かごりんで巡る城山と歴史ロード、鹿児島市ポタリング完全ガイド

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かごりんは、鹿児島市が運営する電動アシスト付きのシェアサイクルで、1回165円から借りられます。城山の展望台までの上り坂も、歴史ロードと呼ばれる甲突川沿いの遊歩道も、同じ自転車で無理なく移動できます。この記事では、かごりんの料金と借り方、城山と歴史ロードそれぞれの見どころ、実際に走るモデルコースまで、鹿児島市街地でのポタリングに役立つ情報をまとめます。

鹿児島市は、活火山の桜島を望む港町であると同時に、幕末から明治維新にかけて多くの人物を輩出した街でもあります。徒歩では回りきれず、車では入り込めない路地や川沿いの緑地帯まで、自転車なら効率よく巡ることができます。市街地の中心に立つ城山と、加治屋町に残る歴史ロードを組み合わせれば、半日から1日でこの街の歴史と景観をまとめて味わえるコースが組めます。

目次

かごりんは1回165円、1日パスなら乗り放題で使えます

かごりんの料金プランは、都度利用の1回会員、観光向けの1日パス、地元利用者向けの月額会員の3種類です。1回会員は165円(税込)で30分以内の利用が基本となり、30分を超えるごとに165円の延長料金が加算されます。1日パスは、購入した当日の23時59分まで、回数を気にせず乗り降りできるプランです。城山と歴史ロードの両方をじっくり回りたい観光客であれば、この1日パスがもっとも使いやすいでしょう。月額会員は基本料金が1980円(税込)で、30分以内なら月に何度でも利用できるため、鹿児島市に頻繁に訪れる人や日常の移動に使いたい人向けのプランです。

プラン料金利用条件
1回会員165円(税込)/回30分以内、超過は30分ごとに165円加算
1日パス当日券購入日の23時59分まで乗り放題
月額会員1980円(税込)/月30分以内であれば回数無制限

料金は変更される場合があるため、利用直前に公式サイトで最新のプランを確認しておくと安心です。

かごりんの借り方はアプリ登録かコンビニでの1日パス購入です

かごりんの基本的な借り方は、専用アプリでの会員登録です。アプリに会員情報とクレジットカード情報を登録すれば、自転車本体の操作パネルに会員証番号と暗証番号を入力するだけで解錠でき、利用後は近くのサイクルポートに返却してロックすれば利用が終わります。

一方で、1日パスに限っては、アプリなしで購入できるルートも用意されています。コンビニエンスストアの店内端末や、鹿児島中央駅東口駅前広場の観光案内所、シェラトン鹿児島などで購入すれば、事前の会員登録なしにその場で自転車を借りられます。旅行中にスマートフォンへ新しいアプリを増やしたくない人や、滞在時間が短い観光客には、このコンビニ購入ルートが向いています。かごりんコールセンターは7時から19時まで年中無休で対応しているため、当日困ったことがあれば問い合わせることもできます。

サイクルポートは市内27カ所、西郷隆盛銅像前が城山観光の起点です

かごりんのサイクルポートは、鹿児島市内に27カ所ほど設置されています。鹿児島中央駅の周辺、天文館、城山、鶴丸城跡(鹿児島城跡)の周辺、鹿児島港のウォーターフロント一帯など、観光の主要な動線をカバーする形で配置されているのが特徴です。どのポートで借りても、どのポートに返してもよい乗り捨て型の仕組みなので、出発地点まで戻る必要がなく、一筆書きのようなルートを組めます。

城山エリアでは、西郷隆盛銅像の前にサイクルポートが設けられています。鶴丸城跡や照國神社にも近く、城山展望台へ向かう坂道の入り口にもなっているため、歴史散策と展望台観光の両方を始めるのに適した拠点といえます。

シェアサイクルという仕組みそのものにも、旅行者にとってのメリットがあります。自分で自転車を持ち運ぶ必要も、駐輪スペースを探す手間もなく、徒歩より効率よく点在する観光地を回れるうえ、バスやタクシーよりも気軽に道中の店に立ち寄れます。排気ガスを出さない移動手段であるため、渋滞の多い市街地中心部を走っても周囲への負荷が少ない点も、かごりんを含むシェアサイクル全般の利点です。

