですが、2〜3か所に絞ってゆっくりと各外湯の雰囲気を堪能するのもおすすめの楽しみ方です。

まとめ ― 城崎温泉で外湯めぐりとポタリングを満喫しよう

城崎温泉は、外湯めぐりという日本固有の温泉文化と、ポタリング(レンタサイクル・シェアサイクルを使ったのんびりサイクリング)を組み合わせることで、唯一無二の旅の体験を提供してくれる温泉地です。7つの個性あふれる外湯を浴衣と下駄で渡り歩く非日常の体験、円山川沿いの美しい自然景観の中を自転車で走る解放感、そして世界に誇る山陰海岸ジオパークのダイナミックな大地の造形美と、城崎温泉には大人の旅を豊かにする要素が凝縮されています。

レンタサイクルやシェアサイクルを使えば、歩きや車では気づけなかった路地や風景に出会うことができ、旅の記憶がいっそう鮮やかになります。電動アシスト付き自転車なら体力面の心配も軽減され、幅広い年齢層の旅行者が快適に楽しめます。外湯の湯けむりに癒やされながら、風をきって自転車で走る爽快感も味わえる城崎温泉の旅は、きっとまた訪れたくなる特別な体験となるでしょう。

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