四日市の伊坂ダムサイクルパークで湖畔周遊コースをポタリング

当ページのリンクには広告が含まれています。

三重県四日市市にある伊坂ダムサイクルパークは、伊坂貯水池をぐるりと囲む全長3.6キロメートルの周遊コースが自慢の公園です。舗装された湖畔の道は車の往来がほとんどなく、目的地を決めずに気ままに走るポタリングにちょうどいい距離感といえます。伊坂ダムサイクルパークでは普通自転車のほかタンデム自転車や20種類以上の変わり種自転車を借りられるため、手ぶらで訪れても家族や友人とすぐに湖畔周遊を楽しめます。この記事では、伊坂ダムサイクルパークの営業時間や料金といった基本情報から、伊坂ダムそのものの成り立ち、ポタリング初心者にうれしいコースの特徴、周辺のおすすめスポットまでまとめて紹介します。四日市市でサイクリングやポタリングができる場所を探している方の参考になれば幸いです。

目次

伊坂ダムサイクルパークの所在地と営業時間は季節で変わる

伊坂ダムサイクルパークの住所は三重県四日市市伊坂町157‐2で、管理事務所の電話番号は059-364-1546です。営業時間は3月から10月が午前9時から午後5時まで、11月から2月は午前9時から午後4時30分までとなっていて、冬場は日没が早いぶん短くなります。定休日は金曜日ですが、祝日にあたる場合は営業し、その振替として翌週の月曜日が休みになることがあります。年末年始は12月29日から1月3日まで休園です。駐車場は216台分あり、無料で利用できます。

車で向かう場合は東名阪自動車道の四日市東インターチェンジから約10分です。公共交通機関では三岐鉄道の平津駅から徒歩約20分かかるため、車での来園がもっとも現実的な選択肢になります。桜のシーズンや休日は来園者が増えるので、駐車場が混み合う前に早めの時間帯に到着しておくと余裕を持って過ごせます。

伊坂ダムはもともと四日市の工業用水を支えるダムだった

伊坂ダムサイクルパークの舞台になっている伊坂ダムは、観光目的で造られた施設ではありません。1963年に着工し1966年7月に竣工した傾斜コア型アースダムで、総事業費は当時の金額で13億円にのぼります。四日市市を中心とする北伊勢臨海工業地帯へ工業用水を供給する目的で整備され、四日市市内へは一日あたり180,000立方メートルの水を送る能力を持っています。急速な工業発展にともなう地下水の過剰なくみ上げで地盤沈下が進んでいた当時、この水源が地盤沈下を防ぐ役割も果たしてきました。

伊坂ダムが採用した傾斜コア型アースダムは、水をせき止める土質の遮水壁であるコアを、ダムの中央から上流側に向けて斜めに配置するゾーン型のフィルダムです。土を台形状に盛って建設するアースダムのなかでも、コアを傾けて配置する方式は基礎の面積を広く取れるため、比較的地盤が軟らかい場所でも建設しやすいという特徴があります。当時の地盤条件に合わせてこの構造が選ばれたことで、四日市の工業用水源の確保が実現したと考えられます。

四日市市を中心とする北伊勢臨海工業地帯は、昭和30年代に塩浜地区で稼働を始めた第一コンビナートを皮切りに、午起地区の第二コンビナート、霞ヶ浦地区の第三コンビナートへと拡大してきた石油化学コンビナート地帯です。四日市港は原油や液化天然ガスの輸入基地であると同時に、石油化学製品や自動車の輸出拠点としての役割も担っていて、四日市の産業と市民生活を支える基盤になってきました。伊坂ダムが供給してきた工業用水は、こうした大規模なコンビナートの操業を陰で支える存在だったといえます。

つまり伊坂ダムは、四日市の工業発展を支えてきた働くダムで、その堤体と貯水池の管理用道路が、現在は市民が体を動かすレクリエーションの場に生まれ変わっています。ダムそのものに関心がある人向けにダムカードも配布されていて、ダム好きの間でも知られたスポットになっているようです。

