ビワイチの高島市プチ一周ポタリングコースとは、琵琶湖一周(ビワイチ)の中でも滋賀県高島市エリアに絞り、初心者でも無理なく楽しめる自転車散策ルートのことです。全周約200kmのビワイチは体力的なハードルが高いものの、高島市の湖岸エリアに限定すれば10kmから20km程度のコースで琵琶湖の絶景を満喫できます。高島市には白髭神社の湖中鳥居やメタセコイア並木、海津大崎の桜並木といった見どころが凝縮されており、レンタサイクルも各駅に整備されているため手ぶらでポタリングを始められます。
ポタリングとは、速さや距離を競わず景色を楽しみながらのんびり自転車で散策するスタイルのサイクリングです。英語の「potter(ぶらぶらする)」が語源とされており、気になるお店に立ち寄ったり写真を撮ったりしながらマイペースに走るのが醍醐味となっています。この記事では、高島市を拠点としたプチビワイチのおすすめコース5選をはじめ、見どころスポットやグルメ情報、レンタサイクルの料金、季節ごとの楽しみ方、アクセス方法、そして1日モデルプランまで、高島市ポタリングを満喫するための情報をお届けします。

ポタリングの拠点に最適な高島市の特徴
高島市は滋賀県の北西部に位置し、琵琶湖の西岸に面した自然豊かなエリアです。2005年に旧マキノ町、旧今津町、旧朽木村、旧安曇川町、旧高島町、旧新旭町の5町1村が合併して誕生しました。市の面積は約693平方キロメートルと滋賀県内で最も広い自治体で、琵琶湖畔から山間部まで多彩な地形を有しています。
琵琶湖に面した湖岸エリアは比較的平坦でサイクリングロードが整備されており、ポタリング初心者にとって走りやすい環境です。一方、市の西側には比良山系や丹波高地が広がり、山間部には朽木渓谷をはじめとする美しい自然景観が残されています。この琵琶湖と山々に挟まれた地形が、変化に富んだサイクリングを可能にしています。
歴史的にも高島市は興味深いエリアです。若狭湾で水揚げされた鯖を京都まで運んだ「鯖街道」は朽木を通過しており、街道沿いには往時の面影を残す集落が点在しています。また、近江高島には安土桃山時代に織田信澄が築いた大溝城の城下町が広がり、歴史散策も楽しめます。
高島市の各エリアにはそれぞれ異なる魅力があります。南から順に、近江高島エリアは白髭神社と城下町の歴史が見どころです。安曇川エリアでは道の駅「藤樹の里あどがわ」を中心とした特産品が楽しめます。新旭エリアは風車街道と琵琶湖畔の自然が広がり、今津エリアは竹生島への玄関口としての港町の風情を感じられます。そしてマキノエリアではメタセコイア並木と海津大崎の桜が多くの人を魅了しています。
高島市のおすすめポタリングコース5選
ここからは高島市内で楽しめる具体的なポタリングコースをご紹介します。いずれも初心者が無理なく楽しめる距離と難易度に設定されています。コースの概要は以下のとおりです。
| コース名 | 距離 | 所要時間 | 起点駅 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 近江高島周遊コース | 約15km | 約3時間 | JR近江高島駅 | 歴史と琵琶湖の絶景 |
| 新旭・風車街道コース | 約12km | 約3時間 | JR新旭駅 | 琵琶湖畔の自然 |
| マキノ・メタセコイア並木コース | 約20km | 約4時間 | JRマキノ駅 | 絶景スポット巡り |
| 海津大崎・桜並木コース | 約15km | 約3時間 | JRマキノ駅 | 春季限定の桜名所 |
| 安曇川・道の駅周遊コース | 約10km | 約2時間 | JR安曇川駅 | お手軽ポタリング |
近江高島周遊コースで歴史と絶景を楽しむ(約15km・所要約3時間)
