宮崎県の日南フェニックスロードは、冬のポタリングに最適な初心者向けコースです。本州に比べて温暖な気候と年間を通じて高い日照時間を誇る宮崎では、12月から2月の冬季でも快適にサイクリングを楽しめます。初心者には青島から道の駅フェニックス、鵜戸神宮までの約30〜40キロメートル区間がおすすめで、絶景と観光スポットを満喫しながら無理のないペースで走れるルートとなっています。
日南フェニックスロードは、日本の道100選にも選ばれた絶景ドライブルートとして全国的に知られていますが、実は自転車でゆっくり巡るポタリングにも最適なコースです。沿道にはフェニックス(カナリーヤシ)の並木が続き、紺碧の日向灘を眺めながら南国ムード満点のサイクリングを楽しめます。青島神社の「鬼の洗濯板」や、世界で唯一のモアイ像レプリカが並ぶサンメッセ日南、洞窟内に御本殿を持つ鵜戸神宮など、途中には魅力的な立ち寄りスポットが点在しています。この記事では、冬の宮崎でポタリングを楽しみたい初心者の方に向けて、コース選びのポイントから服装、観光スポット、グルメ情報まで、日南フェニックスロードを満喫するための情報を詳しくお伝えします。

日南フェニックスロードとは何か
日南フェニックスロードとは、宮崎県南東部の日向灘沿いを走る海岸線道路の愛称です。宮崎市街南部から日南市を経由して都井岬まで続くルートで、国道220号と448号、そして都井岬付近では県道36号で構成されています。総延長は約84キロメートルに及び、地元では「日南海岸ロードパーク」という名称でも親しまれています。
このルートの最大の特徴は、「七峠七曲がり」と民謡にも歌われているリアス式海岸を縫うように走る点にあります。車窓からは紺碧の日向灘を望む絶景が続き、フェニックスの並木越しに太平洋を眺める光景は、まさに南国宮崎を象徴する風景といえます。通行料金は一切かからず、冬季閉鎖もないため、一年を通じて自由に走行できる点も魅力です。
日南フェニックスロードが初心者のポタリングに適している理由として、全体的に路面状態が良く、ロードバイクでもクロスバイクでも快適に走れることが挙げられます。また、途中には道の駅やコンビニエンスストア、観光施設が点在しており、休憩や補給に困ることがありません。ただし、堀切峠周辺には登りが続く区間があるため、初心者は無理をせず、必要に応じて押して歩く区間があっても問題ないという心構えで臨むことが大切です。
冬の宮崎がポタリングに適している理由
温暖な気候と日照時間
宮崎県は九州の中でも特に温暖な気候で知られており、冬でもサイクリングに適した環境が整っています。宮崎市の冬の平均気温は、1月で約7.5度、12月で約10度前後となっており、これは東京と比べて2〜3度ほど高い水準です。日中は10度から15度程度まで気温が上がることも珍しくなく、日差しが強い日には暖かさを感じながら走れることも多いです。
宮崎県は年間の日照時間が全国でもトップクラスを誇り、冬でも晴れの日が多いのが特徴です。降水量も比較的少なく、サイクリングに適した天候が続きやすい地域といえます。ただし、朝晩は冷え込むことがあり、特に内陸部では氷点下になることもあります。海岸沿いのコースでは海風が強くなることもあるため、防風対策は欠かせません。
冬のポタリングに適した服装の選び方
冬のポタリングでは、防寒・防風対策と日中との寒暖差に対応できる重ね着が重要です。上半身については、吸湿速乾性のあるベースレイヤー(インナー)を肌に近い層として着用し、その上に保温性のあるミドルレイヤーとしてフリースなどを重ね、さらに防風性のあるウインドブレーカーやサイクルジャケットを最外層に着用するのが基本となります。
