佐賀市の幕末維新記念館をポタリングで巡る城下町散策ガイド

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佐賀市の幕末維新記念館は、幕末から明治にかけて日本の近代化を牽引した佐賀藩の歴史を体感できる施設です。この記念館を拠点に、自転車でのんびりと城下町を巡るポタリングが、佐賀市の新しい観光スタイルとして注目を集めています。佐賀市は平坦な地形で主要な歴史スポットがコンパクトにまとまっているため、ポタリング初心者にも最適な街といえます。

明治維新というと薩摩や長州の名前が思い浮かびますが、佐賀藩は日本初の反射炉による鉄製大砲の鋳造や実用蒸気船「凌風丸」の建造、種痘の全国普及など、日本の近代化において欠かすことのできない功績を数多く残しました。さらに、早稲田大学を創設した大隈重信をはじめ、近代日本の礎を築いた多くの偉人を輩出した地でもあります。この記事では、幕末維新記念館の展示内容から、ポタリングで巡る城下町の散策スポット、シェアサイクルの活用法、佐賀ならではのグルメ情報まで、佐賀市の歴史散策を満喫するための情報を詳しくお届けします。

目次

佐賀市の幕末維新記念館とは ― 佐賀藩の「技」「人」「志」を体感できる施設

幕末維新記念館とは、佐賀県立博物館の1階に常設されている、幕末維新期の佐賀藩の功績を紹介するメモリアル展示です。正式名称は「維新博メモリアル展示」といい、2018年3月17日から2019年1月14日まで304日間にわたって開催された「肥前さが幕末維新博覧会」の成果を後世に伝える目的でつくられました。明治維新150年を記念して開催されたこの博覧会は大きな反響を呼び、その展示エッセンスが現在も佐賀県立博物館内で体験できるようになっています。

展示は4つのパートで構成されています。約40名ずつのグループで9分間隔で入場する仕組みで、30分から40分で一通り体感できます。

第1場の「幕末維新」体感シアターでは、大型スクリーンに映し出される迫力の映像で幕末維新期の佐賀藩の功績が紹介されます。時勢を見据えながらも慎重に動いた第十代佐賀藩主・鍋島直正の心中や、佐賀が日本の近代化のトップランナーとなりえた理由が臨場感あふれる映像で語られます。第2場の「技」からくり劇場では、反射炉での鉄製大砲の鋳造や蒸気機関の研究など、佐賀藩が成し遂げた技術革新の数々をパフォーマンスを交えた演出で体験できます。第3場の「人」賢人ラウンジシアターでは、「佐賀の七賢人」が時空を超えて集い語り合うという架空の設定のもと、佐賀が生んだ偉人たちの人物像と功績が紹介されます。そして第4場の「志」ことのは結びでは、来場者がメッセージを書いたり他の来場者のメッセージを読んだりできる参加型の展示空間が広がっています。

幕末維新記念館の所在地は佐賀県佐賀市城内1-15-23で、佐賀県立博物館1階に位置しています。開館時間は9時30分から18時まで、休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始です。駐車場は136台分が用意されています。

佐賀の七賢人と城下町散策の魅力 ― 明治日本を動かした佐賀の偉人たち

幕末維新記念館の展示をより深く楽しむために知っておきたいのが、「佐賀の七賢人」です。佐賀の七賢人とは、江戸時代末期から明治維新にかけて活躍し、近代日本の礎を築いた佐賀藩出身の七人の偉人の総称で、大正ごろからこの呼び名が使われるようになりました。

筆頭に挙げられるのが、佐賀藩第10代藩主の鍋島直正です。天保元年(1830年)に17歳で家督を継ぎ、質素倹約や借金整理といった藩政改革に着手しました。アヘン戦争の衝撃を受けて長崎警備の強化を図り、日本初の反射炉を完成させて鉄製大砲を鋳造したほか、精煉方において蒸気機関の研究を推進し、実用蒸気船「凌風丸」の建造にも成功しました。医学面では種痘を全国に普及させ、医師の免許制度を創設するなど、日本における近代西洋医学の基礎を築いた人物です。弘道館での藩士の全員教育を実施し、学業を修めた者のみを役人に登用するという実力主義の人材育成でも知られ、島津斉彬と並ぶ幕末屈指の名君と評されています。

