焼き物の里として知られる佐賀県有田町では、レンタサイクルで町なかをゆっくり流すポタリングと、仕上げに立ち寄れるヌルヌル温泉の組み合わせが定番の楽しみ方になっています。江戸時代から続く白壁と黒瓦の町並みや、磁器の鳥居がある神社を自転車で巡り、最後はとろみの強い湯に浸かって一日を締めくくる。これがこの町ならではの過ごし方です。坂の少ない道でのんびり走れるコンパクトさも、有田がポタリング向きと言われる理由になっています。この記事では、アクセス方法や町の見どころ、レンタサイクルの借り方、そして仕上げの温泉情報まで、有田を一日で回るための実用情報を紹介します。

博多駅から特急で75分、有田へのアクセス
有田町へは、博多駅からJR九州の特急「みどり」号や「ハウステンボス」号に乗ればおよそ75分から88分で有田駅に着きます。乗り換えが少なく、車窓の景色を眺めているうちに到着してしまう感覚があり、電車移動ならではの気楽さです。佐賀空港から向かう場合は、リムジンタクシーという選択肢もあります。1名利用なら4,000円、2人目以降は1名につき2,000円が加算される料金設定なので、複数人での移動なら割安になる仕組みです。車で訪れるなら、長崎自動車道の波佐見有田インターチェンジが最寄りで、ここからヌルヌル有田温泉までは車でおよそ10分の距離です。電車、飛行機、車のどの手段でも、有田町にはさほど苦労なくたどり着けます。
400年続く焼き物の町を自転車で流す理由
有田町は佐賀県の西部、西松浦郡に位置する小さな町です。17世紀初頭、朝鮮出身の陶工・李参平(日本名は金ケ江三兵衛と伝えられます)らが有田の泉山で良質な陶石を発見したことをきっかけに、日本で初めての磁器の大量生産が始まりました。それ以来400年以上にわたって、有田は日本を代表する磁器の産地であり続けています。
有田で採れた陶石が枯渇しなかったことや、佐賀藩による焼き物づくりの奨励もあって、1637年頃には既に有田の町並みができあがっていたとされています。江戸時代には有田で焼かれた磁器が近くの伊万里港から積み出されていたため、当時は「伊万里焼」と呼ばれ、全国、さらにはヨーロッパにまで運ばれました。現在では産地の名前をとって「有田焼」と呼ばれるのが一般的です。
有田焼発祥の地であるこの町の中心部、JR上有田駅から有田駅にかけてのエリアには、江戸期から続く町家や窯元が今も軒を連ねています。この一帯は自転車で巡るのにちょうどよい規模で、坂道も少ないため、初心者でも気負わずポタリングを楽しめます。歩いて回れないこともないのですが、通りが思いのほか長く続いているので、レンタサイクルを使ったほうが体力を残したまま多くのスポットを回れます。
有田焼は柿右衛門と鍋島、古伊万里の三様式に分かれる
窯元やギャラリーを巡る前に、有田焼の様式を頭に入れておくと器を見る楽しみが変わります。有田焼には代表的な三つの様式があります。
一つ目は柿右衛門様式です。乳白色の素地に赤・青・緑・黄などの鮮やかな色で上絵付けをほどこした「赤絵」が特徴で、器の余白を大きくとった構図から「余白の美」とも呼ばれます。1650年代から1690年代にかけて数多く作られ、18世紀にはドイツのマイセン窯をはじめとするヨーロッパの窯でも模倣品が作られるほど、世界的な影響を残しました。
二つ目は鍋島様式です。1675年頃から佐賀藩鍋島家が製造元となり、当時の最高の技術を集めて発展しました。青みがかった地肌と幅広の高台が特徴で、呉須による染付と赤・青・緑の三色だけで表現する「色鍋島」、藍色で緻密な絵付けをほどこした「藍鍋島」、染付と青磁を併用した「鍋島青磁」の三種類に分かれます。
三つ目は古伊万里様式で、柿右衛門様式と鍋島様式を除いた、近世までに有田で作られた焼き物全般を指す総称です。透明感のある白磁に映える赤や藍色の配色は有田焼全体に共通する特徴で、様式の違いを意識しながらギャラリーを見比べると、ポタリングの道中が一段と面白くなります。
| 様式 | 時期・製造元 | 特徴 |
|---|---|---|