下半身については、サイクルタイツまたは裏起毛のサイクルパンツが快適です。膝を冷やさないよう、レッグウォーマーを併用するのも効果的です。小物類として、グローブ、ネックウォーマー、耳を覆えるキャップやヘッドバンドがあると便利で、日差しが強い日も多いため、サングラスも必携といえます。
服装選びのポイントは、行き先の最高気温になった時に快適な状態でサイクリングができるウェアを基本として選ぶことです。気温が上がってきたら脱ぎ着できるよう、薄手のベストやアームカバーで調整すると良いでしょう。冬でも宮崎は日差しが強いため、日焼け止めも忘れずに用意しておくことをおすすめします。
初心者におすすめのポタリングコース設計
青島から鵜戸神宮までの推奨ルート
日南フェニックスロードの全区間は約84キロメートルあり、初心者が一度に走破するには距離が長すぎます。そこで、初心者には区間を区切って楽しむアプローチがおすすめです。
初心者に最適なのは、青島から道の駅フェニックス、鵜戸神宮までの区間です。この区間は約30〜40キロメートル程度で、見どころも多く、途中で休憩できるスポットも充実しています。出発地点として青島を選ぶ理由は、JR日南線青島駅からのアクセスが良く、周辺にレンタサイクルショップもあるためです。また、青島神社という魅力的な観光スポットから旅を始められる点も大きな魅力です。
堀切峠を越えると目の前にパノラマの海が広がり、道の駅フェニックスで絶景を楽しみながら休憩できます。その後、サンメッセ日南を経由して鵜戸神宮まで足を延ばすコースは、半日から1日で楽しめる初心者に理想的な行程となっています。
コースの難易度と走行上の注意点
日南フェニックスロードは全体的に路面状態が良好ですが、アップダウンはそれなりにあり、特に堀切峠周辺は登りが続きます。初心者の場合、無理をせず押して歩く区間があっても全く問題ありません。ポタリングの醍醐味は、景色を楽しみながらのんびり走ることにあり、競争ではないということを意識して、時間に余裕を持った計画を立て、立ち寄りスポットでゆっくり過ごすのがおすすめです。
全区間を走る場合の重要な注意点として、日南海岸から都井岬に向かう際は、南郷が最後の補給地点になります。南郷のコンビニエンスストアを過ぎると店がなくなるため、ここで必ず飲み物や補給食を調達しておく必要があります。
道路状況については、国道448号は一部区間で崩落のため全面通行止めになっている箇所がありますが、迂回ルートが完備されており、全線を通してストレスなく走ることは可能です。最新の道路情報は事前に確認しておくと安心です。海岸線コースでは強い潮風に注意が必要で、特に堀切峠付近では横風が強くなることがあります。風向きによっては走行に影響が出ることもあるため、天気予報で風の状況も確認しておきましょう。
日南フェニックスロードの主要観光スポット
青島神社と鬼の洗濯板
青島神社は、周囲1.5キロメートルの青島のほぼ中央に鎮座する神社で、島全体が境内地となっています。有名な神話「海幸彦・山幸彦」の舞台であり、山幸彦と豊玉姫が結ばれた地でもあることから、縁結びにご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れるパワースポットです。JR日南線青島駅から徒歩約10分でアクセスできるため、ポタリングのスタート地点として最適な場所といえます。
青島の周囲に広がる「鬼の洗濯板」と呼ばれる奇岩群は、隆起海床と奇形波蝕痕として国の天然記念物に指定されています。干潮時には岩場を散策でき、巻き貝やカニなどの生物を観察することもできます。青島神社を訪れる際は、事前に干潮時刻をチェックしておくと、より充実した散策を楽しめます。
島全体は熱帯・亜熱帯植物の群生地として国の特別天然記念物に指定されており、200種類以上の植物が確認されています。北半球最北のヤシ科植物の群生地としても知られており、青島に一歩足を踏み入れると南国の雰囲気を存分に味わえます。