城山展望台は標高107メートルから桜島と錦江湾を一望できます

城山は、鹿児島市街地の中心部に位置する標高およそ107メートルの山です。クスノキの大木をはじめ、シダ類やサンゴジュなど温帯から亜熱帯にかけての植物が自生しており、昭和6年には国の天然記念物および史跡に指定されました。

山頂付近にある城山展望台からは、活火山の桜島と錦江湾、そして鹿児島市街地を一望できます。桜島を撮影する定番スポットとしてテレビ番組や観光ポスターにたびたび登場する場所で、晴れた日であれば桜島の稜線と眼下の街並みが一枚の景色として広がります。展望台までは車でも訪れやすく、地元の人にとっては散歩やジョギングの場としても親しまれています。

城山には自然遊歩道も整備されています。入り口は2カ所あり、全長はおよそ2キロメートルです。亜熱帯植物の茂る森の中を抜けて展望台を目指すルートは通称ロハスコースと呼ばれ、体力に自信のある人であれば市街地から歩いて登ることもできます。かごりんで訪れる場合は、坂道の途中まで自転車で上がり、遊歩道の入り口付近から先は自転車を押して歩くという使い方が現実的です。

城山は西南戦争最後の地で西郷洞窟や史跡が今も残ります

城山は、景観だけでなく歴史の重みを持つ場所でもあります。明治10年(1877年)の西南戦争において、城山は最後の激戦地となりました。西郷隆盛が率いた薩摩軍は政府軍に包囲され、城山に立てこもった末、9月24日の総攻撃で西郷隆盛は腰と太ももに銃弾を受け、49歳で最期を遂げたと伝えられています。この史実にもとづき、城山周辺には西郷洞窟や西郷隆盛終焉の地といった史跡が今も残されています。

西郷洞窟は、城山の北側中腹、展望台へ向かう道路沿いにあります。西郷隆盛が最期の5日間を過ごしたとされる洞窟で、向かいには食堂や土産物店があり、駐車スペースも用意されています。道路沿いに位置するため、かごりんで訪れる場合もアクセスしやすい史跡です。

自然遊歩道のすぐ下には、鹿児島城(鶴丸城)の本丸跡と二之丸跡が広がっています。鶴丸城は1601年、島津家18代当主の島津家久によって築かれた平城で、天守閣を持たない質素な屋形として建てられました。守りを城の堅牢さではなく人に置くという薩摩藩独自の考え方にもとづく城です。本丸跡には現在、鹿児島県の歴史資料館である黎明館が建っており、1983年の開館以来、志布志城や出水外城のジオラマなど、鹿児島の歴史を紹介する展示を続けています。

鶴丸城跡の周辺には、黎明館のほかに鹿児島市立美術館や、島津家28代当主の島津斉彬を祀る照國神社もあります。照國神社は鹿児島市内で最も大きな神社で、毎年7月15日と16日には県内最大規模の六月灯が開催され、境内には色とりどりの灯籠が飾られます。

城山のふもと、鶴丸城跡の近くには西郷隆盛銅像が立っています。この銅像は西郷隆盛の没後50年祭を記念して建立されたもので、鹿児島市出身の彫刻家である安藤照が8年かけて制作し、1937年5月23日に完成しました。高さ8メートルの大きなモニュメントで、かごりんのサイクルポートも銅像前にあるため、歴史散策の起点として使いやすくなっています。

歴史ロード維新ふるさとの道は甲突川沿い440メートルの遊歩道です

歴史ロード維新ふるさとの道は、鹿児島市加治屋町を流れる甲突川の左岸に整備された、幕末から明治維新にゆかりのある遊歩道です。加治屋町は西郷隆盛や大久保利通をはじめ、明治維新で活躍した数多くの人物を輩出した町として知られており、この一帯を歩く、あるいは自転車で走るだけで幕末史の舞台をたどることができます。

歴史ロードは、高見橋から高麗橋までの甲突川沿いの緑地帯として整備されており、総延長はおよそ440メートルです。上流エリアには、薩摩と世界の交流を紹介する円形広場と、近代の幕開けをイメージした石造りの維新歴史ゲートがあります。大久保利通ゆかりの地として整備された時を刻む語らい広場や大久保利通生い立ちの地もこの一帯にあり、日本の近代化を主導した政治家の足跡を感じられます。

