女木島は鬼ヶ島伝説が息づく香川の島、自転車ポタリングで巡る

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高松港から北へ向かうフェリーに20分ほど揺られると、桃太郎伝説の鬼が住んでいたと語り継がれる女木島にたどり着きます。この島は「鬼ヶ島」の異名を持ち、島全体が小さくまとまっているため、レンタサイクルを使ったポタリングで無理なく主要スポットを巡ることができます。高松の中心部からのアクセスの良さと、洞窟や展望台、現代アート作品まで詰め込まれた見どころの多さから、香川旅行の日帰り先として選ぶ人が増えています。この記事では、高松港沖に浮かぶ女木島へのアクセス方法からレンタサイクルの料金、鬼ヶ島大洞窟や鷲ヶ峰展望台の見どころ、モデルコース、グルメや宿泊情報まで、ポタリング計画に役立つ情報をまとめました。

目次

女木島は周囲8.9キロ、人口168人の小さな鬼ヶ島伝説の島

女木島は、高松港から北へ約4キロメートルの瀬戸内海に浮かぶ、面積約2.62平方キロメートル、周囲約8.9キロメートルの小さな島です。人口は168人、世帯数は107世帯ほどとされ、過疎化が進んでいます。隣接する男木島とあわせて「雌雄島」と呼ばれ、女木島は「女島」、男木島は「男島」に見立てられてきました。

島民の多くは女木港周辺の東浦地区に暮らし、狭い平地や段々畑での畑作と漁業を組み合わせた半農半漁の暮らしを続けてきました。かつてあった女木小学校は現在休校になっていますが、夏祭りや運動会、一斉清掃といった行事は今も島民が一緒になって行っており、小さいながらも温かなコミュニティが息づいています。

女木島最大の特徴は、日本の昔話「桃太郎」に登場する鬼が住んでいたとされる「鬼ヶ島」という別名です。島の中央にそびえる鷲ヶ峰の中腹には、その伝説の舞台とされる巨大な洞窟「鬼ヶ島大洞窟」が実際にあり、物語の舞台を自分の足と自転車で訪れるという体験ができます。また女木島は、3年に一度開催される「瀬戸内国際芸術祭」の会場のひとつでもあり、会期外でも常設展示の作品を見て回ることができます。

鬼ヶ島の異名は1931年の洞窟発見がきっかけ

女木島が「鬼ヶ島」と呼ばれるようになったのは、比較的新しい出来事がきっかけです。1931年、高松市在住の郷土史家・橋本仙太郎氏が、鷲ヶ峰の中腹にある全長400メートルの洞窟を発見し、この洞窟を桃太郎伝説に結びつけたことで、女木島は「鬼ヶ島」と呼ばれるようになりました。

香川県の桃太郎伝説には、稚武彦命という人物がモデルになったという説があります。稚武彦命が吉備の国から讃岐の国へやってきた際、地元の住民が「鬼」、つまり海賊の襲撃に苦しめられている様子を知り、犬・猿・キジを従えて鬼を征伐したという伝承が残っており、これが女木島の洞窟発見と結びつくことで、「桃太郎が鬼退治をした鬼ヶ島は女木島である」という物語が広く知られるようになりました。史実というよりは地域の伝承や観光資源としての側面が強いものですが、洞窟の中を歩きながらこうした背景を知ると、ポタリングの道中がより味わい深くなります。

高松港へのアクセスとフェリー「めおん」の料金

女木島観光の起点は、高松市中心部にある高松港です。JR高松駅から徒歩約3分、ことでん高松築港駅から徒歩約5分という立地で、電車でのアクセスが便利です。高松空港を利用する場合は、空港リムジンバスで高松駅バスターミナルまで約45分、そこから徒歩3分ほどで高松港に着きます。

車で訪れる場合は、高松港周辺のサンポート高松エリアにある地下駐車場を使うのが一般的です。駅前広場地下駐車場(395台収容)、高松シンボルタワー地下駐車場(221台収容)、多目的広場地下駐車場(302台収容)などがあり、いずれも旅客ターミナルまで徒歩圏内です。駐車料金は2時間まで20分ごとに100円、2時間から6時間までは30分ごとに100円、6時間から12時間までは一律1400円が目安です(2026年時点)。営業時間は6時30分から24時までのため、早朝出発や夜遅い帰着にも対応できます。