境内には縁結びスポットが多数あります。絵馬でできたトンネル「祈りの古道」を通った先には元宮があり、弥生時代頃から祭祀が行われていたと伝わる神秘的な場所です。寄り添うようにそびえる「夫婦ビロウ」に願い事の色によって異なるこよりを結ぶ「産霊紙縒」や、磐境に土器の皿を投げ入れる「天の平瓮投げ」も人気のスポットとなっています。
堀切峠と道の駅フェニックス
堀切峠は日南海岸を代表する絶景ポイントであり、標高約50メートルの高台から見下ろす紺碧の海と鬼の洗濯板の眺めは圧巻です。地球の丸さが実感できるほどの大パノラマが広がり、初めて訪れる人は思わず息を呑む絶景が待っています。
サイクリングの場合、青島方面から堀切峠を目指すと登り坂が続きますが、峠を越えた瞬間に目に飛び込んでくる絶景は、それまでの苦労を吹き飛ばすほどの感動をもたらします。この瞬間こそが、日南フェニックスロードをポタリングで走る醍醐味といえるでしょう。
堀切峠から南下した位置にある「道の駅フェニックス」は、休憩に最適なスポットです。宮崎空港から車で約20分の場所にあり、展望デッキからは眼下に広がる鬼の洗濯板と青い海を一望できます。四季を通して美しい花々が咲き誇り、約20本のフェニックスやジャカランダ、ブーゲンビリアなど南国リゾートらしい雰囲気に包まれています。
道の駅フェニックスの名物はソフトクリームで、5種類のフレーバーが用意されています。マンゴーソフト、プレミアム日向夏ソフト、明日葉ソフト、ロイヤルショコラソフト、濃厚ミルクソフトから選べ、サイクリングの疲れを癒しながら絶景とともにスイーツを楽しむひとときは格別です。お正月には初日の出鑑賞スポットとしても人気があり、元旦から多くの人で賑わいます。
サンメッセ日南とモアイ像
サンメッセ日南は、日南海岸の絶景を見下ろす小高い丘の上にあるテーマパークです。最大の見どころは、ラパ・ヌイ(イースター島)の長老会から世界で初めて正式に許可を得て完全復刻されたモアイ像7体です。1992年から3年かけて、日本のモアイ修復チームがイースター島で倒れていた15体のモアイを修復したことへの感謝として、日本での復元が初めて許可されました。
モアイ像は高さ5.5メートル、重さ1体18〜20トンの迫力ある姿で、7体それぞれにご利益があるとされています。右から順に学力運、金運、結婚運、全体運、恋愛運、健康運、仕事運といわれており、モアイ像にタッチすると願いが叶うという言い伝えがあります。青空を背景にした7体のモアイ像と太平洋を一望できる景色は、日南海岸を代表するフォトジェニックスポットとして人気を集めています。
20ヘクタールの広大な園内には、モアイ像以外にも見どころがたくさんあります。世界の蝶や昆虫が展示された世界昆虫館、ユネスコ本部から認可を受けた43枚の世界遺産展示パネル、蝶の地上絵などがあり、ゆっくり時間をかけて楽しめます。丘を登った場所にある展望台「天空の塔」からは、7体のモアイ像と背後の大海原を同時に眺められる絶景が広がります。
園内は丘に作られているため坂が多いですが、ラウンドカーの貸出があり、30分1,000円で利用できます。5人乗りで運転には免許証が必要です。営業時間は9時30分から17時まで、入園料は大人800円、中学生500円、4歳以上350円です。定休日は水曜日となっています。
鵜戸神宮の神秘的な洞窟社殿
鵜戸神宮は地元の人々から「鵜戸さん」と親しまれている、日南海岸を代表する神社です。色鮮やかな朱塗りの御本殿は、海に突き出た岬の洞窟内に鎮座しており、その独特の雰囲気は訪れる人を魅了します。日本の神社は山への信仰と密接につながりがあることから「上って参拝する」構造が多いのですが、鵜戸神宮は「下って参拝する」という珍しい形式を持っており、断崖絶壁に沿う玉砂利の参道からは、楼門の右手に青い水平線が広がる絶景を楽しめます。