JR近江高島駅を起点としたこのコースでは、高島市の歴史と琵琶湖の絶景を同時に楽しめます。
まず駅から徒歩5分の場所にある「高島びれっじ」に立ち寄りましょう。高島びれっじは築150年の旧商家を地元の有志が手づくりで改修し再生した商業文化施設で、1号館から8号館まで整備されています。1号館の「蝋燭町キャンドル工房」ではキャンドルやハーバリウムの手作り体験ができ、所要時間は60分から90分程度です。3号館の「淡海堂」ではスイーツやお酢の販売があり、8号館の「カフェ アリビオ」では落ち着いた雰囲気でコーヒーを味わえます。サイクリング前のウォーミングアップとして体験教室に参加するのも楽しいひとときです。
高島びれっじを後にしたら、近江高島の旧城下町を散策しましょう。大溝城は安土桃山時代に織田信澄によって築かれた城で、明智光秀が縄張り(設計)を担当したと伝えられています。城下町は商家や寺院が計画的に配置され、当時の面影を今に残しています。
城下町散策の途中でぜひ立ち寄りたいのが「乙女ヶ池」です。万葉の時代には「香取の海」と呼ばれ、かつては琵琶湖の入り江であったこの池は大溝城の外堀として利用された歴史を持ちます。764年に起きた藤原仲麻呂(恵美押勝)の乱の最後の戦いの地としても知られています。1950年代に淡水真珠の養殖が行われた際にイメージの良い現在の名称「乙女ヶ池」に改名されました。現在は県立公園として整備されており、池の周りは自転車でも走ることができます。
乙女ヶ池から南へ約2km走ると、このコースのハイライトである「白髭神社」に到着します。創建約2000年と伝わる近江最古の大社で、琵琶湖に浮かぶ朱塗りの大鳥居が「近江の厳島」と称される絶景スポットです。延命長寿の神様として広く信仰を集めるほか、縁結びや子授け、開運招福、学業成就、交通安全など、人の営みや業のすべてを導く神としても知られています。湖中に立つ鳥居は特に早朝や夕暮れ時に幻想的な姿を見せます。
白髭神社から近江高島駅へ戻る帰路は琵琶湖岸沿いの道を走りましょう。風を切りながら湖面のきらめきを眺める時間はポタリングならではの贅沢です。
新旭・風車街道コースで琵琶湖畔の自然を満喫(約12km・所要約3時間)
JR新旭駅を起点としたこのコースでは、琵琶湖畔の自然をたっぷり楽しめます。新旭駅前にある「びわ湖高島観光協会」でレンタサイクルを借りたら、まずは琵琶湖畔に向かう「風車街道」へ向かいましょう。
風車街道は新旭町の琵琶湖岸に沿って走る道路で、約6kmにわたってソメイヨシノの桜並木が続いています。春には満開の桜のトンネルをくぐりながらのサイクリングが楽しめ、夏には木陰が心地よい涼しさを提供してくれます。
風車街道沿いには「道の駅 しんあさひ風車村」の跡地を活用した「STAGEX高島」があります。2018年にグランピング施設としてリニューアルオープンしたこの施設では、琵琶湖を目の前にしたアウトドア体験が楽しめます。トイレと駐車場は24時間利用可能なので、サイクリングの休憩ポイントとしても活用できます。
風車街道から少し内陸に入ると、琵琶湖畔のヨシ原が広がるエリアに出ます。春にはヨシの新芽が萌え出る中、黄色い花を咲かせる「ノウルシ」の群生を見ることができます。ノウルシはサクラソウ科の多年草で、琵琶湖畔の湿地に自生しており、4月中旬から5月にかけてが見頃です。
新旭エリアの湖岸には「さざ波サイクリングロード」が整備されています。ビワイチの公式ルートの一部でもあるこの自転車道は、琵琶湖の波音を聞きながら走れる快適な道です。湖面に映る比良山系の山並みを眺めながら、のんびりとペダルを漕いでみましょう。
マキノ・メタセコイア並木コースで絶景を堪能(約20km・所要約4時間)