| 柿右衛門様式 | 1650年代〜1690年代 | 乳白色の素地に赤絵、余白の美 |
| 鍋島様式 | 1675年頃〜、佐賀藩鍋島家 | 青みがかった地肌、色鍋島・藍鍋島・鍋島青磁 |
| 古伊万里様式 | 近世までの有田焼全般 | 両様式を除く総称 |
有田内山保存地区とトンバイ塀の裏通り
有田町の中心部にある「有田内山」は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されているエリアです。1991年4月30日に選定され、佐賀県内では初めての選定となりました。保存地区の面積はおよそ15.9ヘクタールにおよびます。
このエリアには江戸から昭和にかけての町並みが色濃く残っていて、白壁や黒瓦、格子窓を備えた町家が通りの両側に並びます。自転車でゆっくり流していくだけで、時代を遡ったような雰囲気を味わえるはずです。歩いて回ることもできますが、通りは意外と長く続いているため、レンタサイクルのほうが効率よく主要スポットを巡れます。
保存地区内で特に有田らしい風景として知られているのが「トンバイ塀」です。登り窯を築くために使われた耐火レンガ(トンバイ)の廃材や、使われなくなった窯道具を赤土で塗り固めて作られた塀のことで、焼き物の町ならではの生活の知恵と美意識が詰まっています。泉山弁財天神社から有田陶磁美術館にかけての裏通りに多く見られ、JR上有田駅から自転車でわずか2〜3分の距離にあるため、駅でレンタサイクルを借りてすぐに立ち寄れます。塀の中には焼き物の破片が埋め込まれていることがあり、よく見ると器のかけらの模様が浮かび上がっていることもあるので、じっくり観察しながら走る、あるいは押し歩くのがおすすめです。
陶山神社の磁器鳥居は明治21年に地元陶工が寄進
保存地区の中でもうひとつ外せないスポットが陶山神社(すえやまじんじゃ)です。万治元年(1658年)に建立されたと伝わる神社で、白磁に淡いブルーの唐草文様が描かれた磁器製の鳥居があることで全国的にも珍しい神社として知られています。この鳥居は明治21年(1888年)に地元の陶工たちが寄進したもので、国の登録有形文化財にも指定されています。
境内には鳥居だけでなく、磁器製の狛犬や大水瓶、灯籠なども奉納されていて、焼き物の町ならではの信仰の形を随所に感じられます。さらに陶山神社ならではの光景として、境内をJR九州の電車が走り抜けていく様子も見どころのひとつです。神社と鉄道が隣り合う独特の風景は、写真映えするスポットとしても人気を集めています。
なお、有田内山周辺では毎年ゴールデンウィークの時期に有田陶器市が開催され、全国から多くの人が訪れる一大イベントになります。陶器市の期間中は特別なレンタサイクル貸出体制が敷かれることもあるため、この時期に訪れる場合は事前に有田観光協会の情報を確認しておくと安心です。
泉山磁石場は南北400メートルの採掘跡
ポタリングのコースに組み込みたいのが泉山磁石場(いずみやませきばじょう)です。ここは有田焼の原料となる陶石が発見された場所で、有田焼発祥の地といえる史跡です。李参平らはもともと有田の別の場所で焼き物を作っていましたが、原料が枯渇したために新たな陶石を探し歩き、たどり着いたのがこの泉山だったとされています。
泉山磁石場の採掘跡は南北約400メートル、東西約250メートルという大きな規模におよびます。長年にわたって陶石が掘り出され続けた結果、山の斜面が大きくえぐられたような独特の景観が広がっていて、その迫力は一見の価値があります。良質な陶石が安定して採れるようになったことで佐賀藩による本格的な焼き物づくりが始まり、有田は磁器の一大産地へと発展していきました。現在では採掘はほとんど行われておらず、有田焼の原料は主に熊本県天草の陶石が使われています。ただし泉山磁石場は昭和55年に国の史跡(一部)に指定されていて、有田焼の歴史を今に伝える貴重な場所として大切に保存されています。
内山地区からもほど近く、レンタサイクルであれば無理なく足を延ばせる距離にあるため、焼き物の歴史をより深く体感したい人には訪れる価値のあるスポットです。