御祭神は初代天皇・神武天皇の父である「日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊」で、縁結びや安産、育児、海上安全などのご利益があります。鵜戸神宮の名物は「運玉投げ」で、本殿前の広場から海岸を見下ろすと、約12メートル先に亀のような形をした岩「霊石亀石」があります。この岩のくぼみに願いを込めて「運玉」を投げ入れ、男性は左手、女性は右手で投げます。岩の背中にあたればよし、くぼみの中に入ればなおよしとされており、運玉の初穂料は5個で200円です。
洞窟内には「お乳岩」や「お乳水」と呼ばれるパワースポットがあり、安産・育児・縁結びなどのご利益があるとされています。また、参道ではウサギの像を見かけますが、これは鵜戸神宮で神の使いがウサギとされているためです。注意点として、鵜戸神宮はアップダウンが激しく階段が多いため、歩きやすい靴と服装で訪れることをおすすめします。アクセスは宮崎駅から路線バスで約1時間30分、運賃1,510円で、車では宮崎駅から約50分です。
飫肥城下町で味わう歴史と郷土料理
飫肥(おび)は1588年から約280年間、伊東氏5万1千石の城下町として栄えた歴史ある町です。飫肥石や飫肥杉を使った石垣や武家屋敷等が残る風情ある町並みは、九州の小京都と呼ばれています。1977年に九州地区で最初の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、江戸時代の面影を色濃く残す街並みを散策できます。
飫肥城下町保存会では「あゆみちゃんマップ」という食べあるき・町あるきマップを提供しています。5枚の商品引換券で地元の味覚を味わいながら城下町を散策できる仕組みで、1,000円(引換券5枚付・2施設入館券込み)で購入できます。
飫肥名物の「おび天」は藩政時代から伝わる揚げ物です。日南海岸で水揚げされた魚のすり身に手作り豆腐と秘伝のだし、黒砂糖、味噌を合わせて木の葉型に揚げたもので、独特の甘みとふわふわの食感が特徴です。飫肥観光駐車場の出入り口にある「おび天 蔵」で1個250円から味わえます。その他の飫肥名物として、口の中でふわっと溶けて上品な甘さが広がる「飫肥せんべい」や、プリンのような味わいの厚焼卵も人気を集めています。
見どころとしては、飫肥城大手門を中心に、豫章館、旧藩校振徳堂、松尾の丸、飫肥城歴史資料館、小村寿太郎記念館などがあります。樹齢140年の飫肥杉が立ち並ぶ旧本丸跡は、一面の苔の絨毯が美しく「いやしの森」と呼ばれ、静かな時間を過ごせるスポットです。
都井岬と日本在来種の野生馬
都井岬は日南海岸国定公園の最南端に位置する岬で、日本在来種の野生馬「御崎馬」が生息していることで知られています。御崎馬は高鍋藩秋月家によって元禄10年(1697年)に設置された藩営牧場で飼育され、300年以上にわたり極めて粗放な周年放牧で飼育されてきました。昭和28年(1953年)に純粋な日本在来馬として国の天然記念物に指定されています。
サラブレッド種と比べて御崎馬は体高130センチ前後と小柄で、胴が短く首が太い、全体的にずんぐりした姿が特徴です。背中には「鰻線」と呼ばれる黒い筋が見られる馬もいます。都井岬に入るには「駒止の門」で協力金400円を支払います。その先では約100頭の馬が自然の中で自由に暮らしている姿を見ることができます。おすすめスポットは「小松ヶ丘」(全体の約半数が集まる)と「扇山」(全体の約3割が集まる)です。