湖畔周遊コースは全長3.6キロメートルで一周40分が目安

伊坂ダムサイクルパークの中心にあるのが、伊坂貯水池を一周する全長3.6キロメートルの周遊コースです。ダムの堤体上や湖畔の管理用道路を利用したコースで、適度なアップダウンがあり、平坦な周回コースにありがちな単調さを感じにくくなっています。舗装が湖に沿ってずっと続いているため、湖面を眺めながらのポタリングに向いたロケーションです。

車両の進入がほとんどないので、小さな子どもを乗せたタンデム自転車でも安心して走れます。家族連れが親子でタンデム車に乗って湖を一周する姿もよく見られるといいます。タンデム自転車はかつて多くの都道府県で公道を走ることができず、走行が認められるかどうかは地域によって条件が異なります。伊坂ダムサイクルパークの周遊コースはもともと車両の往来が少ない管理用道路なので、公道走行のルールを気にせずタンデム自転車を試せる場所としても貴重といえるでしょう。サイクリングだけでなくウォーキングやジョギングにも使われていて、大人の足で歩くとおよそ40分が目安になります。運動不足解消のために通う近隣住民も少なくないようです。

湖の周囲は木々に囲まれていて、季節ごとに景観が変わります。春は桜が周遊路沿いを彩り、湖面に映る花を見ながら走れます。秋は紅葉が色づき、夏の新緑や冬の澄んだ空気の中の湖面など、訪れる季節で違う表情を見せてくれます。決まった目的地を作らず、気に入った景色があれば足を止めて写真を撮ったりベンチで休んだりできる自由度の高さも、周回コースならではです。

ポタリングは目的地を決めず気ままに走るスタイル

ポタリングという言葉は、英語のPutter(のんびりする、ぶらつく)に由来する和製英語で、目的地やタイムを決めず気ままに自転車で散歩するように走るスタイルを指します。スピードや距離を競うサイクリングとは違い、自分のペースでゆったり走ることが軸になります。気になるカフェに立ち寄ったり、景色のいい場所で写真を撮ったり、家族や友人とおしゃべりしながら走ったりと、走ること自体より過ごす時間を楽しむ自転車の楽しみ方といえるでしょう。

初心者がポタリングを始めるなら、まずは5キロメートルから10キロメートルくらいの短い距離から挑戦するのがおすすめとされています。伊坂ダムサイクルパークの周遊コースは1周3.6キロメートルというちょうどいい距離感で、疲れたら休憩を挟みながら複数周したり、途中で引き返したりと、体力や気分に合わせて距離を調整できるのが利点です。信号や交差点をほとんど気にせず走れる環境も、ポタリング初心者には理想的な条件がそろっています。

普段は車や電車で通り過ぎてしまう景色も、自転車でゆっくり走ると新しい発見につながることがあります。伊坂ダムサイクルパークでは、湖面を渡る風や木々の匂い、季節ごとの花や紅葉を感じながら、日常から少し離れた時間を過ごせるでしょう。

レンタサイクルは普通自転車が2時間400円から借りられる

伊坂ダムサイクルパークでは自分の自転車を持ち込む必要がなく、園内でレンタサイクルを借りてすぐにサイクリングを始められます。手ぶらで訪れても、家族や友人とその場でスタートできるのが魅力です。

料金の目安は次の表のとおりです。

種類料金貸出時間
普通自転車(大人)400円2時間
普通自転車(小人)300円2時間
タンデム自転車(2人乗り)400円1時間
マウンテンバイク300円30分
変わり種自転車200円30分

タンデム自転車は周遊コースをカップルや親子で並んで走りたいときに人気があります。料金や貸出時間は改定される場合があるため、実際に利用する際は管理事務所(059-364-1546)へ事前に問い合わせるか、現地の掲示で最新情報を確認しておくと安心です。

サイクル広場では20種類以上の変わり種自転車に乗れる

伊坂ダムサイクルパークのもうひとつの見どころが、園内のサイクル広場です。ここでは通常のサイクリング用自転車だけでなく、20種類以上のユニークな変わり種自転車に乗れます。

代表的なものには、4人乗りのクラシックカータイプの自転車や、パンダやウサギ、イルカなど動物をモチーフにした2人乗り自転車があります。中でもカニ走りサイクルは、ペダルを漕ぐと前後ではなく横方向に進む仕組みで、子どもたちに人気のアトラクションのひとつです。通常の自転車とは違う動きを体験できるので、初めて乗った子どもが歓声を上げる場面もよく見られるといいます。