高松港から女木港までは、雌雄島海運が運航するフェリー「めおん」に乗ります。所要時間は20分ほどで、船内にはトイレや自動販売機も備えられています。通常期の運航は1日6便程度で、始発は8時発、以降はおおむね2時間おきです。夏季ダイヤは増便され、1時間おきの1日12便体制になることもあります。運航ダイヤは季節や年によって変わるため、訪問前に雌雄島海運の公式サイトで最新の時刻表を確認しておくと安心です。

運賃は次の表のとおりです。

区分片道往復
大人(旅客)370円740円
子供(旅客)240円480円
自転車持ち込み680円1380円

自分の自転車を船に持ち込む場合は自転車運賃が別途必要になります。島内でレンタサイクルを利用する予定であれば、自分の自転車を持ち込む必要はなく、身軽に乗船できます。

レンタサイクルの借り方と鬼ヶ島おにの館

女木島に着いたら、まず港のすぐそばにある観光案内拠点「鬼ヶ島おにの館」に向かいます。ここでは観光情報の入手に加え、レンタサイクルの受付、鬼ヶ島大洞窟行きバスの予約、フェリー乗船券の購入がまとめて行えます。館内は、日本各地に伝わる鬼伝説の資料や祭事で使われる鬼の面を展示する「鬼の間」、女木島名物の「鬼うどん」を味わえる食堂、船の待合スペースを兼ねたインフォメーションの3つに分かれています。鬼の間には図書コーナーもあるため、フェリーの待ち時間に鬼伝説の絵本を読んで過ごすこともできます。お土産の販売コーナーも併設されているので、ポタリングの前後に立ち寄って情報収集や休憩をするのに適した拠点です。

レンタサイクルの料金は、電動アシスト自転車が1日2000円程度、通常の自転車が1日600円程度です(料金は変更される場合があるため事前確認をおすすめします)。港周辺から集落にかけての海沿いは比較的平坦な道が多く、通常の自転車でも十分に楽しめます。一方で鬼ヶ島大洞窟や鷲ヶ峰展望台方面へは坂道が続くため、脚力に自信のない方や家族連れには電動アシスト自転車がおすすめです。

島全体としては起伏があるため、体力面で不安がある場合は自転車と徒歩・バスを組み合わせるプランも検討する価値があります。鬼ヶ島大洞窟へは、おにの館前からバスで約10分というアクセスも用意されているため、行きはバス、帰りは景色を楽しみながら自転車や徒歩で、という組み合わせも可能です。徒歩の場合、港から洞窟までは約40分とされていますが、天気の良い日には海を眺めながらの散策そのものが心地よい時間になります。

鬼ヶ島大洞窟と鷲ヶ峰展望台

女木島観光のハイライトは、鷲ヶ峰の中腹にある「鬼ヶ島大洞窟」です。広さ約4000平方メートル、奥行き約400メートルの巨大な洞窟で、桃太郎伝説において鬼が住んでいたとされる場所として語り継がれています。

洞窟内部は入り口付近から天井が低く、場所によっては頭が当たってしまうほどの狭さがある一方で、内部は夏でも涼しく、探検気分を味わえます。洞窟内には瀬戸内国際芸術祭の展示作品のひとつ「オニノコ瓦プロジェクト2」も設置されており、伝説と現代アートが交差する空間になっています。見学に要する時間は、じっくり見ても30分から1時間程度で、ポタリングの合間に立ち寄るのにちょうど良いボリュームです。

営業時間は通年8時30分から17時まで(入洞は16時30分まで)で、定休日はなく年中無休です。入場料は大人500円、小学生250円が目安で、65歳以上も大人と同料金の500円、障がい者手帳を提示すると300円、その同伴者は無料となっています(料金・営業時間は変更される場合があるため、訪問前に鬼ヶ島観光協会(電話087-840-9055)などで確認するのがおすすめです)。

洞窟を出たあと10分ほど歩くと、標高188メートルの鷲ヶ峰展望台にたどり着きます。ここからは瀬戸内海に浮かぶ大小の島々を360度見渡すことができ、香川県内でも屈指の景観スポットとして知られています。天候に恵まれれば、遠く四国本土の山並みや行き交う船の姿まで見渡すことができ、坂を登ってきた疲れを忘れさせてくれます。眼下には屋島や大島、さらに遠く小豆島までを一望できることもあり、瀬戸内海を代表する島々を一度に見渡せる展望が、鷲ヶ峰展望台の最大の魅力です。

港を囲む石垣「オオテ」が守ってきたもの

女木港でフェリーを降りてまず目に入るのが、集落を取り囲むように築かれた石垣「オオテ」です。高さ3メートルから4メートルにも及ぶ石垣が港周辺に連なる様子は、中世の城塞を思わせる景観で、女木島を象徴する風景のひとつです。