観賞に訪れるなら、馬たちが広い草地で過ごす春から秋がベストシーズンで、特に4、5月は春駒と呼ばれる子馬の出産が盛んな季節です。冬でも見学は可能ですが、馬の活動は穏やかになります。岬の中央部にある「都井岬観光交流館PAKALAPAKA」には、観光マップや御崎馬に関する紹介展示があります。都井岬灯台は九州で唯一内部を見学できる灯台で、航路標識の理解を深められる資料展示室もあります。
注意事項として、馬に食物を与えない、近寄ったり触れたりしない、制限速度30キロメートルを守るなどのルールがあります。初心者が都井岬まで自転車で行く場合は、全行程約100キロメートル、獲得標高1,000メートル以上となるため、かなり健脚向けのコースとなります。初心者は青島から鵜戸神宮までを楽しみ、都井岬は別日に車やバスで訪れるのがおすすめです。
宮崎・日南で味わいたいご当地グルメ
チキン南蛮の魅力と名店
チキン南蛮は宮崎県延岡市発祥の郷土料理です。昭和30年代に延岡市内の洋食店で賄い料理として作られたのが始まりで、当時は「鶏から揚げ甘酢漬け」とも呼ばれていました。1956年創業の「おぐら」が、パサつき感がある鶏むね肉をジューシーに食べるためにタルタルソースをかけるスタイルを考案し、現在のチキン南蛮の形が完成しました。
宮崎市内で本格的なチキン南蛮を味わうなら「おぐら本店」がおすすめです。住所は宮崎市橘通東3-4-24、営業時間は11時から14時30分(ラストオーダー)、17時から19時50分(ラストオーダー)で、火曜日と第1・第3水曜日が定休日です。ポタリングの前後に立ち寄って、宮崎を代表する味を堪能するのも旅の楽しみのひとつです。
地鶏料理で味わう宮崎のソウルフード
宮崎の地鶏は、品種や飼育方法、飼料など細心の注意を払って育てられており、素朴ながらも奥深い味わいが楽しめます。特におすすめは地鶏の炭火焼で、塩のみで味付けされた鶏のもも肉を強火の炭火で一気に焼き上げた一品は、噛めば噛むほど口の中に鶏の旨味が広がる宮崎のソウルフードです。
「みやざき地頭鶏」は地元で愛されている銘柄鶏で、柔らかさが特長です。チキン南蛮に使用しているお店もあり、ジューシーな味わいを楽しめます。ポタリングで体を動かした後に食べる地鶏料理は格別で、宮崎旅行の思い出に残る食体験となるでしょう。
日南ならではの郷土料理
日南市では、おび天以外にも独自の郷土料理があります。「魚うどん」は魚のすり身を使った麺料理で、戦時中の食糧難の時代に考案されたと言われています。お店で食べられるところは珍しく、日南を訪れたらぜひ試してみたい一品です。
冬の時期は伊勢海老料理が解禁され、沿道のドライブインなどで1,500円前後から提供されています。また、きんかんや寒ブリなど、冬ならではの味覚も楽しめます。ポタリングの途中で立ち寄り、地元の海の幸を味わうのも日南海岸サイクリングの醍醐味です。
レンタサイクルとサポート情報
レンタサイクルの利用方法
日南海岸でサイクリングを楽しむには、レンタサイクルの利用が便利です。日南海岸サイクルラインのウェブサイトでは、見どころ、飲食店、カフェ、レンタサイクル、サイクルレスキューなどのスポット情報がまとめられています。サイクリングコースのマップもPDFでダウンロード可能で、事前に計画を立てる際に役立ちます。
宮崎市ではシェアサイクルも利用でき、イオンモール宮崎の敷地内などにポートが設置されています。初心者には電動アシスト付き自転車がおすすめで、日南フェニックスロードにはアップダウンがあるため、電動アシストがあると体力の消耗を抑えながら楽しめます。
サイクリングイベント情報
日南海岸では定期的にサイクリングイベントが開催されています。「日南海岸サンシャイン宮崎ライド」は宮崎県内の海岸線で最高の絶景ポイントをコースに設定したイベントで、全国からエントリーがあります。例年4月中旬に開催されており、イベントへの参加をきっかけに日南フェニックスロードを知る人も多いです。