下流エリアには、島津家中興の祖とされる島津日新公が詠んだいろは歌47首を紹介するいろは歌の広場があります。このいろは歌は、薩摩藩独自の教育制度である郷中教育の基礎となった教えです。郷中教育には決まった教師がおらず、稚児と呼ばれる年少者と二才と呼ばれる年長の青年が一緒になり、武道の稽古や野山での体力づくり、想定問答を通じて年長者が年少者を指導する仕組みでした。負けるな、嘘をつくな、弱い者をいじめるなという言葉に象徴されるように、暗記よりも自分で考える力を養う教育だったとされ、幕末に活躍した多くの薩摩武士がこの仕組みの中で育ちました。さらに下流エリアには、幕末の武家屋敷をイメージした武家門風の維新歴史ゲートもあり、江戸時代後期の加治屋町の武家屋敷が再現されています。甲突川沿い約440メートルの区間には、こうした復元建築や歌碑に加えて、点字対応を含む解説板も設置されており、多くの人が歴史を学べるよう配慮されています。

歴史ロードの中核となる施設が維新ふるさと館です。西郷隆盛や大久保利通が生まれ育った加治屋町に位置し、映像やジオラマ、ロボットを使った展示で幕末から明治維新にかけての歴史を紹介しています。郷中教育についても体験型の展示があり、子ども連れでも楽しみながら学べる工夫がされています。維新ふるさと館は天文館と鹿児島中央駅のちょうど中間、加治屋町にあり、どちらの拠点からも徒歩圏内です。

鹿児島中央駅発、歴史ロードから城山展望台へのモデルコース

かごりんを使って城山と歴史ロードの両方を回るなら、鹿児島中央駅周辺のサイクルポートを起点にするのが便利です。鹿児島中央駅は新幹線、在来線、バスが集まる鹿児島観光の玄関口で、多くの旅行者がここからかごりんを借り始めます。

最初に向かうのは、甲突川沿いの歴史ロードです。鹿児島中央駅から歴史ロードまでは比較的平坦な道が多く、電動アシストの力を借りなくても走りやすい区間です。高見橋と高麗橋の周辺から歴史ロードに入り、いろは歌の広場、再現された武家屋敷、大久保利通生い立ちの地、円形広場などを、自転車を押しながら見て回ります。時間があれば維新ふるさと館にも立ち寄り、館内展示でじっくりと幕末維新の歴史を学ぶのもよいでしょう。

歴史ロードを抜けたら、次は照國神社、西郷隆盛銅像、鶴丸城跡の黎明館方面へ自転車を進めます。この一帯は市街地の中心部に近く、道路も整備されているため走行しやすいエリアです。西郷隆盛銅像前にはサイクルポートがあるため、ここで一度自転車を返却して借り直すこともできます。

いよいよ城山方面へ向かう区間は、コースの中でもっとも坂道が続く部分になります。西郷隆盛銅像前から城山方面へは上り基調の道が続くため、電動アシストの効果を実感できる場面です。道中には西郷洞窟があり、西南戦争最後の5日間に西郷隆盛が身を潜めたとされる史跡を実際に目にすることができます。さらに進むと城山自然遊歩道の入り口にたどり着き、亜熱帯植物の茂る森を抜けて城山展望台を目指すルートに入ります。

展望台に着いたら、自転車を降りて桜島と錦江湾、鹿児島市街地を一望する景色を楽しみます。帰路は来た道を戻ってもよいですし、体力と時間に余裕があれば天文館方面へ抜けて食事や買い物を楽しみ、最寄りのサイクルポートに返却するルートも組めます。乗り捨てが可能なかごりんだからこそ、こうした一筆書きのコース設計ができます。

天文館は鹿児島市の中心繁華街で、地元では天街という愛称で呼ばれています。黒豚とんかつや鹿児島ラーメン、さつま揚げなど郷土料理の店が集まっており、坂道を上り下りしたあとの空腹を満たすにはちょうどよいエリアです。かき氷にミルクとフルーツを盛った白熊は、この天文館が発祥とされる鹿児島の氷菓で、暑い時期に立ち寄れば汗をかいたあとの体をひんやりと落ち着かせてくれます。城山からの下り坂を走り切ったあと、天文館で一息つくというルートは、ポタリングの締めくくりとして定番のひとつです。