JRマキノ駅を起点としたコースでは、高島市が誇る絶景スポットを巡ります。マキノ駅の観光案内所でレンタサイクルを借りましょう。料金は普通自転車で2時間300円からと手頃で、営業時間は9時から17時、年中無休(年末年始を除く)で利用できます。
駅から北西に約15分走ると、高島市を代表する景観スポット「メタセコイア並木」に到着します。県道小荒路牧野沢線に沿って約2.4kmにわたり、約500本のメタセコイアが両側に植えられたこの並木道は、まるでヨーロッパのような壮大な景色を作り出しています。メタセコイアは落葉針葉樹で、春には鮮やかな新緑、夏には深い緑のトンネル、秋には黄金色から赤褐色へと変化する紅葉、冬には葉を落とした幾何学的な枝のシルエットと、四季折々に異なる表情を見せます。11月下旬から12月上旬にかけての紅葉シーズンは特に人気が高くなっています。
メタセコイア並木の北端には「マキノピックランド」があります。果物狩りが楽しめる観光農園で、さくらんぼやブルーベリー、ぶどう、栗、さつまいも、りんごなど季節に応じた収穫体験ができます。施設内にはレストランやカフェもあり、地元の食材を使った料理を味わえます。大型駐車場は無料で利用可能です。
マキノピックランドからさらに奥に進むと「マキノ高原」があります。四季を通じてアウトドアを楽しめる総合レジャー施設で、キャンプ場やスキー場、グラウンドゴルフ場などが整備されています。「マキノ高原温泉さらさ」ではサイクリングで疲れた体を温泉で癒すことができます。ただし、マキノ高原方面は上り坂となるため、体力に自信がない場合はメタセコイア並木の往復にとどめるのも賢い選択です。
メタセコイア並木を堪能した後は、琵琶湖畔に向かって走り「マキノサニービーチ」へ向かいましょう。湖水浴や釣り、キャンプなどが楽しめる湖畔の人気スポットで、ビーチから眺める琵琶湖と対岸の山々の景色は格別です。天気の良い日には竹生島も望むことができます。
海津大崎・桜並木コースで春の絶景を満喫(春季限定・約15km・所要約3時間)
春にぜひ走りたいのが、海津大崎の桜を満喫するコースです。JRマキノ駅が起点となります。
海津大崎は「日本のさくら名所100選」にも選ばれている桜の名所で、琵琶湖岸沿い約4kmにわたって約800本のソメイヨシノが咲き誇ります。樹齢80年を超える老桜から若木まで、見事な桜のトンネルが続く景色は圧巻です。近畿圏では遅咲きの桜名所として知られ、例年4月上旬から中旬にかけてが見頃となります。京都や大阪の桜が散った後でも海津大崎ではまだ満開の桜を楽しめることが多いのも魅力です。
「琵琶湖八景」のひとつ「暁霧・海津大崎の岩礁」としても知られるこのエリアは、雄大な岩礁と青い湖面、そして満開の桜のコントラストが見事です。車でのアクセスは花見シーズンには渋滞が発生するため、自転車での訪問が断然おすすめです。マキノ駅から桜並木の入口までは自転車で10分から20分ほどで、渋滞を気にせず桜を楽しめます。
桜並木を走り抜けた後はそのままメタセコイア並木まで足を延ばすこともでき、海津大崎の桜とメタセコイア並木の新緑を一度に楽しめる贅沢なコースとなります。
安曇川・道の駅周遊コースでお手軽ポタリング(約10km・所要約2時間)
最も距離が短くのんびりペースで楽しめるお手軽コースで、JR安曇川駅が起点となります。
安曇川駅から琵琶湖方面に走ると「道の駅 藤樹の里あどがわ」があります。高島市の観光案内と特産品販売を中心とした施設で、地場産業である扇子づくりの体験工房も備えています。レストランや軽食コーナー、コンビニエンスストアもあり、サイクリング中の補給ポイントとして最適です。高島市の特産品であるアドベリー(ボイセンベリー)を使ったスイーツやジャムはお土産にもぴったりです。