大隈重信は、鉄道建設や日本の通貨単位「円」の制定に尽力し、内閣総理大臣を2度務めた政治家であり、早稲田大学を創立した教育者としても広く知られています。佐賀市内には大隈重信の生家(国指定史跡)と大隈重信記念館があり、ポタリングでの城下町散策の際にはぜひ立ち寄りたいスポットです。

江藤新平は明治新政府において多くの官制改革を提案し、初代司法卿として近代的な裁判制度の確立に貢献しました。副島種臣は外交官として活躍し、マリア・ルス号事件では中国人労働者の人権を守る裁定を下して日本の国際的な信頼を高めました。佐野常民は日本赤十字社の前身である博愛社を創設し、西南戦争の際に敵味方の区別なく傷病者を救護するという理念を実現した人道主義の先駆者です。島義勇は北海道開拓の指揮を執り、北海道の中心地を札幌に定めて都市計画を行ったことから「北海道開拓の父」とも呼ばれています。大木喬任は首都を東京とすることを建議し、初代文部卿として学制の制定など近代教育制度の整備に大きく貢献しました。

佐賀市では毎週日曜日に佐賀城本丸歴史館で「幕末・維新 佐賀の八賢人おもてなし隊」による歴史寸劇が上演されています。七賢人に加えもう一人の偉人を加えた構成で、ユーモアを交えた演劇を通じて佐賀の歴史を分かりやすく伝える人気の催しです。

佐賀城本丸歴史館で歴史に浸る ― 日本最大級の木造復元建物

佐賀市の城下町散策で幕末維新記念館とあわせて訪れたいのが、佐賀城本丸歴史館です。県史跡佐賀城跡に幕末期の佐賀城本丸御殿の一部を忠実に復元して建てられたこの施設は、木造復元建物として日本最大級の規模を誇ります。

館内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、45メートルにも及ぶ畳敷きの長い廊下です。その先には320畳もの大広間が広がっており、江戸時代の藩主が政務を行った空間の壮大さを肌で感じることができます。展示内容もユニークで、本丸御殿を3D画面で探検できる「バーチャル佐賀城」や、AR技術を使って鍋島直正とツーショット写真が撮れる「からくりウィンドウ」など、最新技術を活用した体験型のコンテンツが充実しています。丸バツクイズやゲームが楽しめる情報コーナーもあり、子どもから大人まで楽しめる工夫が凝らされています。常駐のボランティアガイドによる解説も好評で、展示パネルだけでは伝わりにくい歴史の背景やエピソードを生の声で聞くことができます。

本丸御殿を出て本丸に出ると、佐賀の乱の際についた銃弾の痕が生々しく残る鯱の門(しゃちのもん)があります。天保9年(1838年)に完成したこの門は、佐賀城に現存する唯一の建造物であり、国の重要文化財に指定されています。門の柱や扉に残る無数の銃痕は、明治7年(1874年)の佐賀の乱の激しさを今に伝えています。また、幕末の動乱で活躍したアームストロング砲の復元模型も展示されており、佐賀藩の軍事技術の高さを物語っています。

佐賀城本丸歴史館の所在地は佐賀市城内2-18-1で、開館時間は9時30分から18時まで、休館日は12月29日から1月1日まで、入場料は無料です。JR佐賀駅からバスで約15分、「博物館前」「サガテレビ前」「佐賀城跡」のいずれかのバス停で下車してアクセスできます。