足を延ばすならウォーターフロントパークと桜島フェリー

体力と時間に余裕があれば、城山と歴史ロードのコースに鹿児島港エリアまで足を延ばすプランも組み合わせられます。鹿児島港周辺にはウォーターフロントパークが整備されており、桜島と錦江湾を間近に望みながら遊歩道でのんびり過ごせる公園として親しまれています。城山展望台から見下ろした桜島を、今度は海沿いから間近に眺められるのが、この一帯まで走る魅力です。

鹿児島港には、桜島フェリーターミナル周辺にもかごりんのサイクルポートが設置されているため、市街地の史跡巡りから海辺の景観へと移動を続けられます。桜島フェリーは鹿児島港と桜島港をおよそ15分で結ぶカーフェリーで、自転車を持ち込んでの乗船も可能とされています。かごりんの自転車自体はポート間での貸出と返却が前提のため、桜島側への持ち出しには制約がありますが、フェリーターミナル周辺のポートで返却し、徒歩でフェリーに乗って桜島観光へ足を延ばすという組み合わせも考えられます。

桜島側では別途、桜島ビジターセンターでの予約不要のレンタサイクルや、国民宿舎レインボー桜島での予約制eバイクレンタルも用意されています。桜島は周囲がおよそ36キロメートルあり、一周するには3時間から4時間ほどかかるとされるため、城山と歴史ロードのポタリングとは別の日に、時間をかけて楽しむのが現実的です。旅程に制約があるなら、桜島まで含めずに、鹿児島港のウォーターフロントパークで海風を感じるところまでを市街地ポタリングの延長として楽しむのもひとつの選択です。

坂道とバッテリー残量、歩行者への配慮がポタリングの注意点です

かごりんで城山と歴史ロードをポタリングする際は、いくつか気をつけたい点があります。

城山方面は上り坂が続く区間があるため、電動アシスト自転車であっても無理のないペースで走ることが大切です。バッテリー残量やアシストの効き具合は自転車のコンディションによって差が出ることもあるため、坂道に差しかかる前に残量を確認し、余裕を持ったペース配分を意識するとよいでしょう。

歴史ロードや城山展望台の周辺は、観光客と地元住民の徒歩利用も多いエリアです。自然遊歩道や川沿いの遊歩道では歩行者との距離に注意し、必要に応じて自転車を押して歩くなど、安全を優先した行動を心がけたいところです。

1日パスを利用する場合は、購入場所と当日の利用終了時刻が23時59分までであることを事前に確認しておくと、当日慌てずに済みます。コンビニや観光案内所での購入ルートを調べておけば、鹿児島中央駅に着いてすぐポタリングを始められます。サイクルポートの位置もアプリや公式サイトの地図で事前に把握しておくと、返却先を探して迷う時間を減らせます。特に城山方面は坂道が続くため、返却したいタイミングで近くにポートが見当たらないと余計な体力を使うことになりかねません。

天候や気温への配慮も欠かせません。鹿児島市の夏は平均気温がおよそ28度で、最高気温が32度前後まで上がる日がほとんどです。この時期の坂道でのペダリングは思いのほか体力を消耗するため、水分補給をこまめに行い、帽子や日焼け対策を用意して出発するとよいでしょう。1月と2月の平均気温はおよそ9度で、展望台付近では風が強くなることもあるため、冬場は防寒対策も忘れずに準備しておきたいところです。ポタリングの快適さを重視するなら、平均最高気温が23度前後になる春の4月から5月、あるいは空気が澄んで過ごしやすい秋の10月から11月が向いています。桜の季節にあたる春先は、市内の公園でお花見を楽しみながら走れる時期でもあります。

かごりんは、電動アシスト機構と市内27カ所ほどのサイクルポート網によって、徒歩では時間がかかり車では味わいにくい市街地の魅力を、体力的な負担を抑えながら楽しめる移動手段です。歴史ロード維新ふるさとの道と城山を組み合わせたポタリングコースは、鹿児島の歴史の重なりと自然の景観を一度に体感できるルートといえます。鹿児島中央駅から歴史ロードを抜け、鶴丸城跡と照國神社のエリアを経て、坂道を電動アシストで登り城山展望台にたどり着く行程は、幕末の志士たちが生きた時代から西南戦争の終わりまでを、鹿児島の近代史としてたどる時間にもなります。1回会員、1日パス、月額会員という料金プランがそろっているため、日帰り観光から地元での日常利用まで、それぞれのスタイルに合わせて選べる点も、かごりんの使いやすさにつながっています。

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