このオオテは、瀬戸内海特有の冬の強い潮風から家々を守るために築かれました。冬場に西から吹きつける風が女木島の山にぶつかって舞い上がり、気流が乱れて渦を巻くようになった結果、巻き上げられた海水が強風とともに島の東側の海岸沿いに打ち付けられる「オトシ」と呼ばれる現象から集落を守るため、島の人々が積み上げてきた知恵の結晶がこの石垣です。名称の「オオテ」は口伝によるもので、堂々とした佇まいが城の大手門に似ていることに由来するといわれています。使われている石は島の山腹に転がる黒みを帯びた讃岐岩質安山岩で、野石を乱層に積み上げ、目地をモルタルなどで固めずに空目地のまま仕上げるのが伝統的な工法です。

同じ島内でも海岸線ごとに風の当たり方が異なるため、場所によって石垣の積み方や表情が微妙に異なっているのも見どころです。港に自転車を停めてすぐの場所で見学できるため、ポタリングを始める前のウォーミングアップとして、あるいは大洞窟から戻ってきた最後に、集落の路地を歩きながら眺めてみるのもよいでしょう。

桜は約3000本、見頃は3月下旬から4月上旬

女木島は「桜の島」としての一面も持っています。島内には約3000本もの桜が植えられており、見頃を迎える例年3月下旬から4月上旬にかけては、島全体がピンク色に染まります。

女木港から女木島灯台へと続く桜並木をはじめ、鷲ヶ峰展望台周辺、鬼ヶ島大洞窟周辺、日蓮山などに、ソメイヨシノや山桜、八重桜など約2300本が咲き誇ります。春にポタリングで訪れれば、瀬戸内海の穏やかな海の青と満開の桜のピンクという対比を、自転車を漕ぎながら楽しむことができます。桜のトンネルの中を自転車で走り抜ける体験は、女木島ならではの春の魅力です。

瀬戸内国際芸術祭とモアイ像の由来

女木島は、瀬戸内海の島々を舞台に3年に一度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の主要会場のひとつです。会期中はもちろん、会期外でも常設展示されている作品を見て回ることができ、一年を通じてアート鑑賞を楽しめます。直近では2025年に「瀬戸内国際芸術祭2025」が開催され、春会期(4月18日から5月25日)、夏会期(8月1日から8月31日)、秋会期(10月3日から11月9日)の3期間、合計107日間にわたって行われました。次回開催時期については、瀬戸内国際芸術祭の公式サイトなど最新情報を確認しておくとよいでしょう。

港の周辺にはモアイ像のオブジェが置かれ、記念撮影スポットになっています。このモアイ像には由来があります。イースター島のモアイ像は、かつて部族間抗争によって数多くが倒され、長らく放置されていました。あるとき、イースター島の市長が日本のテレビ番組の取材で「クレーンさえあれば倒れたモアイを起こせるのに」と語ったことをきっかけに、高松市に本社を置くクレーンメーカーが1991年からモアイ修復プロジェクトを立ち上げ、1995年には世界遺産「アフ・トンガリキ」にある15体のモアイ像を再び立たせることに成功しました。女木港にあるモアイ像は、この吊り上げ作業のテスト用として作られ、プロジェクトを手がけた企業から高松市に寄贈されたものです。遠く離れたイースター島と女木島をつなぐエピソードが込められたオブジェといえます。

かつて段々畑だった場所には、約400個の陶製ブロックを設置した大規模なインスタレーション作品があり、女木島の町並みと海を一体化させるようなパノラマを演出しています。風を感じるカモメのオブジェやピアノをモチーフにした船の作品なども点在しており、島を自転車で移動しながら次々とアート作品に出会っていく体験は、屋外の美術館を巡っているような感覚を与えてくれます。

レアンドロ・エルリッヒによる作品《不在の存在》が設置されている「レストラン イアラ 女木島」では、芸術祭の期間中に「瀬戸内ガストロノミー」という食とアートを融合させた企画も展開されています。かつて使われていた小学校の校舎や島の古民家もアート作品の舞台として活用されており、島の暮らしの記憶とアートが重なり合う空間を作り出しています。

女木島灯台と女木島海水浴場

桜並木のゴールでもある女木島灯台は、島の穴場スポットです。1956年3月に初点灯し、2004年3月に改築されたこの灯台は、観光客が集まる鬼ヶ島大洞窟や展望台とは違い、訪れる人がまばらな静かな場所です。灯台へ向かう道は単調な上り坂が続きますが、その分たどり着いたときの静けさと達成感は格別です。灯台から振り返ると、穏やかな瀬戸内海の先に高松市街のビル群を望むことができ、島から本土を眺めるという普段とは逆の視点で景色を楽しめます。混雑を避けて静かに写真を撮りたい人には、立ち寄ってほしいポタリングの穴場スポットです。