道の駅から湖岸に出ると「びわ湖こどもの国」があります。琵琶湖畔に広がる大型の児童施設で、広い芝生広場や遊具、水遊び場などがあり、家族連れのポタリングにはうってつけの立ち寄りスポットです。
安曇川エリアは江戸時代の儒学者・中江藤樹のゆかりの地としても知られています。中江藤樹は「近江聖人」と称され、日本における陽明学の祖とされる人物です。「藤樹書院跡」は国の史跡に指定されており、藤樹の教えに触れることができます。
高島市ポタリングで訪れたい絶景スポット
高島市のポタリングコースに組み込める主要な見どころスポットをさらに詳しくご紹介します。
近江最古の大社・白髭神社と琵琶湖の大鳥居
白髭神社は創建約2000年の歴史を持つ近江最古の大社です。国道161号線を挟んで社殿が建ち、その正面の琵琶湖上に朱塗りの大鳥居がそびえ立ちます。この鳥居は高さ約10mで、宮島の厳島神社を彷彿とさせることから「近江の厳島」と呼ばれています。
社殿の本殿は国の重要文化財に指定されており、慶長8年(1603年)に豊臣秀頼によって寄進されたものです。境内には与謝野鉄幹・晶子夫妻の歌碑や松尾芭蕉の句碑なども建てられており、文学散歩も楽しめます。
サイクリングでのアクセスはJR近江高島駅から南へ約2kmで、自転車なら10分から15分ほどです。湖岸沿いの道はほぼ平坦で走りやすいですが、国道161号線は交通量が多いため走行時は十分な注意が必要です。
生きた化石・メタセコイア並木の壮大な景観
高島市マキノ町にあるメタセコイア並木は、1981年に地元の児童が学校の環境緑化事業で植えたのが始まりで、その後マキノ町(現高島市)が延長整備を行い現在の壮大な並木となりました。
メタセコイアは「生きた化石」と呼ばれる落葉針葉樹で、かつて化石でしか確認されていませんでしたが、1945年に中国で現存する個体が発見され、その後世界各地に植樹されました。高さ25mから30mにも成長する巨木が道の両側に規則正しく並ぶ姿は、遠近法を強調した絵画のような美しさです。
JRマキノ駅から並木の入口まではサイクリングで約15分です。並木道は自転車で走ることもできますが、観光客や車も通行するためゆっくりと安全に走行しましょう。
竹生島と今津港からのクルーズ
今津港から琵琶湖汽船のクルーズ船で約25分、琵琶湖に浮かぶ「竹生島」は国の史跡・名勝に指定された神秘の島です。西国三十三所巡礼の第三十番札所「宝厳寺」があり、日本三大弁財天のひとつとしても知られています。島内には都久夫須麻神社(竹生島神社)もあり、琵琶湖屈指のパワースポットとして人気が高まっています。
サイクリングとの組み合わせプランとしては、午前中に今津エリアをポタリングし、昼前後に竹生島クルーズを楽しみ、午後にまたポタリングに戻るというスケジュールがおすすめです。今津港はJR近江今津駅から徒歩5分ほどの距離にあります。
朽木渓谷と鯖街道の歴史散策
高島市の内陸部に位置する朽木エリアは琵琶湖畔とはまた違った魅力を持っています。丹波山地と比良山地の間にある花折断層によって形成されたV字渓谷を安曇川が流れ、「近江耶馬渓」とも称される美しい渓谷美を見せています。
朽木を通る「鯖街道」は、戦国時代から江戸時代にかけて若狭湾で水揚げされた鯖を京都まで運んだ約18里(約72km)の街道です。街道沿いには茅葺き屋根の名残を留めた家々が建ち並ぶ集落があり、時の流れが異なるかのような不思議な感覚を味わえます。
ただし、朽木方面は琵琶湖畔から離れて山間部に入るためアップダウンが多くなります。健脚向けのコースとなるため、体力に余裕がある場合に安曇川駅から鯖街道沿いを走ってみるのがよいでしょう。
高島市ポタリングで味わいたいグルメ情報
サイクリングの楽しみのひとつが地元グルメとの出会いです。高島市にはポタリングの途中に立ち寄りたい魅力的な飲食スポットが点在しています。