すぐそばには有田焼参考館があり、あわせて立ち寄るのがおすすめです。発掘調査によって出土した陶片を年代を追って展示していて、有田焼の技法やデザインがどう移り変わってきたのかを実物を通して学べます。館外には移築復元された唐臼や赤絵窯もあり、焼き物づくりの工程を具体的にイメージする手助けになります。秋には周辺の紅葉も美しく、季節によって異なる表情を楽しめるのもこのエリアの魅力です。
陶祖・李参平の碑が伝える1616年の磁器創業
有田焼の歴史を語るうえで欠かせない人物が、有田焼の生みの親とされる李参平です。李参平は有田の西部にある天狗谷で登り窯を築き、その後、大量の良質な陶石「泉山陶石」を発見したことをきっかけに、1616年(元和2年)に日本で初めての磁器産業を確立したと伝えられています。これが有田焼の始まりとされていて、有田にある龍泉寺の過去帳には、李参平が明暦元年8月11日(西暦1655年9月10日)に亡くなったことが記されています。
有田町内には、李参平の功績をたたえる「陶祖李参平の碑」が建立されています。この碑は大正6年(1917年)、有田焼創業300年を記念して建てられたもので、泉山を見渡す高台に位置しています。ポタリングの途中で立ち寄れば、有田焼発祥の歴史に思いを馳せながら、町並みを一望する景色も楽しめます。また、毎年5月4日には李参平の功績をたたえる「陶祖祭」が開催されていて、現在では日本と韓国双方の関係者が参列する行事としても知られています。焼き物の技術を伝えたルーツに触れられるこの碑は、内山地区や泉山磁石場とあわせて訪れることで、有田焼400年の歴史をより立体的に理解できるスポットです。
KILN ARITAを起点にした窯元とギャラリー巡り
有田でのポタリングの起点として便利なのが、JR有田駅前にある複合施設「KILN ARITA(キルン アリタ)」です。登り窯をイメージした外観を持つこの施設には観光案内所が併設されていて、観光パンフレットが充実しているほか、スタッフによる丁寧な案内も受けられます。館内にはレンタサイクルサービスのカウンターもあり、狭い路地の多い有田の町並みを自由に巡るための自転車をここで借りられます。フリーWi-Fiや荷物預かりサービスも整っているので、身軽な状態でポタリングに出発できます。
有田町内には、260年以上の歴史を持つ由緒ある窯元や、380年にわたって作品を作り続けてきた柿右衛門窯、創業330年以上を誇る有田を代表する窯元など、多くの老舗窯元が今も操業を続けています。それぞれの窯元にはギャラリーが併設されていることが多く、代々受け継がれてきた技法による作品の展示や販売を見られます。約400年に及ぶ有田焼の歴史と伝統を伝える美術館や資料館も点在しているので、焼き物そのものにじっくり触れたいなら、あらかじめ気になる窯元やギャラリーをいくつかピックアップしておき、ポタリングの途中に立ち寄るルートを組んでおくと充実した時間になります。自転車であれば気になるお店を見つけたときにすぐ止まって立ち寄れる身軽さがあり、徒歩よりも広い範囲を無理なくカバーできる点も見逃せません。
有田陶器市は2026年に122回目を迎えた
有田内山の町並みを語るうえで欠かせないのが、毎年ゴールデンウィークに開催される有田陶器市です。その起源は明治時代にさかのぼります。明治29年に開かれた陶磁器品評会の協賛行事として始まった「蔵ざらえ大売出し」が、現在まで続く陶器市のルーツとされていて、日本最古級の陶器市ともいわれています。
2026年の有田陶器市は4月29日から5月5日までの7日間にわたって開催され、122回目という節目を迎えました。会期中は国内外からおよそ120万人が有田に集まり、内山地区を中心とするメインストリートには全国から集まった窯元や陶磁器店の出店がびっしりと並びました。ふだんは静かな町並みが、この期間だけは大勢の人でにぎわう年に一度の大イベントです。