女木港から歩いてほど近い「女木島海水浴場」は、白砂の海岸が広がる海水浴スポットで、環境省が選定する「快水浴場百選」にも選ばれています。高松市民の間でも古くから親しまれてきた海水浴場で、夏場には多くの海水浴客で賑わいます。ポタリングの合間にこの海水浴場に立ち寄れば、瀬戸内海らしい穏やかな波と砂浜を間近に感じることができます。夏に訪れるなら、水着や着替えを準備しておき、自転車での散策と海水浴の両方を楽しむプランを組んでみるのもおすすめです。

女木島グルメはきくらげバーガーと鬼うどん

女木港からすぐの場所にあるカフェ「HAKOBUNE」では、女木島産の肉厚なきくらげを使ったハンバーガーが名物として人気を集めています。テイクアウトにも対応しているため、ポタリングの合間に軽食として持ち歩くのにも便利です。

港から徒歩5分ほどの女木島海水浴場周辺や集落エリアには、いくつかのカフェや飲食店が点在しており、海を眺めながら女木島産の新鮮な魚介や地元野菜を使った料理を味わうことができます。海鮮バーベキューはおおよそ4000円程度、おまかせ定食はおおよそ1500円程度が目安ですが、いずれも事前予約が必要な店舗が多いため、訪問前に電話などで確認しておくと安心です。

そのほかにも、骨董品のコレクションを眺めながらコーヒーを楽しめる店や、島のお年寄りたちにも長年親しまれてきた食堂で女木島産の食材を使った「鬼うどん」を味わえる店、ビーチを眺めながら生地から手作りするピザやパスタを楽しめる店など、小さな島ながら個性豊かな飲食店が揃っています。女木島は総じてランチの選択肢が限られているため、休日や観光シーズンに訪れる際は、事前予約や早めの来店を心がけるのがおすすめです。

モデルコースは半日、男木島と合わせれば1日

フェリーの時間を軸にした半日から1日のモデルコースを紹介します。

まず高松港を朝8時発のフェリーで出発し、20分ほどで女木港に到着します。港に着いたら「鬼ヶ島おにの館」でレンタサイクルを借り、観光情報を仕入れるところからスタートです。身軽な装備で港周辺の集落をゆっくりポタリングし、瀬戸内国際芸術祭のアート作品(モアイ像や陶製ブロックの作品など)を見て回りながら、海沿いの道を進みます。

その後、電動アシスト自転車であれば直接、通常の自転車であれば体力と相談しながら鷲ヶ峰方面へ向かい、鬼ヶ島大洞窟を目指します。実際にレンタサイクルで島を巡った人のブログ体験談によると、洞窟や展望台へ向かう上り坂は、普段自転車に乗り慣れていない人にとってはなかなか手強い一方、帰り道の下り坂は爽快な風を感じながら気持ちよく走れる区間で、島ののどかな雰囲気とあわせてポタリングの醍醐味を味わえるそうです。洞窟内をひととおり探検したあとは、徒歩10分の鷲ヶ峰展望台へ足を延ばし、瀬戸内海の大パノラマを堪能します。ここまでの所要時間は移動を含めておよそ2時間程度が目安です。

展望台から下山したら、港周辺に戻ってカフェやレストランでランチ休憩を取ります。時間と体力に余裕があれば、女木島灯台方面や桜並木の道(春であれば特におすすめ)をさらにポタリングし、島の別の表情を楽しむのもよいでしょう。

女木島だけであれば半日程度で主要スポットを一通り回ることができるため、体力と時間に余裕がある場合は、隣の男木島(高松港からフェリーで約40分)と組み合わせて1日観光にするプランも人気です。男木島は山の斜面に沿って民家が密集する独特の集落景観が特徴で、入り組んだ路地を歩きながらカフェや雑貨店を発見する楽しみがあり、女木島とはまた違った魅力を味わえます。女木島と男木島をあわせて巡る場合、それぞれの観光には2時間程度を見込んでおくとゆとりを持って楽しめます。