冬の時期には「初日の出ライド」なども企画されることがあり、冬でもサイクリングを楽しむ機会があります。イベントに参加することで、同じ趣味を持つ仲間と出会えるのも魅力のひとつです。
冬のポタリングに必要な装備と持ち物
服装と装備の準備
冬のポタリングでは適切な準備が快適なサイクリングの鍵となります。服装関連では、防風性のあるウインドブレーカー、保温性のあるミドルレイヤー、吸湿速乾性のあるベースレイヤー、サイクルグローブ、ネックウォーマー、耳を覆えるキャップまたはヘッドバンド、サングラスが必要です。
装備関連として、ヘルメット、サイクルライト(前後)、携帯ポンプ、パンク修理キット、鍵、ボトルケージと飲み物が必要です。レンタサイクルの場合は店舗で確認してください。その他として、日焼け止め(冬でも宮崎は日差しが強い)、小銭(協力金や入場料用)、スマートフォン、モバイルバッテリー、補給食(羊羹やエネルギーバーなど)を準備しておくと安心です。
コース計画と安全対策
初心者は無理のない距離設定を心がけることが重要です。目安として、初めてのポタリングなら往復20〜30キロメートル程度からスタートするのがおすすめです。慣れてきたら徐々に距離を伸ばしていきましょう。観光スポットでゆっくり過ごす時間を確保するため、早めの出発がおすすめです。冬は日没が早いため、16時頃には帰路につけるよう計画を立てましょう。
堀切峠の登りは初心者には少しきつく感じるかもしれませんが、無理をせず、疲れたら押して歩いても構いません。ポタリングは競争ではなく、楽しむことが目的です。車道を走る際は左側通行を厳守し、車に十分注意してください。日南フェニックスロードは観光客の車やバイクも多いため、後方確認をこまめに行いましょう。
冬は路面が濡れていることもあります。カーブや下り坂では特にスピードを控えめにし、安全運転を心がけてください。万が一のトラブルに備えて、携帯電話の電池残量を確認しておくことも大切です。サイクルレスキューの連絡先も事前に調べておくと安心です。
初心者向けモデルコースの紹介
半日で楽しむ青島・堀切峠コース
所要時間は4〜5時間、距離は約25キロメートル(往復)で、難易度は初級です。スタート地点は青島駅で、まず青島神社を参拝し、鬼の洗濯板を散策します。所要時間は約1時間で、縁結びのパワースポットや熱帯植物の群生地をゆっくり楽しみましょう。
青島から堀切峠を経由して道の駅フェニックスへ向かいます。登り坂があるため、ゆっくりペースで進むことが大切です。道の駅で休憩し、絶景を楽しみながらソフトクリームを味わいます。帰りは同じルートを戻りますが、下りが多いため比較的楽に走れます。青島に戻ったら、周辺のカフェで休憩するのもおすすめです。
このコースは初心者でも無理なく楽しめる距離で、青島神社の参拝と堀切峠の絶景という日南海岸の魅力を凝縮した行程となっています。冬の宮崎の温かい日差しを浴びながら、のんびりとしたポタリングを満喫できます。
1日かけて巡る鵜戸神宮までのコース
所要時間は7〜8時間、距離は約50キロメートル(往復)で、難易度は初級から中級です。青島駅をスタートし、青島神社を参拝後、堀切峠を越えて道の駅フェニックスへ。休憩後、サンメッセ日南でモアイ像を見学し、鵜戸神宮まで足を延ばします。
鵜戸神宮で運玉投げを体験し、参拝後は同じルートを戻ります。途中、道の駅フェニックスで再度休憩しても良いでしょう。距離が長くなるため、早朝出発がおすすめです。また、体力に自信がない場合は電動アシスト付き自転車を選ぶと安心です。
このコースでは、青島神社、堀切峠、道の駅フェニックス、サンメッセ日南、鵜戸神宮と、日南フェニックスロードの主要スポットを一日で巡ることができます。各スポットでの滞在時間を確保しながら、無理のないペースで走ることがポイントです。