変わり種自転車は湖畔の周遊コースとは別に、専用の広場内で乗れる仕組みになっていて、小さな子どもでも保護者と一緒に安心して自転車遊びを楽しめます。サイクリング目的だけでなく、家族でのお出かけ先として選ばれる理由のひとつになっているようです。なお2歳児は保護者の同乗が必要で、2歳未満の子どもは乗車できないという年齢制限があるため、小さな子ども連れは事前に確認しておくとスムーズです。

利用者の評価は幼児連れ部門で4.9点と高い

子ども連れのお出かけ情報サイトでの評価を見ると、伊坂ダムサイクルパークの総合評価は5点満点中4.6点、幼児連れの利用者からの評価は4.9点と高い数値になっています。

寄せられている声には、変わり種サイクルを1人30分300円ほどで借りて子どもが夢中になって楽しんでいたというものや、ダムの周りをぐるっと歩くと気持ちがよく大人の足で一周およそ40分程度だったというものがあります。3歳の娘と母親との3世代で訪れて楽しめたという多世代利用の声や、入り口すぐのところに喫茶店があり軽食やソフトクリームが売られていて自転車の貸し出しもそこで受け付けているという具体的な体験談も見つかります。

サイクリングコースとしての満足度と、変わり種自転車や軽食スポットといったファミリー向けの楽しさを両方兼ね備えている点が、幅広い世代から支持を集める理由になっているのでしょう。こうした口コミサイトの評価は、実際に足を運んだ利用者の生の声を確認できる点で、公式情報だけでは分かりにくい満足度を知る手がかりになります。

周辺には南部丘陵公園と霞ヶ浦緑地公園がある

伊坂ダムサイクルパークがある四日市市南部エリアには、あわせて立ち寄りたいスポットも点在しています。丘陵地の里山を活かした遊び場である南部丘陵公園は、自然の地形を活かしたアスレチックのような遊具や広場があり、体を動かして遊びたい子どもに人気です。かわいらしい遊具に加えてコンビナートの夜景も楽しめる霞ヶ浦緑地公園も、昼と夜で違う表情を見せる四日市らしいスポットとして知られています。

四日市観光協会のウェブサイトでは、伊坂ダムサイクルパークのほか四日市公害と環境未来館や地元の天然温泉施設なども紹介されていて、サイクリングで体を動かしたあとに歴史を学んだり温泉で汗を流したりと、一日を通して楽しめるプランを組み立てやすいエリアです。四日市市はかつて四日市ぜんそくと呼ばれる大気汚染公害を経験した歴史があり、日本の四大公害病のひとつに数えられています。四日市公害と環境未来館では当時の教訓や環境改善の歩みを学べるようになっていて、サイクリングで汗を流したあとに立ち寄ると、四日市という街の別の一面にも触れられるでしょう。

三重県では太平洋岸自転車道をはじめ、サイクリングルートの整備が県全体で進められています。太平洋岸自転車道は延長1,487キロメートルにおよぶナショナルサイクルルートで、三重県内だけでも約300キロメートルの区間が含まれています。県南部の伊勢熊野エリアはジャパンエコトラックにも登録されていて、伊勢志摩エリアのサニーロードサイクルルートのように、伊勢神宮や海沿いの観光地を巡りながら走れるコースも用意されています。伊坂ダムサイクルパークの周遊コースでポタリングの感覚をつかんだあとは、こうした県内の別のコースに足を延ばしてみるのも楽しみ方のひとつになりそうです。

季節ごとの楽しみ方は秋がもっとも走りやすい

伊坂ダムサイクルパークは一年を通じて楽しめる公園ですが、季節ごとに違う魅力があります。春は湖畔沿いの桜が見頃を迎え、花見をしながらのポタリングが楽しめます。桜の時期は来園者が増える傾向にあるため、駐車場の混雑にも余裕を持って訪れるとよいでしょう。夏は木々の緑が生い茂り、湖から吹く風が心地よく感じられる季節です。日差しが強い時期は、帽子や飲み物を準備してこまめな休憩を挟みながら走るのがおすすめです。