滋賀の誇り・近江牛を堪能
滋賀県といえば近江牛です。日本三大和牛のひとつに数えられる近江牛は高島市内でも味わうことができ、ランチタイムに手頃な価格で楽しめる店もあります。サイクリングで消費したカロリーを上質な牛肉で補給するのも旅の醍醐味です。
朽木エリアの蕎麦と道の駅グルメ
朽木エリアには蕎麦の名店が点在しており、地元産の蕎麦粉を使った二八蕎麦が人気です。川沿いに位置する店が多く、窓からの自然の眺めも楽しめます。山間部の澄んだ水で打たれた蕎麦は格別の味わいです。
「道の駅 藤樹の里あどがわ」では高島市の特産品を使った料理やスイーツが楽しめます。特にアドベリー(ボイセンベリー)を使ったソフトクリームやジャムは人気商品です。アドベリーは高島市安曇川町で栽培されている希少なベリーで、甘酸っぱい味わいが特徴です。また、地元で採れた新鮮な野菜や湖魚の加工品など高島市ならではの食材も販売されており、お土産選びにも最適です。
カフェ巡りもポタリングの楽しみ
近江高島の「高島びれっじ」内にはカフェが併設されており、築150年の古民家で味わうコーヒーは格別です。新旭エリアにも琵琶湖を眺めながらくつろげるカフェがあり、ポタリング途中の休憩に最適です。高島市では地元食材を活かしたカフェやレストランが増えており、自転車で巡るカフェポタリングも楽しみ方のひとつとなっています。
高島市のレンタサイクル情報と料金
高島市内には複数のレンタサイクル拠点があり、手ぶらでポタリングを楽しむことができます。自分の自転車を持っていなくても気軽にサイクリングを始められるのが大きな魅力です。
びわ湖高島観光協会のレンタサイクル料金
びわ湖高島観光協会が運営するレンタサイクルは、JRマキノ駅、JR近江今津駅、JR近江高島駅、そして新旭駅前の観光協会事務所で貸し出しを行っています。料金体系は以下のとおりです。
| 車種 | 2時間 | 3時間 | 6時間 | 24時間(1日) |
|---|---|---|---|---|
| 普通自転車 | 300円 | 500円 | 800円 | 1,000円 |
| スポーツタイプ | ― | ― | ― | 1,000円 |
| 電動アシスト自転車(e-bike) | ― | ― | ― | 2,000円 |
電動アシスト自転車(e-bike)は新旭駅前の観光協会でのみ貸出となっています。営業時間は9時から17時で、1月から3月のJR近江高島駅では9時から14時までの短縮営業です。年末年始(12月29日から1月3日)は休業となります。
普通自転車とスポーツタイプについては異なる拠点での乗り捨て返却にも対応しており、片道サイクリングが楽しめます。乗り捨ての場合は別途500円の追加料金が必要です。予約は個人の場合は利用日の3日前まで、5名以上のグループの場合は7日前までにオンラインで申し込みが可能です。人気シーズンは早めの予約がおすすめです。
その他のレンタサイクル拠点
近江高島駅周辺には民間のレンタサイクルショップもあり、クロスバイクやロードバイクなどより本格的な車種を借りることもできます。白髭神社やメタセコイア並木へのサイクリングプランを提供しているショップもあります。マキノ高原でもレンタサイクルの貸し出しを行っており、高原の爽やかな空気の中でのサイクリングが楽しめます。
高島市ポタリングの季節ごとの楽しみ方
高島市のポタリングは季節によって大きく表情を変えます。それぞれの季節の魅力を知り、ベストな時期に訪れましょう。
春(3月下旬から5月)はポタリングのベストシーズン