健脚者向けロングコース
所要時間は終日、距離は約80〜100キロメートルで、難易度は上級です。青島から鵜戸神宮を経由し、飫肥城下町で食べ歩きを楽しみ、さらに南郷を経て都井岬まで走るフルコースです。獲得標高は1,000メートルを超える本格的なサイクリングになります。
このコースは初心者には向いていませんが、経験を積んで体力がついてきたら挑戦してみる価値のあるルートです。輪行を活用して、往路は自転車、復路はJRで戻るという方法もあります。日南フェニックスロードの全区間を走破する達成感は格別で、サイクリング経験者にとっては憧れのコースといえるでしょう。
ポタリングに便利な青島エリアの宿泊施設
温泉付きホテルで疲れを癒す
ポタリングを楽しむなら、青島エリアに宿泊するのが便利です。JR青島駅に近く、翌朝すぐにサイクリングを始められる立地は、時間を有効に使いたい旅行者にとって大きなメリットとなります。
青島グランドホテルは、太平洋の大海原を眼前に望む絶景の温泉「青島海幸温泉」が自慢のホテルです。日本でも珍しい畳敷きの「大名露天」があり、なめらかな泉質の温泉でサイクリングの疲れを癒せます。宮崎インターから車で約12分、宮崎空港から約13分、JR青島駅から徒歩7分程度でアクセスできます。
ホテル青島サンクマールは、青島の奥座敷である白浜の国定公園内、岬の先端に建つホテルです。太平洋と鬼の洗濯板を一望する絶好のロケーションにあり、自家源泉の温泉は美肌の湯として人気があります。展望大浴場や離れ貸切露天風呂で、日南海岸の絶景を楽しみながらリラックスできます。
ANAホリデイ・インリゾート宮崎は、緑豊かな遊園地「こどものくに」と青島ビーチに隣接する大型リゾートホテルです。3階の展望温泉大浴場からは太平洋と青島が一望でき、リゾート感あふれる滞在が楽しめます。ホテル目の前が海で、青島神社も徒歩圏内という好立地です。
宿泊することで広がる楽しみ方
宿泊料金は施設によって異なりますが、青島・日南海岸エリアでは大人1人あたり2,740円程度からのプランもあります。温泉付きのホテルを選べば、冷えた体を温めながらゆっくり休むことができます。
日帰りではなく宿泊することで、1日目は青島周辺をゆっくり観光し、2日目に本格的なポタリングを楽しむという余裕のあるスケジュールが組めます。また、早朝出発で人の少ない時間帯に絶景を独り占めできるのも宿泊ならではの醍醐味です。
冬の朝は日の出が遅いため、6時台でもまだ薄暗い時間帯ですが、7時頃には明るくなり始めます。道の駅フェニックスで朝日を眺めながらの朝食も素敵な体験になるでしょう。
日南フェニックスロードの写真撮影スポット
堀切峠と道の駅フェニックスでの撮影
日南フェニックスロードには、インスタ映えする絶景スポットが多数あります。サイクリングの途中で立ち寄り、素敵な写真を撮影しましょう。
堀切峠は、青島から約4キロメートルほど走ると到着する、日南海岸を代表する景勝地です。突然目の前に広がる大パノラマで、ダイナミックな大海原を一望できます。展望台からは鬼の洗濯板と紺碧の海が織りなす絶景を撮影できます。撮影のポイントは、晴れた日の午前中に訪れることです。太陽が東側にあるため、海の色がより鮮やかに写ります。また、自転車と一緒に撮影すると、旅の思い出がより印象的な一枚になります。
堀切峠から南へ1キロメートルほど下った場所にある道の駅フェニックスは、宮崎を観光で訪れる人に人気のスポットです。風に揺れる南国の花々、雄大な太平洋、眼下に広がる鬼の洗濯板という「これぞ宮崎」という景色を撮影できます。展望台から海岸まで降りられるようになっているので、鬼の洗濯板を間近で撮影することも可能です。フェニックスの木々をフレームに入れた構図や、ソフトクリームと海を一緒に撮影した写真も人気があります。