陶器市の時期に有田を訪れる予定があるなら、混雑によってレンタサイクルの貸出方法や台数が通常と異なることがあるため、事前に有田観光協会の公式サイトなどで最新の貸出案内を確認しておくと安心です。一方で、陶器市の時期を避けて訪れれば、内山地区をより静かにゆったりとポタリングできます。にぎわいと静けさ、どちらを取るかは訪れる時期次第です。
秋の有田陶磁器まつりは薪窯焚きが見られる
ゴールデンウィークの陶器市に対して、秋にも「秋の有田陶磁器まつり」という人気イベントがあります。例年11月下旬の数日間にわたって行われ、2025年は第21回として11月20日から24日までの開催となりました。ゴールデンウィークの陶器市に比べて規模はやや落ち着いていて、混雑を避けながらじっくり器を選びたい人や、涼しい季節にポタリングを楽しみたい人には特にこちらが向いています。
この秋のまつりでは、フォトコンテストやスタンプラリー、ガイドツアーなど、来場者が参加して楽しめる企画が数多く用意されています。中でも特徴的なのが、期間限定で特別公開される各窯元の「薪窯焚き」です。ふだんは公開されていない窯焚きの様子や窯の内部を間近で見学できる貴重な機会で、焼き物づくりの現場をじかに感じたい人にとっては見逃せないイベントです。ゴールデンウィークの人出を避けつつ、涼しくなった秋の内山地区をレンタサイクルでゆっくり走りながら、期間限定の窯焚きやまつりの企画を楽しむのも、有田ならではの季節の過ごし方といえます。
有田のレンタサイクルは4拠点で乗り捨て可能
有田町内には複数のレンタサイクル貸出拠点があり、観光客が気軽に自転車を借りられる環境が整っています。中心となる貸出拠点が、有田町本町丙972-31にある「KILN ARITA観光案内所」(電話0955-42-4052)です。ここでは電動アシスト付き自転車と普通自転車の両方をレンタルできます。電動アシスト付き自転車は1回1,000円に加えて保証料1,000円が必要で、この保証料は自転車を返却する際に返金される仕組みです。普通自転車は1回500円で借りられます。貸出時間は9時から17時までです。
| 自転車の種類 | 料金 | 返却方法 |
|---|---|---|
| 電動アシスト付き自転車 | 1,000円+保証料1,000円(返却時返金) | 借りた施設への返却が必要 |
| 普通自転車 | 500円 | 町内4か所のどこでも返却可能 |
このほか、有田館やJR上有田駅など、町内4か所でも普通自転車のレンタルが行われています。普通自転車についてはこの4か所のどこでも返却できる乗り捨てスタイルに対応しているのが便利な点です。一方で、電動アシスト付き自転車は貸出を行った施設への返却が必要になるため、電動アシスト車を借りる場合はルート設計の際に返却場所を意識しておいたほうがよさそうです。
坂の少ない有田の町なかを走るだけであれば普通自転車でも十分ですが、ヌルヌル有田温泉まで足を延ばす場合や、暑い季節に長めのポタリングを楽しみたい場合には、電動アシスト付き自転車を選ぶと体力面でかなり楽になります。
内山地区から泉山、そして温泉までのポタリングコース
有田でのポタリングは、JR上有田駅または有田駅を起点にするのが分かりやすくおすすめです。一例として、次のようなコースが考えられます。
まずJR上有田駅でレンタサイクルを借り、駅からすぐのトンバイ塀の裏通りへ向かいます。江戸情緒あふれる路地を自転車でゆっくり流しながら、焼き物の破片が埋め込まれた塀の表情を楽しみます。続いて有田内山の伝統的建造物群保存地区の中心部へ進み、白壁の町家や老舗の窯元が並ぶメインストリートを走ります。気になる窯元やギャラリーがあれば自転車を停めて立ち寄り、有田焼の器を眺めたり実際に手にとってみたりするのもポタリングならではの楽しみ方です。
続いて、磁器の鳥居で知られる陶山神社へ向かいます。境内を電車が走り抜ける瞬間に出会えたら、ちょっとした特別感を味わえるはずです。参拝を終えたら、有田焼発祥の地である泉山磁石場まで足を延ばし、陶石が大量に掘り出された跡地のダイナミックな景観を眺めます。ここまでで有田焼の歴史をひと通り体感できるコースになります。