秋は紅葉が見頃となり、色づいた木々が湖面に映り込む景色を楽しめます。空気が澄んで気温も走りやすくなるため、サイクリングにはもっとも過ごしやすい季節のひとつといえるでしょう。冬は木々の葉が落ちて見通しがよくなり、澄んだ空気の中で静かな湖畔の風景を楽しめます。冬場は営業時間が午後4時30分までと短くなるため、日没時間を考えて早めの時間帯に訪れるのがおすすめです。

利用ルールはペット同伴不可と火気厳禁が基本

伊坂ダムサイクルパークは自転車に乗る楽しさを再発見してもらうことをコンセプトに掲げた公園で、誰もが安全に利用できるようにいくつかのルールが設けられています。

補助犬以外のペットの連れ込みはお断りされています。愛犬家には残念なルールですが、多くの家族連れや子どもが安心して歩き回れる環境を保つためのものといえます。また園内では火気の使用ができないため、バーベキューを楽しみたい場合は別のエリアを探す必要があります。

コース内は自転車やレンタサイクルでの走行を目的とした場所であるため、スケートボードなど自転車以外の乗り物での走行は禁止されています。貸出自転車を利用する際はケガ防止の観点からサンダルでの乗車も禁止されているため、動きやすいスニーカーでの来園がおすすめです。

三重県の交通安全条例では、自転車損害賠償責任保険等への加入が定められています。伊坂ダムサイクルパークのレンタサイクルを利用する場合はこの限りではありませんが、普段から自分の自転車で公道を走る機会がある方は、保険加入の状況もあわせて確認しておくと安心です。

訪れる前の持ち物は帽子と飲み物があると安心

伊坂ダムサイクルパークを訪れる際に押さえておきたいポイントをまとめます。定休日は金曜日(祝日の場合は営業)なので、訪問日を決める際にはあらかじめ確認しておくと安心です。営業時間は季節で異なり、3月から10月は午後5時まで、11月から2月は午後4時30分までと冬場は短くなる点にも注意が必要です。

駐車場は216台分と広く確保されているため通常は駐車に困りにくいと考えられますが、桜の季節や休日は来園者が増える可能性があるため時間に余裕を持って出かけるのがおすすめです。レンタサイクルの料金や貸出条件は変更される場合があるため、最新の情報は管理事務所への電話やウェブサイトで確認しておきましょう。

服装については、周遊コースにアップダウンがあることから動きやすい服装と靴で訪れるのがよいでしょう。ポタリング目的でゆったり走る場合でも、季節によっては日差しや風が強いことがあるため、帽子や上着、水分補給用の飲み物を準備しておくと快適に過ごせます。入り口付近には軽食やソフトクリームを販売する喫茶店があるという声もあるので、休憩がてら立ち寄るのもよさそうです。

2023年4月1日からは改正道路交通法にもとづき、すべての自転車利用者に対してヘルメット着用が努力義務化されています。伊坂ダムサイクルパークの周遊コースは車両の往来が少なく安全性の高い環境ですが、レンタサイクルを利用する際にも、自分のヘルメットを持参しておくと安心感が増すでしょう。夏場に走る場合は、速乾性のあるスポーツウェアを用意すると汗をかいてもべたつきにくく快適です。こまめな水分補給に加えて塩分の補給も意識しておくと、熱中症対策として安心です。

伊坂ダムサイクルパークは四日市でポタリングを始めるのに向いている

伊坂ダムサイクルパークは、もともと四日市の工業発展を支えるために造られた伊坂ダムの貯水池を舞台に、全長3.6キロメートルの湖畔周遊コースでサイクリングやウォーキングを楽しめる公園です。本格的なサイクリングはもちろん、目的地を決めずに気ままに走るポタリングとの相性もよく、初心者や家族連れでも安心できる距離感と安全性を兼ね備えています。

レンタサイクルや20種類以上の変わり種自転車、タンデム自転車など乗り物の種類が豊富な点も魅力です。四季で変化する湖畔の風景を眺めながら自分のペースで走る時間は、日常から少し離れてリフレッシュしたいときの過ごし方として悪くありません。四日市市内でサイクリングやポタリングを楽しめる場所を探しているなら、伊坂ダムサイクルパークの湖畔周遊コースを一度訪れてみるとよいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次