モアイ像と鵜戸神宮での撮影
サンメッセ日南では、青空に映える7体のモアイ像が日南海岸を代表するフォトジェニックスポットとして人気を集めています。モアイ像と一緒に撮影するのはもちろん、モアイ像の背後に広がる太平洋を入れた構図もおすすめです。丘の上にある展望台「天空の塔」からは、モアイ像と海を見下ろすアングルで撮影できます。朝の光が柔らかい時間帯や、夕方の日没前の1時間程度に訪れると、より印象的な写真が撮れます。
鵜戸神宮では、断崖絶壁に建つ朱塗りの社殿と青い海のコントラストが、日本的な美しさを感じる絶好の撮影スポットです。玉砂利の参道を下りながら、楼門と水平線を一緒に撮影すると、鵜戸神宮ならではの風景を切り取れます。運玉投げをしている様子を撮影したり、霊石亀石を俯瞰で撮影したりするのも面白い構図です。洞窟内の神秘的な雰囲気も写真に収めておきたいポイントです。
撮影時の注意点として、サイクリング中の撮影では自転車を安全な場所に停めてから撮影しましょう。道路上での撮影は交通の妨げになるだけでなく、事故の原因にもなります。また、神社や寺院での撮影は、他の参拝者への配慮を忘れずに。三脚を使用する場合は、周囲の迷惑にならないか確認してください。
宮崎・日南海岸へのアクセス方法
飛行機と電車でのアクセス
宮崎ブーゲンビリア空港には、東京(羽田)、大阪(伊丹)、名古屋(中部)、福岡などから直行便が運航しています。空港から青島エリアまでは車で約15分、JR日南線を利用して約30分です。JRを利用する場合は、博多駅から特急「にちりん」で宮崎駅まで約2時間、宮崎駅からJR日南線で青島駅まで約25分です。
車の場合は、宮崎自動車道宮崎インターチェンジから国道220号経由で青島まで約15分です。自分の自転車を持参する場合は、輪行袋に入れて電車や飛行機で運ぶことができます。JR日南線は比較的空いていることが多く、輪行しやすい路線です。宮崎空港では、自転車の預け入れに対応しています。事前に航空会社の規定を確認し、適切なケースや袋で梱包して預けましょう。
レンタカーとの組み合わせ
体力に自信がない場合や、都井岬まで足を延ばしたい場合は、レンタカーとの組み合わせもおすすめです。車に自転車を積んで都井岬まで移動し、岬周辺をポタリングで楽しむという方法もあります。宮崎空港や宮崎駅周辺にはレンタカー会社が多数あり、軽自動車からワゴン車まで様々な車種を選べます。
レンタカーを利用すれば、天候が急変した場合の避難手段としても活用でき、荷物を車に置いておけるため身軽にポタリングを楽しめます。グループ旅行の場合は、車で移動しながら途中でサイクリングを楽しむというスタイルも可能です。
冬の日南フェニックスロードを満喫するために
日南フェニックスロードは、南国の雰囲気漂う絶景と魅力的な観光スポットが点在する、サイクリングに最適なルートです。冬の宮崎は本州に比べて温暖で、晴れの日も多いため、ポタリングには絶好のシーズンといえます。
初心者は青島から道の駅フェニックス、鵜戸神宮までの区間から始めるのがおすすめです。無理のない距離で、青島神社、堀切峠の絶景、サンメッセ日南のモアイ像、鵜戸神宮の運玉投げなど、見どころを存分に楽しめます。防寒・防風対策をしっかりして、宮崎ならではの温かい日差しの中、海風を感じながらのポタリングを楽しんでください。
道中では宮崎グルメのチキン南蛮や地鶏料理、日南名物のおび天なども堪能できます。サイクリングを通じて、宮崎・日南の自然、文化、食の魅力を五感で味わう旅に出かけてみてはいかがでしょうか。フェニックスの並木越しに輝く紺碧の海、洞窟内に鎮座する神秘的な神社、そして太平洋を見下ろすモアイ像との出会いは、きっと忘れられない思い出になることでしょう。









コメント