体力と時間に余裕があれば、ここからさらに南へ走り、ヌルヌル有田温泉を目指すのがおすすめです。焼き物の里をひと通り走り終えたあとに、とろとろの湯に浸かって疲れを癒すというのは、有田ならではの一日の締めくくり方です。走行距離は、内山地区だけを回るのであれば数キロ程度とごく短く、温泉まで足を延ばす場合でも、電動アシスト自転車があれば無理なく一日で回りきれる範囲に収まります。
大公孫樹とハート形トンバイ塀という隠れた見どころ
ポタリングの道中で立ち寄りたい隠れた見どころとして、「有田の大公孫樹(おおいちょう)」があります。国の天然記念物にも指定されている巨木で、高さはおよそ30.5メートルにおよびます。内山地区の落ち着いた通りにひっそりと立つその姿は圧巻で、秋には黄金色に色づいた葉が町並みに彩りを添えます。
また、トンバイ塀の裏通りを走っていると出会えることがある、ハート形にレンガが配置された珍しいトンバイ塀も、有田を訪れる人々の間で密かな人気を集めているスポットです。地図に大きく載っているわけではないため、探しながら走ること自体がポタリングの醍醐味になります。こうした小さな発見を積み重ねられるのも、自転車でゆっくりと路地を巡るポタリングならではの楽しみです。
pH9.43のヌルヌル有田温泉で一日を締めくくる
有田ポタリングの締めくくりとして立ち寄りたいのがヌルヌル有田温泉です。その名の通り、お湯に触れた瞬間に驚くほどのとろみ、ぬめりを感じる泉質が最大の特徴で、佐賀県内でも屈指のヌルヌル度を誇る温泉として知られています。
泉質はナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉です。泉温は17.7度、pHは9.43というアルカリ性で、湧出量は130リットル、成分総計は1262グラム毎キログラムとされています。このアルカリ性の高さがヌルヌル感の秘密といわれていて、湯船に浸かるだけでなく、かけ湯の段階からすでにとろみを感じられるほどです。源泉かけ流しで提供されているため、加水や循環による泉質の変化が少なく、温泉本来のなめらかな肌触りを全身で楽しめます。美肌の湯として全国的にもトップクラスと評されることがあるのも、この数値を見れば納得できます。
施設には大浴場のほか、サウナ、露天風呂、個室風呂も備えられていて、じっくり長湯を楽しみたい人にも、さっと汗を流してすっきりしたい人にも対応できる作りになっています。敷地内には日本RV協会が認定する「RVパーク有田温泉」も併設されていて、車中泊を楽しむ旅行者にも利用されている点が特徴のひとつです。
営業時間は10時30分から21時30分まで(最終受付は21時まで)で、定休日は水曜日です。ただし水曜日が祝日にあたる場合は営業しています。入浴料金は2026年4月1日に改定されていて、大人(高校生以上)750円、小人(小学生・中学生)490円、小学生未満は無料です。ポタリングの立ち寄り湯として利用しやすい料金設定といえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 泉質 | ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉(泉温17.7度、pH9.43) |
| 営業時間 | 10時30分〜21時30分(最終受付21時) |
| 定休日 | 水曜日(祝日は営業) |
| 入浴料金 | 大人750円、小人490円、小学生未満無料 |
アクセスとしては、波佐見有田インターチェンジから車でおよそ10分、JR有田駅からは徒歩でおよそ40分の距離にあります。徒歩ではやや距離がありますが、レンタサイクルであれば無理のない範囲で到達できるため、ポタリングの最終目的地として組み込みやすい立地です。所在地は佐賀県西松浦郡有田町南原甲902、電話番号は0955-42-6988です。
ポタリングの合間に立ち寄れるカフェ