春は高島市ポタリングのベストシーズンのひとつです。4月上旬から中旬にかけては海津大崎の約800本の桜が見頃を迎え、琵琶湖畔は華やかなピンク色に染まります。風車街道の桜並木も同時期に咲き、新旭エリアのサイクリングロードは桜のトンネルと化します。4月中旬から5月にかけては琵琶湖畔の湿地に自生するノウルシが黄色い花を咲かせ、メタセコイア並木も新緑に包まれます。気温も15度から25度程度と快適で、サイクリングに最適な気候です。
夏(6月から8月)は早朝・夕方がおすすめ
夏の高島市は琵琶湖での水遊びが楽しめる季節で、マキノサニービーチは湖水浴客で賑わいます。ただし、真夏のサイクリングは熱中症のリスクがあるため、早朝や夕方の涼しい時間帯に走るのがおすすめです。十分な水分補給と日焼け対策を忘れないようにしましょう。メタセコイア並木は深い緑の木陰を提供してくれるため、夏場でも比較的涼しく走ることができます。
秋(9月から11月)は紅葉のメタセコイア並木が圧巻
秋もまたポタリングに最適な季節です。10月下旬からメタセコイア並木が黄金色に色づき始め、11月下旬から12月上旬にかけて最も美しい紅葉が楽しめます。赤褐色に染まったメタセコイアのトンネルは、春の新緑とはまた異なる荘厳な美しさです。朽木渓谷も紅葉の名所として知られ、安曇川沿いの紅葉と渓谷美のコントラストが見事です。気温も10度から20度程度でサイクリングにちょうどよい気候となっています。
冬(12月から2月)は積雪に注意が必要
冬の高島市は積雪があるためサイクリングには不向きな季節です。特にマキノや今津など北部エリアは雪が多く、レンタサイクルも一部で営業時間の短縮や休止があります。冬にビワイチを計画する場合は湖南エリアを選ぶのが無難です。ただし、冬のメタセコイア並木は葉を落とした幾何学的な枝のシルエットが美しく、雪化粧した姿は幻想的です。車やバスでの訪問であれば冬ならではの絶景を楽しめます。
初心者向けポタリングのコツとアドバイス
初心者がポタリングを存分に楽しむためのコツをお伝えします。
ペース配分と休憩の取り方
ポタリングは速さを競うものではありません。自分が出せる力の30パーセント程度を意識してペダルを漕ぐことで、長時間走っても疲れにくくなります。時速10kmから15km程度ののんびりペースが理想的です。気になる景色があれば遠慮なく立ち止まり、写真を撮ったり深呼吸をしたりしましょう。1時間に1回、5分から10分程度の休憩を取り、必ず水分を補給することが大切です。高島市内にはコンビニエンスストアや自動販売機が各所にありますが、マキノの山間部や朽木方面では補給ポイントが限られるため、あらかじめ十分な飲料を準備しておくと安心です。
服装と持ち物の選び方
動きやすい服装が基本ですが、専門的なサイクリングウェアである必要はありません。ジーンズは股ずれしやすいため避け、ストレッチの効いたパンツがおすすめです。日差し対策としてサングラスと帽子(ヘルメットの場合はサンバイザー)、急な天候変化に備えた薄手のウインドブレーカーがあると安心です。持ち物としてはスマートフォン、財布、タオル、日焼け止め、虫よけスプレー(湖畔エリアは虫が多いため)があれば十分です。荷物はリュックサックよりもウエストポーチやサコッシュのほうが走行中の負担が少なくなります。
交通ルールと自転車の選び方
自転車は道路交通法上「軽車両」に分類され、車道の左側通行が原則です。高島市内の国道161号線は大型車両の交通量が多いため特に注意が必要です。ビワイチの公式ルートは青い矢羽根マークで路面に表示されているので、これを目印に走ると安全です。歩道のある区間では歩行者に配慮しながら徐行しましょう。
レンタサイクルを利用する場合、初心者にはクロスバイクがおすすめです。ロードバイクほど前傾姿勢にならず楽な姿勢で長時間走れるうえ、タイヤが太めで安定感があります。体力に自信がない場合やアップダウンのあるコースを走る場合は電動アシスト自転車(e-bike)を選ぶと、坂道も楽に登れるため景色を楽しむ余裕が生まれます。