佐賀城公園はポタリングの拠点 ― 水と緑に囲まれた城下町の散策スポット

佐賀城本丸歴史館を中心とする佐賀城公園は、かつて佐賀藩主・鍋島家の居城であった佐賀城の跡地に整備された都市公園です。水と緑に囲まれたこの公園は、ポタリングの出発地点としても散策の休憩地点としても最適な場所となっています。

公園の特徴的な景観のひとつが、お堀沿いのクスノキ並木です。濠の周囲には樹齢300年を超える大楠が多く見られ、「佐嘉城阯の楠群」として佐賀県の天然記念物に指定されています。高さ30メートルを超えるクスノキやダイオウショウが堂々とした姿を見せ、城下町としての歴史の重みを感じさせてくれます。お堀の周囲には周回園路が整備されており、散歩やジョギングを楽しむ市民の姿も多く見られます。春には桜が咲き誇り、花見の名所としても親しまれています。自転車でお堀沿いをゆっくりと走れば、四季折々の風景を楽しむことができるでしょう。

公園内には佐賀城址のほかにも佐賀県立博物館・美術館といった文化施設が集まっており、一帯が文化ゾーンを形成しています。半日あればじっくりと見て回れるエリアです。

ポタリングで巡る佐賀市の城下町散策コース ― 初心者にもおすすめの楽しみ方

佐賀市では、自転車での観光を推進するためにさまざまなポタリングコースが整備されています。佐賀県観光連盟が運営する「SAGA Cycling CLUB.」では、初心者向けのポタリングコースから上級者向けのロングライドコースまで、レベルに応じた複数のコースが紹介されています。

佐賀市の中心市街地を巡る「まちなかポタリング」は、佐賀市観光交流プラザ「SAGA MADO」を出発点として、中心市街地をのんびりと散策するコースです。決まったルートはなく、気の向くままに街を巡れるのがこのコースの魅力となっています。歴史スポットを中心に巡ることも、地元のカフェやグルメスポットに立ち寄ることもでき、自分だけのオリジナルコースをつくる楽しさがあります。SAGA MADOでは観光情報の入手やレンタサイクルの利用が可能で、ポタリングの拠点として最適です。スタート地点とゴール地点にはレンタサイクルスポットが設置されているため、手ぶらで気軽にポタリングを楽しむことができます。

佐賀市の公式サイトで紹介されている「水辺と歴史のサイクリングコース」も人気があります。このコースでは、徐福伝説にまつわる数々の史跡と、明治日本の産業革命遺産のひとつである三重津海軍所跡を巡ることができ、歴史と自然の両方を楽しめる充実の内容です。

また、1991年に廃止された旧国鉄佐賀線の跡地を活用して整備された「徐福サイクルロード」は、全長約5キロメートルの歩行者・自転車専用道路です。廃線跡を利用した平坦な道のため初心者でも安心して走ることができ、春には桜並木が美しくサイクリングをしながら花見を楽しめる人気のコースとなっています。

幕末維新記念館を核にした城下町歴史探訪のおすすめポタリングルートもご紹介します。まずSAGA MADOまたは佐賀駅周辺でレンタサイクルを借り、佐嘉神社・松原神社を参拝した後に松原川沿いを走って佐賀城公園へ向かいます。佐賀城本丸歴史館で佐賀藩の歴史を学び、隣接する佐賀県立博物館の幕末維新記念館を体験します。その後、お堀沿いのクスノキ並木を眺めながら走って長崎街道柳町の佐賀市歴史民俗館を巡り、最後に大隈重信記念館方面に足を延ばしてSAGA MADOに戻るというルートです。所要時間は見学時間を含めて3時間から4時間程度が目安となっています。

シェアサイクル「チャリチャリ」で手軽に佐賀市をポタリング

佐賀市でポタリングを楽しむための交通手段として、2024年5月にサービスを開始したシェアサイクル「チャリチャリ」が非常に便利です。佐賀駅を中心とした約13平方キロメートルのエリアで利用でき、佐賀市内の主要な観光スポットのほとんどをカバーしています。