有田町内には、焼き物の器を使ったカフェや、地元食材を活かしたランチが楽しめるお店も点在しています。ポタリングの途中で小休止を挟むのもおすすめです。
例えば、大正2年に建てられた松浦鉄道「蔵宿駅」の駅舎をそのまま活用したオーガニックカフェでは、野菜をふんだんに使ったブランチメニューや豊富なスイーツが人気を集めています。無人駅ならではのレトロな雰囲気の中で過ごす休憩時間は、旅の思い出のひとつになるはずです。
また、有田焼の展示・販売施設「アリタセラ」内にあるカフェでは、有田焼の器でコーヒーやお茶を味わえて、焼き物の里ならではの体験として観光客にも好評です。器の質感やデザインを実際に手にとって確かめながら一服できるのは、有田だからこそ楽しめるひとときです。
このほかにも、竜門ダム近くにある古民家を改装したカフェや、地元食材を使ったオリジナルランチセットを有田焼の器で提供するベーカリー併設カフェなど、個性豊かな飲食店が有田町内には点在しています。事前に有田観光協会の公式サイトなどでグルメ情報をチェックしておくと、ポタリングの計画がより充実したものになります。
電動アシスト自転車を選ぶべき人、普通自転車で足りる人
有田でのポタリングを快適に楽しむために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
まず、レンタサイクルの貸出時間はおおむね9時から17時までとなっている拠点が多いため、早めの時間帯からスタートするのがおすすめです。特にヌルヌル有田温泉まで足を延ばす場合は、内山地区の散策に時間をかけすぎると温泉での滞在時間が短くなってしまうため、あらかじめざっくりとした時間配分を決めておくとよいでしょう。
次に、電動アシスト付き自転車と普通自転車のどちらを選ぶかも重要なポイントです。内山地区周辺だけをゆっくり回るのであれば普通自転車でも十分ですが、泉山磁石場やヌルヌル有田温泉まで足を延ばす場合や、夏場の暑い時期に走る場合には、電動アシスト付き自転車のほうが体力の消耗を抑えられます。ただし電動アシスト車は借りた施設への返却が必要になる点は事前に確認しておいたほうが安心です。
服装については、町なかの散策と温泉入浴の両方を予定しているなら、着替えやタオルを持参しておくと、温泉でゆっくりくつろぎやすくなります。また、有田内山地区は歴史的な町並みを保存しているエリアのため、自転車で走る際も歩行者や地元の方への配慮を忘れず、マナーを守ってゆったりとしたペースで走ることが大切です。
季節ごとの楽しみ方も意識しておくと、有田ポタリングの満足度がさらに高まります。ゴールデンウィークに訪れるなら、日本最古級ともいわれる有田陶器市のにぎわいの中で器選びを楽しめますが、混雑を避けてゆったり町並みを味わいたいなら、陶器市の時期を外すか、11月下旬に開催される秋の陶磁器まつりのタイミングを狙うとよさそうです。秋は気候的にも自転車での移動がしやすく、内山地区の大公孫樹をはじめとする紅葉スポットも楽しめる、ポタリングにはうってつけの季節です。
佐賀県有田町は、400年以上の歴史を持つ焼き物の里でありながら、レンタサイクルを使えば一日で無理なく主要スポットを巡れる、コンパクトで魅力的な観光地です。トンバイ塀の続く裏通り、白壁の町家が並ぶ伝統的建造物群保存地区、磁器の鳥居が印象的な陶山神社、そして有田焼発祥の地である泉山磁石場と、焼き物の歴史を肌で感じられるスポットが徒歩圏、自転車圏に集まっています。そしてその締めくくりとして訪れたいのが、驚くほどのとろみを誇るヌルヌル有田温泉です。アルカリ性の高い源泉かけ流しの湯に浸かれば、ポタリングで動かした体をじんわりとほぐしてくれます。歴史散策とアクティビティ、そして温泉でのリラックスタイムを一日でまとめて楽しめる有田は、日帰りでも一泊でも満足度の高い旅先です。次の休日には、レンタサイクルを片手に、焼き物の里・有田をのんびりとポタリングしてみてください。









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