宿泊は民宿と一棟貸しが中心

女木島は日帰りでも十分に楽しめる島ですが、フェリーの時間を気にせずゆったりと過ごしたい場合は、島内に点在する小規模な宿を利用して1泊するのもおすすめです。「民宿 龍宮」は、地元のばあちゃんとその家族によって営まれているアットホームな民宿で、夏場は海の家としても営業しています。「女木島ビーチアパート」は浜辺での暮らしをコンセプトにした宿で、一棟貸しのプランや日帰り利用プランも用意されています。「浜ちゃんの家」も一棟貸しタイプの宿で、客室から瀬戸内海を一望できる点が魅力です。

こうした小規模な宿は部屋数が限られているため、特に夏の海水浴シーズンや瀬戸内国際芸術祭の会期中は早めの予約が欠かせません。港からほど近い女木島海水浴場周辺にも民宿や宿泊施設が点在しているので、日中はポタリングでアクティブに島を巡り、夕方以降は静かな島の夜を楽しむ、という組み合わせも女木島ならではの過ごし方です。

朝うどんとあわせる香川旅の定番プラン

香川県といえば、本場の讃岐うどんは外せません。高松駅周辺には朝7時から営業しているうどん店もあり、早起きして朝うどんを味わってから、フェリーで女木島や男木島へ渡るというプランは、地元でも定番の楽しみ方として知られています。朝食にコシの強い讃岐うどんをしっかりと食べておけば、島でのポタリングに向けたエネルギー補給にもなります。

帰りのフェリーで高松港に戻ったあとも、港周辺やサンポート高松エリアにはうどん店や海鮮を扱う飲食店が多く集まっているため、島でのポタリングの余韻に浸りながら、遅めの昼食や夕食に立ち寄るのもおすすめです。女木島の穏やかな島時間と、高松ならではのうどん文化をあわせて味わうことで、思い出深い1日になります。

ポタリング前に確認したい持ち物と風向きのチェック

女木島は坂道や砂利道もあるため、動きやすい服装とスニーカーなど歩きやすい靴を用意しておくと安心です。洞窟内は夏でも涼しく感じられるため、季節によっては羽織るものを1枚持っておくと快適に過ごせます。また島内は日陰の少ない開けた道も多いため、帽子や日焼け止め、飲み物の持参も忘れずに準備しておきたいところです。

フェリーの本数はそれほど多くないため、事前に時刻表を確認し、帰りの便に余裕を持ったスケジュールを組むことが、女木島ポタリングを気持ちよく楽しむための重要なポイントです。特に自転車を島に持ち込む場合は、乗下船の際にも時間がかかることを踏まえておくとよいでしょう。瀬戸内国際芸術祭の会期中や大型連休、夏の海水浴シーズンなどはフェリーが満員になることもあるため、可能であれば帰りの便の乗船券を早めに確保しておくと安心です。

天候面では、瀬戸内海は比較的穏やかな海域とはいえ、季節や日によっては風が強くなることもあります。自転車での移動を予定している場合は、出発前に当日の風速や風向き、突風の有無などを天気予報でチェックし、強風注意報や警報が出ている場合には無理をせず、徒歩やバスでの移動に切り替える判断が大切です。

島猫との出会いも女木島ならではの楽しみ

四国エリアの「猫島」といえば青島や佐柳島、隣の男木島が知られていますが、女木島も猫の密度が高い島です。港前の集落には細い路地を挟んで家屋が建て込んでおり、そうした路地や公園に、特定の飼い主を持たない猫たちがのんびりと暮らしている姿を見かけることができます。ポタリングで集落を巡っている途中、石垣の上や日なたでくつろぐ猫にふと出会うのも、女木島ならではの癒やしのひとときです。島では猫が増えすぎることも課題となっており、地域で「さくら猫」化(不妊去勢手術を施した地域猫の取り組み)を進める動きも検討されているようです。猫を見かけた際は、餌やりなどは控え、そっと見守る姿勢で接するのがマナーです。

女木島ポタリングは半日でも鬼ヶ島の伝説とアートを味わえる

女木島は、高松港からわずか20分というアクセスの良さと、桃太郎伝説の舞台という物語性、鬼ヶ島大洞窟や鷲ヶ峰展望台といった見応えのある観光スポット、そして瀬戸内国際芸術祭による現代アートが凝縮された島です。島全体がコンパクトにまとまっているため、レンタサイクルを使えば無理なく1日で主要スポットを巡ることができ、ポタリング初心者や家族連れにも適した目的地です。

春には島を彩る約3000本の桜、夏には涼しい洞窟探検、そしてアートを楽しめる芸術祭の会期など、訪れる季節によって異なる表情を見せてくれるのも女木島の魅力です。高松観光の1日を使って、鬼ヶ島の伝説とアート、そして瀬戸内海の絶景をあわせて楽しむポタリングに出かけてみてください。

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