チャリチャリの利用はすべてスマートフォンで完結します。専用アプリをダウンロードして利用登録を行い、アプリ上の地図に表示されるポート(駐輪ステーション)から自転車を選択してQRコードを読み込むと鍵が解除されます。返却時は展開エリア内の任意のポートに駐輪して施錠すれば完了です。

料金は1分あたり7円という明瞭な料金体系で、鍵が解除された時点から課金が開始されます。30分の利用であれば210円、1時間であれば420円となります。観光スポットを巡りながらのポタリングであれば、見学中は一度返却して再度借りるという使い方も可能です。

佐賀市内には19か所のポートが設置されており、佐賀駅前、佐賀市役所、佐賀城公園周辺など、観光に便利な場所に配置されています。展開エリア内の公共施設や民間施設に設置されたポートであればどのポートでも借りたり返したりすることが可能で、行程の自由度が高いのが特徴です。

佐嘉神社と松原神社 ― ポタリングで訪れたい城下町の精神的支柱

ポタリングで佐賀市の城下町を散策するなら、佐嘉神社と松原神社は外せないスポットです。

佐嘉神社は、日本の近代化のために力を尽くした佐賀藩10代藩主・鍋島直正公と11代藩主・鍋島直大公を祀る神社です。直正公は「文化の神」「学問の神」「交通の神」として崇敬を集めており、境内にはカノン砲やアームストロング砲の復元品が設置されています。神社の境内に大砲が置かれているという他ではなかなか見られない光景は、佐賀藩の先進性を象徴するものといえるでしょう。

隣接する松原神社には、佐賀藩祖・鍋島直茂公や勇猛な戦国武将として知られる龍造寺隆信公など7柱の神が祀られています。古くから地元の人々の篤い信仰を集めてきた神社です。両神社の境内には樹齢600年に達するものを含む約60本のクスノキが茂り、市街地の中心にありながら深い緑に包まれた静寂の空間を形成しています。自転車を降りて境内を散策すれば、城下町の歴史と自然を同時に感じることができます。

佐嘉神社の敷地内には佐嘉神社を含めて8つの神社があり、すべてを参拝する「八社詣」を行うと大願成就のご利益があるといわれています。白磁の鳥居と灯籠、河童の木像「兵主部(ひょうすべ)」など珍しい見どころも多く、散策のたびに新たな発見があるスポットです。

佐賀市歴史民俗館と長崎街道柳町 ― 城下町散策で出会う歴史的建造物群

佐賀城公園エリアから自転車で数分の距離にある長崎街道柳町地区は、江戸時代から明治時代にかけての商人町の面影を今に残すエリアです。

柳町は寛永3年(1626年)から正保年間(1644年から1648年)の間に紺屋川に思案橋が架けられたことで長崎街道の経路が変更され、この地を通るようになったことで発展しました。紺屋川では水運も行われており、思案橋付近には荷上場がありました。蔦屋や釜屋、角屋などの商家が立ち並び、大正時代ごろまでは商人町として大いに栄えていました。明治期には1882年(明治15年)に三省社が設立され、1884年(明治17年)には後に「九州の五大銀行」とまで呼ばれた古賀銀行が蓮池町で創業されるなど、さらなる発展を見せました。

佐賀市は長崎街道柳町景観形成地区内に点在する7つの歴史的建造物を「佐賀市歴史民俗館」と総称し、後世に伝える財産として整備・公開しています。それぞれの建物は佐賀市重要文化財や佐賀県遺産に指定されており、入場は無料です。