高島市へのアクセス方法と輪行情報
高島市へのアクセスはJR湖西線が便利です。主要駅からの所要時間は以下のとおりです。
| 出発地 | 目的地 | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 京都駅 | 近江高島駅 | 約50分 | JR湖西線新快速 |
| 京都駅 | 近江今津駅 | 約60分 | JR湖西線新快速 |
| 京都駅 | マキノ駅 | 約70分 | JR湖西線新快速 |
| 大阪駅 | 近江高島駅 | 約1時間20分 | 京都駅で乗り換え |
新快速は日中おおむね30分間隔で運行されています。車でのアクセスは名神高速道路の京都東ICから国道161号線(湖西道路)を北上し、高島市内まで約60分から70分です。各観光スポットには駐車場が整備されていますが、花見シーズンなどの繁忙期は混雑するため公共交通機関の利用がおすすめです。
自分の自転車を持ち込む場合は輪行袋に入れてJR湖西線に乗車できます。輪行袋は自転車を分解して収納する専用の袋で、鉄道各社のルールに従って持ち込みが可能です。混雑する時間帯は避け、乗車位置は車両の最前部か最後部のスペースを利用しましょう。
高島市プチ一周の1日モデルプラン
高島市のハイライトを1日で巡るモデルプランをご紹介します。
9時00分にJR近江高島駅に到着しレンタサイクルを借ります。9時15分から高島びれっじを散策し、カフェで朝のコーヒーを楽しみましょう。9時45分に乙女ヶ池を一周し、10時15分に白髭神社を参拝します。10時45分から湖岸沿いを北上し、11時30分に道の駅 藤樹の里あどがわで休憩とお土産チェックを行います。
12時00分に安曇川エリアでランチをとり、13時00分から風車街道を走って新旭エリアの琵琶湖畔を散策します。14時00分に近江今津方面へ北上し、14時30分に今津港周辺を散策します。体力に余裕がある場合は15時00分にマキノ方面へ向かい、15時30分にメタセコイア並木を往復しましょう。16時30分にJRマキノ駅でレンタサイクルを返却します(乗り捨て利用、追加料金500円)。
このプランの総走行距離は約40kmから50km程度で、休憩や観光を含めて7時間から8時間のスケジュールです。近江高島駅からマキノ駅までの距離は湖岸沿いで約30kmほどあるため、復路はJR湖西線で戻ることを前提としています。すべてのスポットを回る必要はなく、気になった場所でのんびり過ごすのがポタリングの正しい楽しみ方です。逆にマキノ駅を起点として南下するコースも考えられますので、その日の風向きや天候に合わせて柔軟に計画しましょう。
まとめ
高島市はビワイチの全周200kmに挑戦するにはまだ早いという初心者にとって、理想的なポタリングエリアです。白髭神社の湖中鳥居やメタセコイア並木の壮大な景観、海津大崎の桜、歴史ある城下町、鯖街道の風情、そして琵琶湖の雄大な眺めと、見どころが凝縮されています。
レンタサイクルが各駅に整備されていて手ぶらで楽しめること、JR湖西線で各ポイントにアクセスしやすいこと、湖岸沿いは比較的平坦で走りやすいことも、ポタリング初心者には心強いポイントです。琵琶湖の西岸に広がる豊かな自然と歴史を自転車のスピードで感じてみてください。車では見過ごしてしまう小さな発見が、きっとあなたのポタリングをかけがえのない思い出にしてくれるはずです。ビワイチの第一歩として、まずは高島市のプチ一周から始めてみてはいかがでしょうか。









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