中核的な施設である旧古賀銀行は、大正時代の洋風建築の様式を今に残す建物で、「九州の五大銀行」と称された古賀銀行の本店として使われていました。現在はギャラリーやイベント会場として活用されています。旧古賀家は古賀銀行の創設者の住宅であった建物で、当時の上流階級の暮らしぶりを伝えています。旧牛島家は佐賀の旧城下町の中でもっとも古い町家を移築・復元したもので、江戸時代の町人の暮らしを垣間見ることができます。旧三省銀行は明治初期の銀行建築の面影を残し、旧福田家は大正時代の近代的和風建築の粋を集めた建物です。旧森永家は寛政年間に初代森永十助が始めた煙草の製造で繁栄した家で、リノベーションにより居宅は鍋島緞通の手織工房として活用されています。旧久富家は白壁の蔵が特徴的な建物で、北蔵は和紅茶専門店、南蔵は佐賀の伝統工芸品店として生まれ変わっています。

これらの歴史的建造物は単なる展示施設にとどまらず、カフェやショップ、工房としても活用されており、見学するだけでなく買い物や食事を楽しみながら歴史に触れることができます。コンサートや展示などのイベント会場としても利用されており、訪れるたびに新たな発見がある場所です。

長崎街道柳町エリアの散策中に立ち寄りたいのが柳町思案橋広場です。江戸時代から明治期にかけて船で物資を運搬する荷揚げ場として利用されていた場所で、橋もアーチ状に建設されていたと伝えられています。現在は広場として整備されており、散策の途中の休憩スポットとしておすすめです。

佐賀県立博物館・美術館で佐賀市の文化を深く知る

幕末維新記念館が入っている佐賀県立博物館と隣接する佐賀県立美術館も、ポタリングでの城下町散策の際にぜひ立ち寄りたい施設です。

佐賀県立博物館は「佐賀県の歴史と文化」をテーマに、原始・古代から近代までの各分野の資料を展示しています。自然史、考古学、歴史など幅広い分野の展示があり、佐賀の風土と歴史を総合的に学ぶことができます。佐賀県立美術館では佐賀県にゆかりのある近・現代の絵画、彫刻、工芸、書などの作品を鑑賞できます。江戸時代中期に活躍した売茶翁や伊藤若冲に関する展示など、美術愛好家には見逃せない内容が揃っています。

博物館の東隣には、1908年に東京恵比寿に建築された「岡田三郎助アトリエ」が移築・展示されています。日本の近代建築史や近代洋画史上の貴重な建造物であり、建築ファンにとっても興味深い場所です。

両施設とも観覧料は無料(当館主催企画展は別途料金の場合あり)で、開館時間は9時30分から18時までです。佐賀城公園内に位置しているため、佐賀城本丸歴史館や幕末維新記念館とあわせて効率的に見学することができます。

大隈重信記念館・旧宅 ― ポタリングで訪れたい近代日本を築いた偉人の原点

佐賀の七賢人の中でも特に知名度の高い大隈重信侯ゆかりの場所として、大隈重信記念館と大隈重信旧宅(生家)はポタリングのコースにぜひ加えたいスポットです。

大隈重信旧宅は、天保9年(1838年)に大隈重信侯が生まれた場所で、天保以前の武家屋敷の面影を残す貴重な建造物として国の史跡に指定されています。平屋茅葺に一部二階建ての瓦葺きの家屋は、幕末の佐賀藩士の暮らしぶりを伝えています。庭園には、大隈を敬愛した政治家・波多野敬直の筆による「大隈重信侯の誕生地」の記念碑が建てられています。

隣接する大隈重信記念館は、大隈重信侯の誕生125年を記念して昭和42年(1967年)10月に開館しました。建物のデザインは早稲田大学名誉教授の今井兼次博士が手がけたもので、建築としても見応えがあります。2015年2月にリニューアルオープンし、大隈侯の生きざまや功績を貴重な歴史資料、イラスト、映像で分かりやすく紹介しています。入場料は大人330円、子供160円で、自転車であれば佐賀城公園エリアから10分ほどの距離にあります。

佐賀市でのポタリングと城下町散策を楽しむための実践アドバイス

佐賀市でのポタリングをより快適に楽しむための実践的なアドバイスをご紹介します。

ベストシーズンは春(3月下旬から5月)と秋(10月から11月)です。春は佐賀城公園の桜や徐福サイクルロードの桜並木が美しく、秋は佐賀城公園のクスノキの深い緑と秋の澄んだ空気のコントラストが心地よい季節です。夏場は佐賀特有の暑さがあるため、早朝や夕方のポタリングがおすすめです。

服装と持ち物については、ポタリングは本格的なサイクリングと異なりカジュアルな服装で楽しめるのが魅力です。動きやすい服装とスニーカーがあれば十分ですが、佐賀城本丸歴史館では靴を脱いで上がるため脱ぎ履きしやすい靴が便利です。日差し対策として帽子やサングラス、水分補給のための飲み物は忘れずに持参してください。

所要時間の目安としては、城下町の主要な歴史スポットを巡るポタリングは見学時間を含めて半日(3時間から4時間)程度です。じっくりと各施設を見学しカフェでの休憩も楽しみたい場合は、丸一日かけてゆっくり巡るプランもおすすめです。

ポタリングの途中でぜひ味わいたい佐賀市のご当地グルメが「シシリアンライス」です。昭和50年頃に佐賀市中心街の喫茶店のまかないから生まれたとされるこの料理は、温かいライスの上に甘辛く炒めたお肉と新鮮な生野菜を盛り合わせ、マヨネーズをかけた一皿です。名前の由来は、当時大ヒットしていた映画「ゴッドファーザー」のロケ地であるイタリア・シチリア島からとったというのが有力な説となっています。現在では佐賀市内の約40軒の飲食店で提供されており、店ごとに佐賀牛やみつせ鶏、イノシシなど佐賀ならではの食材を使ったオリジナルのアレンジが施されています。ポタリングの合間のランチにぴったりのご当地グルメです。

交通アクセスとして、佐賀市へはJR佐賀駅が拠点となります。福岡市からはJR特急で約40分、長崎市からはJR特急で約1時間20分です。車の場合は長崎自動車道佐賀大和インターチェンジから佐賀市街地方面へ約25分で到着します。佐賀駅周辺にはチャリチャリのポートが複数あるため、到着後すぐにポタリングを開始できます。

まとめ ― 自転車で出会う佐賀市の城下町の魅力

佐賀市は、日本の近代化を牽引した偉大な歴史を持ちながらも、穏やかで親しみやすい城下町の雰囲気を大切に守り続けている街です。幕末維新記念館で佐賀藩の先進性に驚き、佐賀城本丸歴史館で320畳の大広間の壮大さに息を呑み、お堀沿いのクスノキ並木に歴史の深みを感じることができます。そして長崎街道柳町の歴史的建造物群で、かつての商人町の活気に思いを馳せることもできるでしょう。

これらの体験が、自転車に乗ってゆっくりと街を巡ることで、より鮮やかに、より親密に感じられるのがポタリングの魅力です。車では通り過ぎてしまうような路地裏の風景や、歩きでは少し遠い距離のスポットも、自転車なら自分のペースで心地よく巡ることができます。佐賀市は平坦な地形に恵まれ主要な歴史スポットがコンパクトにまとまっているため、ポタリング初心者にもやさしい街です。シェアサイクル「チャリチャリ」を利用すれば自転車を持参する必要もなく、手軽に城下町散策を楽しめます。

佐賀藩が日本の近代化に果たした役割は、反射炉や蒸気船といった技術面にとどまりません。鍋島直正が推し進めた教育改革は大隈重信をはじめとする多くの逸材を育て、彼らが明治新政府の中枢で活躍することで日本という国の形そのものをつくっていきました。鉄道、通貨、司法、教育、外交、赤十字、北海道開拓と、佐賀の七賢人それぞれが成し遂げた功績を並べるだけで近代日本の骨格が見えてきます。そんな歴史の原点を風を感じながら自転車で巡る贅沢な時間を、ぜひ佐賀市で体験してみてはいかがでしょうか。

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